中間貯蔵施設という名の最終処分場

福島原発事故に伴う放射性物質汚染土壌の中間貯蔵施設案が環境省から提示され、福島県の専門家会議が開かれた。環境省は楢葉、大熊、双葉3町の計9カ所を中間貯蔵施設の建設候補地に挙げ、平成27年1月の供用開始を目指しているとのこと。大方針では中間貯蔵施設から更に最終処分場に移すことになっている。だが中間貯蔵施設には地元が反対しており、最終処分場は候補地すら検討されていないのが現状だ。この専門家会議が指摘した最大の問題点は、中間貯蔵施設が設計上最終処分場に見えるということに尽きる。中間貯蔵施設から最終処分場に運ぶための掘削についての方法も説明もないからだ。環境省は指摘を受けてから、これから考えると言う。環境省が中間貯蔵施設という名の最終処分場を建設しようとしていることは見え見え。環境相は長くとも数年で替わる。取りあえず、という石原の無責任さが生んだ施設案と言える。中間貯蔵施設にしろ最終処分場にしろ、解決策を当てにならない国に任すべきではない。国民の一人ひとりが自分の問題として向き合ってこそ進む問題だ。その意識なくして解決の目処はない。自分の解決策は決めているが、他の人はどう考えているのだろうか。聴いてみたい。