都知事選は小池の勝利に終わった。選挙戦の終盤で消去法により小池の勝利は確実と言われていた。そうだろうか。辞書によると「消去法」とは「多様な選択肢が考えられる場合に、偽りのもの、不利なものから順次消してゆき、最後に残ったものを正しいとする方法・考え方」とある。でも今回の都知事選は「正しい者が残った」のではないと思う。「ダメな者から消去し、最も害が少ないと思われる者を仕方なく選んだ結果」と言えそうだ。だから正確に言うと消去法ではなかったと言える。増田は行政手腕をアピールし組織的な自公の支援も受けながらも票は伸びなかった。知名度不足を言い訳にしているが、そうだろうか。自民都議連ドンのダーティなイメージと増田自身の自己矛盾する主張に、都民は危うさを感じたはずだ。信用の置けない人物と思ったに違いない。鳥越は自身の力不足だと言っている。まさに力不足の結果だから鳥越の反省は正しい。後悔先に立たずとは言うが、身の程知らずだったと言うべきだろう。週刊誌の女性問題を言い訳にしているが、潔白は選挙戦内で主張すべきだった。ジャーナリストと自認しながら、説明責任も果たさず文春を訴えたことが、自身が真のジャーナリストではないことを曝け出してしまった。恥の上塗りとも言える。更に決定的な事を言うと、都知事としての主張すら無かった。第一声がガンの撲滅だと聞いた時は我が耳を疑った。間違いなくこの人は認知症に違いないと確信した。いま野党4党は如何に反省しているのだろうか。もっとも反省も出来ない位4党も認知症症状にあるに違いないとは推測出来るのだが。結局都知事選の結果は0勝3敗と言えそうだ。望むらくは、小池新都知事が今後「都政の見える化」を推進してくれれば儲けものだと思う。
今日は45年前に入社した同期の集まりが有楽町のガード下バーベンバーデンで開かれる。東京駅には定刻の1時間前に着いたので久し振りに丸の内界隈を歩いてみることにした。ほぼ15年ぶりなので、まるで別世界に来たような感覚で見るもの全てが新鮮だ。まずは鳩山邦夫が「誰が壊したんだ」と叫んだことで有名なKITTEを抜けて三菱1号館美術館に向かった。美術館の裏は細長い広場になっていてオープンカフェがある。休日は閑散としていると思っていたが席は満席。皆ゆったりと休日を楽しんでいる。オフィス街とは思えない情景を見て、丸の内が変貌したことを実感した。東京国際フォーラムを抜けて有楽町駅中央口に出た。先日テレビで見た南町奉行所跡を見たかったからだ。だが史跡の石碑がトタンで出来ているのを見てかなりがっかりした。マリオンの横に出て阪急ビルを建て直した東急プラザ銀座を遠くに眺めながら、旧三井日比谷ビルの建設現場に向かった。ここには嘗て5年間通った本社があった。懐かしい。しかも、新築中のビルは、自分の長男が設計計画をしている。何という因縁なのだろう。もの凄く大きい建設中の鉄の塊に圧倒された。同時に長男の幼い頃が脳裏に浮かんできた。時の流れの速さがひしひしと伝わってきた。そしてやっと目的地のバーデンバーデンに着いた。勿論楽しい同期会になったのは言うまでもない。
IT業界の二大お騒がせ事件が、ようやく終わりそうだ。Windows10の強制アップグレードとポケモンGOのフィーバー。マイクロソフトによるWindows10へのアップグレード化は強引だった。拒否しないと数時間後には自動的にアップグレードするという。言わば強姦行為とも言える。自分のパソコンはメーカーからWindows10に替えても正常に機能しないと忠告を受けていた。しかもWindows10にするとブリーフケースという便利なデータ更新機能が使えなくなる。だからアップグレードされないよう毎日戦々恐々としていた。だが本日をもって無料アップグレードが終了する。ホッとした。ポケモンGOは異常な程の社会現象になっている。歩きスマホだけでなく運転中にもゲームをするというから危険そのもの。立ち入り規制区域や神聖な場所、鉄道の線路内にも侵入する。色々な施設がポケストップやジムの設定を解除してくれと大騒ぎだ。これ程社会全般に迷惑を掛けたり、人々を危険に曝すゲームは珍しい。任天堂やナイアンティックは社会悪開発会社と言えそうだ。ポケモンGOがリリースされてからまだひと月も経たないが、既に下火の気配とか。世の中は間違いなく良い方向に向かっているようだ。
