大人になったらなりたいもの

恒例の第一生命保険による「大人になったらなりたいもの」調査の結果が発表された。男子の1位は3年連続で「サッカー選手」女子の1位は16年連続で「食べ物屋さん」だったとのこと。こういう調査が長年続くと世相の移り変わりも感じる事が出来て楽しいものだ。だが、さらに推し進めて「なりたいもの」と言った子供をトレースして、その後どう変わったのかを調査することが出来れば、まさに生きたデータになることは間違いないはずだ。一例として、自分の例を示してみよう。小学生の頃、兄から「お前は大学の先生になると良い」と言われた。その言葉に影響されて中学生の頃は考古学者になることを考えていた。高校に入り苦手な化学を克服したが、実は洋裁かデザイナーで身を立てたい思っていた。取りあえず大学では化学を専攻して、その後すぐに洋裁の世界に進む積りだった。ところが化学の大学院に進み、更に化学会社に就職した。そしてその後30年以上化学会社の仕事をした。化学の仕事は楽しかったし、充実していたので悔いはない。そして55歳で退職し、今の生活をしている。一言でいうと「理系から文系へ」だ。マンション管理士の道も考えたが、今は物書きになることを目指している。自分の時の流れを並べてみると、今時のサッカー選手かもしれない第一志望が考古学者であり、それがデザイナイーに変わり、化学者になり、そして今は物書きの卵になっている。よくよく考えると大切なことは、なりたい自分になることだと思う。変遷したっていい。なりたい自分を追うのであれば、と思う。