グラデーションの世界

昨日の夜半の雷雨で、猛暑の夏は峠を越えたような気がする。今朝は高原のように湿度が低く快適だったので朝早く目が覚めた。昼間はやや暑かったが木陰に入ると涼しくてテニスを楽しんだ。今は夕食後、自分の部屋でこのブログを書いている。夕闇の中で松虫か鈴虫かは分からないが虫の声が聞こえる。夕闇を支配しているのは我々虫たちだとでも言いそうに自信のある声でかつ品位を保ちながら鳴いている。ここ数年夏の次は冬、冬の次は夏が続いていて春と秋の出番がない。今はまさに夏から秋に変わる一瞬だ。今年こそ秋が長く続いてほしいと思うが、秋は強かだ。毎年たわわに実る我が家の柿が、今年は数個しか実を付けず今年も秋はないぞと言っている。今年も秋はないのだろう。冬の準備をしなければならない。残念ながら世界中で季節も政治も全てにおいて二者択一の慣習が根付いてしまった。しかし夏と冬のような二者択一では解決の道はない。両極に偏らない、春や秋のようなグラデーションの世界が出現することを待ち望みたい。