農水省の行過ぎ要請

我が耳を疑う話がある。なんと農水省が食品業界に対し放射性物質について独自の厳しい安全基準を設けないよう要請したとのこと。原発事故後に設定した一般食品の放射性セシウムの暫定規制値は500ベクレル。この4月に新基準として100ベクレルに変更した。しかし独自に25ベクレルを基準とするスーパーが多いため、それに対する要請だ。問題は三つある。一つ目は、原発事故後は何故500ベクレルで良かったのか、二つ目は、何故100ベクレルに下げる事が出来たのか、三つ目は、何故農水省が25ベクレルを過剰基準だと言えるのか。諸悪の根源は農水省の放射性物質基準値についての説明不足にある。国が勝手に高い基準値を設定すれば国民は自衛のため低い基準値で運用する。国が500と言えば国民は100で、100と言えば25で運用する。一口で言えば、国民は国の基準値など信用していないからだ。今農水省がやるべきことは二重基準をなくすことではない。放射能の安全の基準値を明確に説明し国民の理解を得ることに尽きる。農水省には真面な仕事をしてもらいたい。