目には目を

サウジアラビアで、友人を刺して麻痺させた男の裁判で、賠償金の支払いが出来なければ麻痺させるという判決がなされたとのニュースがあった。まさにハムラビ法典の「目には目を、歯には歯を」が現代も生き続いていることに驚いた。ハムラビ法典が出来たのは、バビロニア時代だから今から3千年以上も前。中東は歴史の中に生きている。宗教対立が今も続いていることも分かるような気がする。「目には目を」は報復を肯定する思想と思っていたが、そうではないらしい。倍返しなどしてはならず同害が処罰の上限であると、エスカレートさせないために決めた規定とのこと。この法典はその他にも、男女平等や人権擁護、社会正義や弱者救済なども謳っており、歴史的に優れた法典であることを改めて知った。後日サウジアラビアは、このような判決はなかったと否定した。いくら優れた法典でも、同害処罰はよろしくない。少しホッとした。