100点の意味

原発事故について、全く反省の色が見えない菅については一昨日のブログに書いた。政府は誰も反省しないのかと失望していたが、反省していると見られる部署もある。原子力規制委員会だ。原子力を推進する資源エネルギー庁と規制する原子力安全・保安院が同じ経産省にあることが問題となり、保安院は原子力規制委員会と名を変えて環境省の外局に移った。その委員長が、文科省がまとめた日本原子力研究開発機構の改革案を「100点と思っている人は誰もいない」と批判した。文科省の改革案とは、大量点検漏れ問題の高速増殖炉「もんじゅ」に、電力会社の出向者を多く登用し原発を運転管理する電力会社のような組織に改める案。一言でいうと、文科省は原子力推進と規制を一体で行おうという考えだ。これは失敗した経産省の考え方と全く同じで進歩の跡がない。委員長は、規制する安全部門は独立した組織にしろと言っている。委員長は「100点と思っている人は誰もいない」と婉曲に言ったが、内心では「誰だって0点だと思っているぞ」と呟いたに違いない。もし内心を公言しておけば委員長の責務に対する評価は100点を取れたろうにと思う。婉曲な言い回しだったので80点くらいだろう。まずは合格としよう。