高校野球特待生vsモンテッソーリ教育

プロ野球からの裏金が発覚し、高校野球の特待生問題が騒がれたのが2007年。「特待生は1学年5人以内」という暫定方針としたが、1学年で43名採用したという高校もある。今夏の甲子園出場校のうち31校が未だに特待生制度を採用している。今の高校野球特待生制度は高校経営のための宣伝手段であり、決して高校生を教育するための制度ではない。教育方法といえばモンテッソーリ教育が有名だ。イタリアの医師マリア・モンテッソーリが知的障害児の知的水準を上げる教育法を確立させたことを発端に発展した教育法。子どもの自主性、独立心、知的好奇心などを育み、社会に貢献する人物となることを目的としている。子供の生育を4段階に分け、生後から6歳までは、感覚を全開にして環境を知る時期。6歳から12歳までは、抽象化する力や想像力を駆使して、知識や世界を拡大していく時期。12歳から18歳までは、人文的に探求する時期。周りの社会やそこへの関わりを考えるようになる。そして18歳から24歳までは、自分に合った方法で探究心を深める時期。そこから、普遍的な世界を把握するようになるという。モンテッソーリ教育が生み出した人材がすごい。グーグルの創業者ラリー・ページとセルゲイ・ブリン、アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス、天才ゲームクリエーターのウィル・ライト、ウィキペディアを始めたジミー・ウェルズ、アンネ・フランク、ジャクリーン・ケネディ・オナシス、英国王室のウィリアム王子、ハリー王子、現代経営学の父ピーター・ドラッカー、アカデミー助演男優賞受賞者ジョージ・クルーニー等々。教育機関を存続させることが教育ではなく、社会に貢献する優れた人材を輩出することが教育だ。高校経営者および監督よ再考あれ。