TPPという名の象

「おばけ」っていうと「おばけ」っていう。「さんせい」っていうと「はんたい」っていう。こだまでしようか。いいえ、政治家のTPP遊びです。前原が根拠のないTPPへの恐怖感を「TPPおばけ」っていうと、亀井が政府にしか分からないようにしていることを「おばけ」っていう。日曜日の政治家のテレビ討論では、出席者の誰もTPPの全体像を知らずに賛否を述べる摩訶不思議さにぞっとさせられた。政治家も経団連も農協もTPPの全体像を知らずに初めに賛否ありきだ。これでは日本にとって賛成すべきか反対すべきか判断が出来ない。お化けの仮面を剥がし国民の面前に正体を曝さないことには議論も始まらない。今はまさしく「群盲象を撫でる」状態だ。政府は11月上旬のAPECまでに結論を出す方針とのこと。政府は明日にでもTPP参加の前提と、参加後の交渉過程での振れ幅とその影響も含め、TPPが締結された時の想定全体像を明らかにすべきだ。そこからTPP検討が初めて始まることになる。