エジプトとギリシャと日本

ムバラク政権の崩壊後、エジプトの歴史4000年初めてとなる大統領選が行われているが、「アラブの春」を呼び込んだ民衆が推す立候補者はなく、皮肉なことに選挙の盛り上がりはないとのこと。一方ギリシャでは今日が再選挙当日であるが、国民の8割はユーロ脱退を望んでいないとはいうものの、財政緊縮派対急進派は五分五分で未だにどちらに転ぶかわからない情勢とか。必ずしも国民の総意を反映する政治が良いとは言えないが、国民の総意を代表する立候補者がいない政治情勢ほど国民が困惑することはないだろう。だが待てよ。振り返って我が国の政治を見てみると、エジプトやギリシャと同じに「国民不在」状況だ。政治屋は狭い政治の世界の中だけで生きており国民のことなど眼中にない。エジプトもギリシャもそして日本も。今のような激動の時代にはイタリアのモンティ政権のように柵のない、政治屋ではない識者によるリーダーシップこそが求められているようだ。出でよ、識者。