白血病対策はしないのか

福島原発事故の復旧作業をしている作業員には、被曝による白血病発症の恐れがある。白血病対策があるのに、国や東電は対策をとろうとしないと、虎の門病院血液内科部長の谷口修一医師は憤慨しているとのこと。谷口医師の提案は「造血幹細胞を事前採取保存し、発症後移植すれば約2週間で造血機能は回復する。日本では未承認の薬剤モゾビルが必要だが、独自に製薬会社にかけあい無償提供の確約までとりつけた。細胞採取には50~60万円の費用がかかる」。原子力安全委員会や東日本大震災対策委員会に提案した。原子力安全・保安院と原子力委員会の回答は「不要」、理由は「作業従事者にさらなる精神的、身体的負担をかけるから」。常識のある日本人ならば万一の備えがあるほうが作業員の精神的負担は軽くなると考えるが、保安院たちは何を考えているのであろうか。実際の作業員達は、正規社員は少なく殆んどが下請けの下請けだ。1970年代から東電労働組合は「被曝量が多い作業は請負化してほしい」と会社に要望し、東電は「秩序ある委託化」を経営方針として打ち出しているような会社だ。下請けは人間と見なさない社風とみうける。早急に東電を送電会社と発電会社に解体し、社風も跡形なく木端微塵にしてしまうべきだ。