呼び名は変わる

今日はお彼岸だ。日経土曜版プラス1に、ぼた餅とおはぎの違いが載っていた。ぼた餅とおはぎは基本的には同じもので、季節によって呼び名が変わるとのこと。春は牡丹の季節なので牡丹餅、秋は萩なのでお萩と呼ぶらしい。季節で呼び名を変えるとは、四季のある日本ならではの風流さを感じる。そこで興味を持ち色々調べてみた。「おはぎ」は、春は牡丹餅、夏は夜船、秋はお萩、冬は北窓と呼び名が変わるとのこと。「おはぎ」作りはペッタンと杵を突かないため音がしない。音なしだから、ついた(突いた、着いた)のが分からないので夜の船の着岸で夜船。突きが分からないから月が見えないになり、月が見えないのは北窓。夜船と北窓が生き残らなかったことを少し残念に思う。山椒も季節によって呼び名が変わるらしい。春の青い実は青山椒、秋に赤く色付くと実山椒、更に実が弾けると割り山椒、それを粉にしたものが鰻にかける粉山椒。やはり山椒は山椒に固執しているのでおはぎには勝てそうもない。一方年齢とともに名前が変わるものもある。出世魚の代表がブリ。ワカシ、イナダ、ワラサそしてブリへと変わる。スズキもセイゴ、フッコ、スズキへと。カンガルーも変わる。その大きさによりネズミカンガルー、ワラビー、ワラルー、カンガルーへと。人も変わった。昔の偉い人は出世とともに名前を変えた。名は体を表すというが、その名が器となり実体を成長させているような感じがする。戒名ではなく改名、捨てたもんじゃない。