野田の分水嶺

第179臨時国会は今日会期延長なしに閉会する。遅きに失した第3次補正予算と復興増税法が成立しただけで、国家公務員改革、衆院票格差是正、国会議員削減、郵政改革等の重要法案は先送りしてしまった。この間国会議員は仕事をせずに無駄飯を食っていたということだ。延長すべき法案があるのに延期しなかった理由は単に一川山岡の問責決議。民主は問責決議後の冷却期間を得るため、一方自民公明は問責決議後の審議拒否によるイメージ低下を恐れたからで自分たちの都合優先国民不在。そして野田が両名の更迭を避けたのは、両名が小沢の民主党離脱防止のための人質と考えたからだろう。社会保障と税の一体改革も、結果として改革なしで増税だけが残りそうな気配だ。細川元首相のアドバイスのように消費税増税を通すには行政改革の抱き合わせが必須要件だ。痛みを伴う行政改革を決断出来るかが、野田が財務省の飼い犬に成り下がるか、歴代名首相に仲間入り出来るかの分水嶺だ。年末年始の休暇中に野田が決断することを期待したい。