2年前に流行った氷水を頭からかぶるアイスバケツ・チャレンジ運動が実を結んでいるという。筋萎縮性軸索硬化症ALSに対する認識を広め、寄付を募ることが目的のこの運動は、当時は単なる売名行為とも批判されていた。参加者が増えるほど、その行為と目的が遊離していくようで、このブログにもアイスバケツ・チャレンジと題し書いた事がある。その後1700万人がフェイスブックに氷水をかぶるビデオを投稿し、米国では2カ月で約125億円が集まり、この寄付金が6つの研究プロジェクトを支えたとのこと。その中の一つプロジェクトの研究成果が専門サイトに掲載された。このプロジェクトには、11カ国で80人以上の研究者が参加し、先天性ALSの過去最大規模の調査を行い、遺伝で伝わる発症リスクを探した。その結果、NEK1と呼ばれる遺伝子が発症に関係していることが判明したという。NEK1の特定によって、今後は遺伝子治療の開発に取り掛かれることになるという。氷水を頭からかぶった人は、当時はさぞかし寒い思いをしただろうが、今は心が熱くなっているに違いない。成果に繋がって本当に良かったと思う。
DIAMONDonlineの「遺伝子検査は占い並み」という記事が目に留まった。女優のアンジーが遺伝子検査で乳がん発症の危険性があることが分かり、予防のため乳腺切除したことで遺伝子検査が一躍脚光を浴びるようになった。最近はDeNAやDHCなどの有名企業が遺伝子検査事業に参入している。遺伝子を調べれば、病気も性格も分かるという触れ込みだ。ところが、それは当たるも八卦当たらぬも八卦の占い並みのまやかしだと言う。遺伝子検査には、遺伝学的検査とDTC(Direct-To-Consumer)遺伝子検査がある。遺伝学的検査は、単一の遺伝子異常が決定論的に挙動する疾患が対象となる。アンジーの場合は、遺伝性乳がん卵巣がんとの相関性が極めて高い単一遺伝子BRCA1が変異していて、将来的に9割近い確率で発がんすることが分かっていた。だからアンジー本人の強い要望で手術が行われたとのこと。一方DTC遺伝子検査は、膨大な数の遺伝子の中から数個を調べる検査。数多くの遺伝子が互いに作用しながら病気や体質を発現するので、僅かの数を調べても確定的な事は断言出来ない。例えば、身長に関する遺伝子は約700個ある。DTC遺伝子検査では、そのうちの1個しか調べない。だから身長が高いの低いのと言うことは無理というもの。「遺伝子検査は占い並み」と言われる所以だ。しかし、今は占い並みの遺伝子検査ではあるが、解析が進み情報が蓄積すれば、将来は立派な予防医学になるかもしれない。実現するかは、占っても今は分からない。
安倍首相が総合的かつ大胆な経済対策をとりまとめたいと表明した。事業規模が28兆円というから大胆ではあるが、果たして根本的な経済対策になっているのだろうか。内需拡大のため3千5百億円を使い低所得者層に一人当たり1万5千円を支給するという。だが経済効果は線香花火のように一瞬の儚い命だ。またリニア中央新幹線の大阪延伸を8年前倒しにして10兆円を注ぎ込むという。でも東京大阪間が現行の2時間半から1時間半になったところでどれ程の経済効果があるというのだろうか。現行の新幹線利用者がリニアに乗り移るだけで、10兆円はゼネコンの懐に落ちるだけ。これまでにトリクルダウンによる景気浮上が叫ばれていたが、未だにその実績は出ていない。トリクルダウンなどは存在しないのだ。従って10兆円も無駄遣いに終わることになるはずだ。景気浮上の最大の政策は、個人金融資産の1千7百兆円を消費に向かわせることに尽きる。政府が将来の展望を描き、国民が国を信頼すれば国民の財布の紐は自然に緩み、消費に向かうことになる。裏から見ると、安倍首相は将来の展望が描けず、国民から信頼されていない事を自覚しているからこそ、28兆円の無駄遣いで目晦ましを図っているようにも見える。
