沖縄を学術文化県に

2001年に尾身沖縄担当相が、沖縄に国際的な大学院大学を設置するという構想を提唱したことに端を発する沖縄科学技術大学院大学が世界の脚光を浴びている。沖縄振興策の一環であり、特殊な学校法人で私立ではあるが内閣府が運営費を補助している。世界トップレベルの研究、学生と教員の半数以上は外国人で公用語は英語、学部や学科の壁もない。2011年11月に開校し今秋から大学院生を受け入れる。研究者は専門性が深まれば深まるほど周りに壁が出来狭い領域に陥り易い。革新的な発想をするにはその壁が邪魔だ。沖縄科技大には研究領域の壁がない。学問の境界領域で生まれる大発見が期待される。沖縄発の新しい大学の世界のモデルとして海外から注目されている。莫大な金額となっている沖縄振興費を単に箱モノ行政に使うのではなく、頭脳や人間育成に注ぎ込み沖縄を世界トップレベルの学術文化県にすることこそが真の沖縄振興になるはずだ。