続・20ミリシーベルト

小佐古内閣官房参与が辞任した、小学校などの校庭利用基準年間20ミリシーベルト問題の続き。この20ミリシーベルトに対し、米国の民間組織「社会的責任のための医師の会」が「子供の発がんリスクを高めるもので、このレベルの被ばくを安全とみなすことはできない」との声明を発表した。声明は、米科学アカデミーの研究報告書を基に「放射線に安全なレベルはなく、子供や胎児はさらに影響を受けやすい」と指摘。「年間20ミリシーベルトは、子供の発がんリスクを200人に1人増加させ、このレベルでの被ばくが2年間続く場合、子供へのリスクは100人に1人となる」として「子供への放射線許容量を年間20ミリシーベルトに引き上げたのは不当なことだ」と批判した。この「社会的責任のための医師の会」は「核戦争防止国際医師の会」の米国内の組織。その上の組織である核戦争防止国際医師会議は、核戦争を医療関係者の立場から防止する活動を行うための国際組織で、83ヶ国、約20万の医師が参加している。1985年にノーベル平和賞を受賞している権威ある組織だ。場当たり的対応が得意な政府と原子力安全委員会は、はたしてどのように対応するのであろうか。