経団連が新卒の面接解禁時期を、去年の8月から6月にずらしたが果たして効果はあったのだろうか。経団連に属する企業は6月から面接を開始する。その為4~5月に説明会を開くので、4年生にとって夏休み前までは就職活動に明け暮れ学業に身が入らない。大手企業でもネット企業が加盟する新経済連盟や外資系大手は、もっと早期に採用を開始する。経団連の我儘に中小企業の採用活動は振り回され続けている。経団連が面接時期をいつに設定しようが、企業も大学も不満を募らせることになる。何故経団連は採用試験時期を限定するのだろうか。それは単に経団連の企業にとって効率が良いからという理由なのだろう。では経団連が時期を設定しないとどうなるのだろう。何も不都合な事は起こらない。4年生は希望の就職先に順位を付ける。企業は自社の都合に合わせ面接日を設定すればよい。説明会など不要だ。いまはネットの時代。資料を充実させれば事足りるはず。説明会は中小企業に限れば良い。4年生は自分の希望と企業の面接日を考慮してスケジュールを作れば後は面接を受けるだけ。企業は内定を決めるには戦略がいる。人気企業はなるべく早い時期に内定を出した方が良い。優秀な学生を確保し易くなる。人気のない企業は遅い時期が好ましい。早い時期に内定を出すと二股されて逃げられる恐れがあるし「オワハラ」をすれば企業イメージが増々落ちることになる。弱肉強食の世界だからしょうがない。就職戦線は多様化している。大企業の大量解雇も多いから再就職も頻繁だ。何時まで新卒一括採用に拘るのだろうか。日本は既に高度経済成長時代は終わっているというのに。
国際オリンピック委員会IOCはロシアの全面除外を見送り、判断を各競技連盟に丸投げしてしまった。世界反ドーピング機関WADAが調査の上、ロシアの国家絡みのドーピングであることを告発した。常識的には当然ロシアはリオ五輪に参加出来ない状況だ。ところがIOCはスポーツ仲裁裁判所CASの裁定を待つと先延ばしした。だがCASは単に「国際陸連が資格停止したロシア陸連はリオ五輪に参加出来ない」と当たり前の判断をしただけで、更に深く掘り下げることはしなかった。結局CASも判断を先送りしたので、ボールはIOCに投げ返された。そこでIOCは何と判断を各競技連盟に丸投げしてしまった。IOCは多くの過ちを犯し威信は揺らぎ始めている。第1のミスは、国家絡みのドーピングに対し国家に何もペナルティを与えなかった事。第2はドーピングと騒ぎながらドーピングを軽視した事。第3は無責任にも下部組織に判断を丸投げした事。第4はドーピングをしていない選手を積極的に救おうとしなかった事。こう見るとIOCは全く機能していない不要な組織だということが良く分かる。五輪は既にアマチュア精神は失われておりプロが活躍している時代だ。アマでも金メダルを獲れば莫大なご褒美が貰えるから、最早プロに近い。アマチュアには精神があるが、プロには掟がある。掟を破ったプロは即退場という厳罰を与える厳格さが必要だ。更には五輪そのものを今後も継続させるべきなのかが問われる時代になりつつあるようだ。
日経に「高速鉄道商戦日中再び火花」の記事。シンガポール、クアラルンプール間の高速鉄道が2026年に開業することが決まった。入札には、日中だけでなく仏、独、韓も参戦するとみられ競争の激化は必至。高速鉄道の日中受注対決はインドネシアの案件が記憶に新しい。インドネシアへの日本からのODAは断トツで当初は日本受注が確実視されていた。だが、タダ同然で工事を受注するという破格の条件で中国が獲得した。ところが今になって、中国は条件を覆し政府の債務保証を求めてきた。勿論工事も遅々として進んでいない。ジョコ大統領はさぞ後悔していることだろう。中国の高速鉄道の輸出計画は尽く失敗している。米国では、昨年習主席の訪米時にラスベガスとロサンゼルス間の高速鉄道建設合弁会社が設立された。だが、計画通りに進まず米国側から合弁が解消され計画がとん挫した。他にもタイ、ベネゼラ、メキシコでも中国が受注したものの建設が進まず、尽く白紙に戻っている。シンガポールもマレーシアも、中国の高速鉄道建設の実態は理解しているはずだ。さて、何れの国が受注するのか見ものではある。
