停滞する原発事故処理

日経新聞の見開きの右には「原発賠償和解は948件中わずかの5件、仲介の遅れ鮮明」左には「東京五輪の意義は日本の復活」とある。復旧も進まない深刻さと復興後のお祭り騒ぎが同居しており極めて違和感を感じる。いや復旧の遅れには違和感よりも怒りを覚える。政府の原子力損害賠償紛争解決センターは2011年8月の発足時には3か月での和解成立を目指していたはずだ。5件ということは何もやっていないということだ。文科省のやる気のなさが表れている。放射能汚染土の最終処分場もまで決まっていないし、中間貯蔵場も満杯で貯蔵する場所すらなく除染も捗らない。がれきの広域処理も東京都以外にやっと島田市が名乗りを上げたが一部の市民が反対している。細野も仕事をサボっている。結局原発事故直後の菅政権の不作為が大きく尾を引いてしまっている。そのうち政府は本当に原発事故処理の事を忘れてしまうのではなかろうか。いやすでに確実に忘れてしまった状態だ。「震災と原発事故処理が最優先」という念仏だけが独り歩きをしている。マスコミも野党も復旧を加速化するための出番到来だ。