軽い財務相

安住財務相の為替介入発言に対し市場は反応しなかった。事の発端は安住が衆院予算委員会で昨秋の円売り介入について「75円63銭で指示し78円20銭でやめた」としたり顔で得意げに答弁したこと。財務相が詳細に言及するのは極めて異例で、ニュースを見て驚いた。案の定野党からも市場関係者からも非難の声が上がった。しかし市場は反応しなかった。翌日安住は昨日明確に発言したにもかかわらずなんと「水準は一切言っていない」と弁明。そもそも民主の議員は見栄っ張りが多い。大した用でもないのに2000万円以上の金で飛行機をチャーターし中国に行った玄葉外相しかり、経済音痴で為替相場も分からず財務省の言うがままに動かされ、挙句の果て俺が決断したと見栄を張る安住しかり。市場が反応しなかったのは、安住はキーマンではなく発言に重みがないことを重々承知しているからだろう。安住の翌日の訂正は野党の非難を受けたものではないと推測される。閉会後に財務省事務次官にとがめられたに違いない。しかし最大の問題は貿易収支が赤字に転換する時代の流れの中で、何の効果もない為替介入をすること自体だ。暴走族のチンピラが間違って財務相などになると立場も発言も間違えてしまうことは間違いない。間違いが多すぎる。