今日の10時に日本でもポケモンGOがリリースされた。App Storeではあっという間に無料アプリ総合ランキングの1位に輝いたという。店や観光地の集客に役立つ一方で、不法侵入や歩きスマホの危険性を増長させるなど、良くも悪くも注目を浴びている。マクドナルドは、このアプリを使って集客を狙っている。一時的に人は集まるかもしれないが、マックの商売にとっては正道ではない。あだ花に終わるかもしれない。政府の内閣サイバーセキュリティセンターは、極めて異例に「ポケモントレーナーのみんなへおねがい」と注意を呼びかけている。案の定、熊本城の危険区域や靖国神社への立ち入りがあり、任天堂に立ち入らぬよう措置することを申し込んだらしい。警察官も歩きスマホを止めるよう街中で指導中とのこと。中国やロシアでは、まだリリースされていないが、国家機密の漏えいを恐れている。GPSデータの集積で立ち入り禁止区域が明確になり、軍事機密基地が分かってしまうからだ。このアプリは米国の情報機関が作ったのではという勘ぐりもあるようだ。世界中が大騒ぎだ。任天堂の株価も鰻上り。だが、任天堂は儲けるだけではいけない。任天堂が騒がせている。そのマイナス面を無くすのも任天堂の仕事の一部のはず。任天堂にはスマホ遊びのルールを作り徹底させるべき義務があるはずだ。
今年末で任期が切れる潘基文国連事務総長の後任候補の公聴会が始まった。事務総長は国連安全保障理事会の推薦を受けて国連総会によって任命されることになっている。だが、安全保障理事会は事実上の密室だ。今年から透明性を確保するため、加盟国の意見を極力反映させる形で後任者を選ぶことになったようだ。少しは前進だ。ところが、その先には難関がある。候補が絞り込まれても拒否権を持つ常任理事国が1か国でも反対すれば自動的に落選してしまうルールだ。相変わらず強力な威力を持つ拒否権が、国連を歪め機能不全に陥らせる足枷になっている。事務総長は世界各地から持ち回りで選出するという慣例がある。今回の出番は東欧のようだ。一方国連史上初の女性候補選出を目指す動きもあるという。安全保障理事会の15か国の支持数で順位が決まる。8人が立候補し初回の投票で、1位はポルトガル元首相のグテレス氏、2位はスロベニアのトゥルク前大統領、3位は女性でブルガリアのボコバ・ユネスコ事務局長とのこと。第7代のアナン氏は賄賂塗れだったし、第8代の潘氏は大した仕事もせずに公平さも欠けていた。是非とも次期国連総長には、悪い流れを断ち切ってほしいものだと思う。
大橋巨泉が亡くなった。死を惜しむ声が各界から聞こえて来る。関口宏は民放らしさを作り上げた功績が大きいと言う。確かにクイズダービーや世界まるごとHOWマッチは面白かったし、11PMなどはドキドキしながら見た記憶がある。パイロットのCM「ハッパフミフミ」は、テレビを見ながら真似する子供も多かった。お蔭で傾いていた会社が立ち直ったようだ。順風満帆な芸能生活に見えたが、何を血迷ったのか突如参院選に出馬し議員になった。当時は「俺が政治を変えてやる」と息巻いていたが、僅か半年で辞めてしまい、豪州に移住してしまった。何と無責任な男かと思った。それ以来時々テレビに出て来るが、嘗ての輝きは無かった。人間は変われば変わるものの典型だと思ったものだ。ところが、ここ10年来ガンとの闘病生活をしていたようだ。胃から始まったガンが全身に転移し手術入退院を繰り返していたとのこと。10年超のガンとの付き合いは、相当きつかったと思う。ガンを患いながらテレビ出演するなど、自分には絶対不可能だ。巨泉没して強靭な神経の持ち主であることを知った次第。
