クルム伊達の勝利

クルム伊達公子がウィンブルドンの女子Sで15年ぶりの勝利を挙げた。この大会ではナブラチロワの47歳に次ぐ史上2番目の40歳年長勝利。15~17年前といえば、全豪、全仏、全英、全米の四大大会で全てベスト4または8の成績を残した全盛期の時期だった。その頃の伊達はライジング・サンと呼ばれるほど、ライジング・ショットの名手だった。今大会でもライジング・ショットは健在で、相手は伊達の球足の速さについていけなかった。15年前に引退し3年前に現役復帰。37歳にしてプロ復帰した理由を「世界と戦うためではなく、若い選手へ刺激を与えるため」と言っている。現役復帰したとき、これほど再起するとは思わなかった。まさに想定外だ。体力面でも精神面でも驚異的な強さを感じる。この強さは何処から出てくるのか、何故持続できるのか、研究に値する人物だと思う。