19時のNHKニュースを見ていて感じたことがある。取り上げられた主題と順番は下記の通り。1.ロシアのドーピング問題。WADAの調査でソチ五輪は国絡みのドーピング隠蔽だったことが判明し、リオ五輪の出場は絶望的、明日IOCが判断を下す。2.米国共和党大会で共和党綱領発表、メキシコ側に壁を築くことが公約になった。だが、トランプ夫人がオバマ夫人の演説を盗用した疑いは伝えなかった。3.独でISによる斧テロ、5人が重軽傷、犯人は射殺。4.定番の安倍内閣世論調査結果、5.中国の米国品不買運動、南シナ海裁判所裁定に反発しケンタッキーは食べない運動勃発。6.トルコのクーデター失敗後の排斥強化、7.芥川賞、ポケモンGO、五輪選手出発等々。定番の世論調査を除くと、ベスト5が海外の出来事。五輪そのものよりロシアのドーピングの問題は大きい。特に国絡みのドーピングとなればスポーツ界を揺るがす一大事件だ。まず第一に取り上げるのは理解出来る。だが、米国の共和党大会など単なる話題の提供に過ぎない。そう思うと、独のテロも、中国の不買運動も、トルコの強権も、問題ではあるかもしれないが話題の一つに過ぎないと思えてくる。画面を見ずに耳を澄ませると、テレビのニュースは「世界は大変な状況に追い込まれている。だが、日本は安泰だ」というように聞こえて来る。本当にそうなのだろうか。そう思うと「日本は平和だ」という平和ボケの声が聞こえて来る。NHKは真面に調査をして真実を伝えているのだろうか。NHKは官邸から圧力を撥ね付けられるようになったのだろうかと疑いたくなる。今日のニュースは国民にとって本当に必要とするニュースは語らない。そう思えてくるのは自分だけなのだろうか。
米国で「ポケモンGO」が爆発的なブームになっているという。ニュース映像には、大都会の街中を平日の昼間に多くの大人たちがスマホを覗き込みながら歩き回っている姿が映し出されている。スマホを見ながら歩き回るため、泥棒と間違われたり、ドブに落ちたり、交通事故を起こしたり、人同士がぶつかったりしている。大統領選ではトランプがヒラリーをゲットするゲームまで現れた。まさに異常だ。社会現象と化している。7月6日にリリースされたった1週間で全米を席巻する勢いだ。お蔭で任天堂の株は鰻上り。株価が1週間で1万5千円から3万円に跳ね上がった。任天堂の時価総額が一夜にして1兆円増えたというから驚きだ。現在リリースされているのは、米国、豪州、ニュージーランドだけらしいが、今後日本を始め各国でリリースされると世界的な社会現象になるかもしれない。それはそれで良いのだが、更に歩きスマホが増えるのが気掛かりだ。ポケモンGOの無い今でも歩きスマホは多い。それが社会現象になってしまえば、危なくて自動車の運転が出来なくなる。任天堂にはスマホのマナーを徹底的に呼びかけてもらいたい。今は事故を起こせば全て自動車の責任になる。ポケモンGOリリースを契機に、事故は歩きスマホの責任になるよう法を改正してほしいものだと願う。
トルコでクーデターが発生したが6時間後には鎮圧されたとのこと。死者290人以上、負傷者1400人の犠牲を出し、反乱勢力6000人超が拘束された。その中には陸軍軍司令部のトップや元航空幕僚長もいるという。クーデターの背景はまだ明らかにされていない。政権側と反乱側のどちらに理があるのかは分からないが、兎に角鎮圧に要する時間が短かったのは驚異的だ。このような異常時は通常は混乱し事態を把握することが困難だ。日本人観光客らは爆発音が鳴り響く空港で、情報も無く不安な夜を過ごしたという。ニュースによると、一時はトルコ軍側が要所を制圧し国民放送で「全権を掌握した」と宣言したとのこと。これに対しエルドアン大統領はスマホのテレビ電話機能を使って、国民に町に出てデモを行うよう呼びかけたとのこと。それに呼応し一般市民がトルコ軍の行く手を阻み、トルコ軍の無力化に成功したようだ。そしてクーデターは失敗に終わった。どちらに理があるか分からないが、大統領のスマホ活用が功を奏したようだ。トルコ軍が全権掌握宣言だけでなく、クーデターの目的、背景、進捗状況、今後の計画などをきめ細かく伝えていれば、国民の反応はどうなっていたのか分からない。クーデターもある意味で情報戦だ。結局情報戦を制した政府側が国民を味方に付け勝利したと言えるのかもしれない。
夏と言えばビール。ビールと言えば、取りあえず枝豆。枝豆の季節到来。一口に枝豆と言っても種類は豊富だ。調べてみると、関東の白毛豆、東北の茶豆、京都の黒豆に分かれるが、それぞれに品種があり合わせると400品種以上あると言われている。関東では殆んどサヤにうぶ毛がついた白毛豆が主流だったが、最近は茶豆がかなり進出している。茶豆の独特な香りが好きな人もいるが嫌いな人もいる。我が家はどちらかというと嫌いな方だ。スーパーで買う時は、白毛豆か茶豆かの判断が難しい。買って来てから茹でている時の臭いでがっかりすることもある。ビヤガーデンの枝豆は殆んどが白毛豆だが概して不味い。冷凍ものだからだろう。今日テニスクラブの近くの農家で買った枝豆はとても美味かった。サヤの表面にうぶ毛が無い。サヤに透明感があり大粒のサヤエンドウに似ている。まだ若い白毛豆のようにも見えるが豆は充分育っている。今まで食べた枝豆の中で一番美味しいと感じた。残念ながら品種名は分からない。次回買いに行った時に是非確認してみようと思う。たかが枝豆、されど枝豆である。
東電社長が福島原発事故の5年後に、当時の官邸から炉心溶融の隠蔽を指示されていたことを認めたのは記憶に新しいが、今度は原子力損害賠償・廃炉等支援機構が溶け落ちた燃料を取り出さずに石棺にすることに言及したため大騒ぎだ。福島県知事は経産省に抗議し、経産省も機構も石棺を検討していることはないと陳謝したとのこと。機構の山名理事長は、原発事故直後、東電から研究寄付金を貰い、政府・東電寄りに立って「安全」を強調していた原子力学者の1人だ。未だに学者として科学的公正中立の立場に立てない人物とみえる。溶け落ちた燃料は今後何年掛かろうとも完全に取り除く必要がある。もし石棺にしてしまえばチェルノブイリの二の舞になる。石棺は間違いなく風化し、福島は永久に放射能汚染と戦うことになる。そうなることを分かっていながら石棺を検討する経産省と機構は一体何を考えているのだろうか。技術的に難しくて莫大な費用がかかるデブリ取り出しよりも、取りあえず安価で短期間で済む石棺にして、お茶を濁して終わらせようという魂胆のようだ。一方、原子力規制委員会の田中委員長は、高浜原発の40年を超える運転延長を認可した。「部品を換えれば問題ない」とし、今後は40年超の原発再稼働が増えるとの見解を示している。原発事故後の法改正で民主党政権は、40年超の延長は極めて例外とした。これに対し田中委員長は「例外というのは政治的な発言だ」と、基本原則のなし崩しを図っている。旧民主は無責任で何も言わない。原子力行政には、国民の厳しい監視が必要だ。
女性は通う美容院を殆んど固定している。男も同じだ。でも理由は若干異なるものがありそうだ。女性は美容師と懇意になり髪形の変化も美容師と相談する。話し相手でもあるし相談相手でもあるようだ。男は髪形の変化を望まない。いつもと同じように散髪してくれる床屋に行く。床屋を変えると一々細かい要望を伝えなくてはならないし、希望通りの髪形になるとも限らない。だから床屋を固定し「いつものように」と頼むことになる。自分の行き付けの床屋は夫婦でやっている。もう引っ越して来て以来20年近くの馴染みだ。だが、適当な時間帯に行くと、旦那さんになるのかお上さんになるのか分からない。自分は旦那さん派なので、旦那さんしかいない朝一番に行くことにしている。自分にはこのような細やかな拘りがある。ところが、フランスのオランド大統領は散髪代に月約116万円も使っているとのこと。任期の5年間で専属の美容師に7千万円も払っていた。理容師は大統領の海外出張にも同行し、24時間勤務だったという。それほど価値のある髪形には見えないが。まさに税金の無駄遣いそのものだ。髪形よりも頭の中身を疑ってしまう。一体何を考えているのだろうかと思う。勿論国民にバレ非難を浴びているようだ。嘗てサッカーの本田選手が散髪代に年間2千万円も費やしていることが話題になったことがある。カット代は1万円そこそこだが、ロシアとミランの往復運賃やホテル代を本田選手が負担していたから高額になったようだ。本田選手の金髪はトレードマークであるし、カット代は自腹だ。何をそこまで拘らなくてもとは思うが、本田の勝手だ。何の問題も無い。散髪一つでも男の拘りはピンからキリまであるようだ。
天皇陛下が生前退位の意向を示されているとの緊急臨時ニュースが流れた。宮内庁は、報道はあったがそのような事実はないと否定している。どうやら発信元は皇室関係者からのリークらしい。陛下は以前から生前退位の意向を示されていて、家族にはその旨を伝えているようだ。家族も陛下の高齢を配慮し同意している様子。宮内庁は陛下の公務軽減を検討しているが、陛下は天皇でいる限りは公務はすべてやりたいとの意向のようだ。テレビ報道を見ていても、今の陛下にとって公務は激務だ。各地の被災地を頻繁に訪れたり、行事も多い。ご高齢なのに何故皇太子が代行しないのかと思っていた。陛下も人間だ。リタイヤの選択もあるべきだ。ところが、皇室典範には天皇の退位についての規定はない。生前退位は200年前以降は行われていないと否定的な意見もある。しかし天皇家は6世紀頃から1300年以上続いているので、長い目で見れば生前退位は何も特別な事ではない。法律を改正すれば済む事だ。但し、数年程度の時間が必要になるかもしれない。それならば、当面は皇太子を摂政にすれば良い。まず先になすべき事は、陛下の負担を軽減する事にあるはずだ。
都知事選の野党4党統一候補として鳥越俊太郎が名乗りをあげた。ところが変だ。記者会見で鳥越は立候補した理由を参院選で改憲派の与党が圧勝したから、その流れを止めるための立候補だと言う。究極の後出しジャンケンなのに公約はまだ無いと言う。他候補の公約も読んでいないので違いを説明出来ないと言う。一体何の選挙に向けた立候補なのだろうかと疑いたくなる。石田純一も会見で国政の事しか話さなかった。そして数日で出馬を断念。両者とも気まぐれで出馬宣言しただけで中身が無い。しかも鳥越は高齢でかつ満身創痍の身。4度のがん手術を受けた身体でハードな役職が務まるとでも思っているのだろうか。例え当選したとしても、任期中の退任の可能性は充分にある。また50億円が浪費されることになるかもしれない。鳥越はつい先日高市総務相の経歴詐称を厳しく追及したばかりだが、自分の詐称には大甘だ。昨年のNHK番組「ファミリーヒストリー」に出演し、鳥越の親戚が提供した家系図に基づき「大友宗麟の家臣だった鳥越興膳」が祖先であると紹介されたが、本物の子孫から抗議を受けデタラメが発覚。しかも発覚後も「鳥越興膳の子孫だ」と吹聴していたというからジャーナリストの風上にも置けない人物と見える。野党4党の推薦理由を聞いてみたいものだ。
ハーグ仲裁裁判所は、中国が主権を主張する南シナ海の境界線「九段線」には法的根拠はないとの判断を下した。中国は南シナ海で2000年以上も活動してきた歴史があると主張してきたが、仲裁裁判所はそのような証拠はないとし、歴史的権利など認めなかった。そればかりでなく、中国はフィリピン漁船との衝突リスクを生じさせたほか、人工島の建設によりサンゴ礁に回復不能な損傷を与えたと指摘した。人工島を領土としての島とも認めなかった。今まで中国は南シナ海でやりたい放題のことをやって近隣各国と摩擦を起こしていたが、欧米諸国は無頓着だった。と言うよりは、中国経済との結びつきを優先させ、見て見ぬ振りを決め込んでいた。英仏独は正義公平よりも自国経済を優先する国のようだ。今回の仲裁裁判所の裁定は極めて公正で妥当なものだと思う。裁定は確定的な判断で上告は出来ない。裁定に拘束力はあるが、罰則は無く強制的に従わさせる手段は無い。中国は裁定がなされる前から、その裁定には従わないと言っている。自ら国際法違反であると証言しているようなものだ。言わばドラえもんに出て来るジャイアンのようなもの。誰も何も言わなければジャイアンの我儘が通る。今こそ世界各国が一致団結して、ジャイアンを真面な大人に変身させるべき時だと思う。
ウィンブルドンでのラオニッチの活躍が目覚ましい。第6シードのラオニッチが、第3シードのフェデラーを下し、初めてグランドスラムの決勝に進出した。決勝戦は今日の夜中だ。どうなることやら結果が楽しみだ。昨年までは錦織の方が先に行っていたが、既に抜かれたのかもしれない。何故ラオニッチは今年急に腕を上げたのだろう。ラオニッチはコーチ陣を強化した。元世界1位のカルロス・モヤと、若き日のジョコビッチを指導した名コーチのリカルド・ピアッチと、更に芝シーズン限定で悪童と呼ばれたあのマッケンローの3人。テニスは教える人が多ければ良いというものではない。コーチの教えには夫々長所があるが、短所もある。皆プロフェッショナルだから、教えは絶対的だ。3人のコーチが、それぞれ自説に固持すれば、教え子はパニックに陥ってしまうことになる。ところが、ラオニッチはパニックに陥るどころか、上手に3人のコーチの良い所取りをして腕を上げたようだ。3人コーチ体制が機能するのかという質問に対し、ラオニッチはこう答えたという。「コーチはアドバイスをくれる存在ではあるが、何が自分にとって最も必要かを判断していくのが僕の仕事だ。ラオニッチのテニスのCEOはこの僕だ」と。モヤがネットにつくよう指示し、マッケンローがコート上でのポジショニングを教えた事をラオニッチ自身が納得し選択した事が功を奏したようだ。ただ単に上手い人から習っても、言われた通りやっているだけでは、何時まで経っても教えてくれた人を超えることは不可能だ。ラオニッチが強くなった秘訣は、自身で選択し身に付けた自信に基づくものに違いない。
「水兵リーベ僕の船」とは、原子の周期表を覚えるための呪文でもある。H、He、Li、Be、B、C、N、O、F、Ne。かのメンデレーフが提案した周期表は、今でも確固たるものとして存在している。先日ニホニウムが第113番目として認定されたのは記憶に新しい。一方ヘリウムと言えば相当古い。1番目が水素で、2番目がヘリウムだ。覚えるための呪文でもある「水兵」とは、水素の「すい」とヘリウムの「へ」を取って、「すいへ」イコール水兵という具合だ。化学と言うと、原子と原子が反応して新しい物質を作り出すと思うかもしれないが、ヘリウムは反応しない。反応しないから希ガスとも言われている。しかしその反面、反応しないという特性を生かし、医療、科学、産業などの分野で重宝されている。最近ヘリウムを使用する特徴として脚光を浴びているのは、浮かぶ風船であったり、声を変えるパーティーグッズだったりしている。でも、地に足が着いた主な用途は、MRIや超伝導の冷却剤としての用途だ。半導体の製造にとっても無くてはならない希ガスとなっている。だが、そのヘリウムが危険なまでに残り少なくなっている。ところが、オックスフォード大学らの研究チームが、東アフリカのタンザニアで大規模なヘリウムガス田を発見したとのこと。研究者らはヘリウムガス田をターゲットとして探知、発見すること自体が初めてだと言い「状況を一変させる」発見だと語っている。通常ヘリウムは天然ガスから偶然発見分離されるもの。単独採掘ではコストが見合わない。ところが、需要がひっ迫し価格は鰻上りだ。有用なものにはそれなりの価値がある。そういう事だろう。一方自分はこう思う。ヘリウムは他と混じらわずいつも孤高だ。しかしいつも自分の立ち位置を保っている。これからはヘリウムみたいなそういう人物が時代を引っ張っていく源になっていくのだろうと。
ソニーの平井社長が経営方針説明会で「エレクトロニクスにAIやロボティクスを組み合わせ、住空間、都市空間に展開し、新たな事業機会を創出する取り組みを加速する」と宣った。特に力を入れたのがロボットだ。嘗て自らが事業を放り出したAIBOの類いもターゲットに入れていると言う。AIの世界ではグーグルやマイクロソフトが先頭を走っている。ソニーも遅れ馳せながらやっとそれに気付いたようだ。目指す方向は間違っていないが、果たしてソニーの今の経営者らにロボット事業が構築出来るだろうか極めて疑問だ。平井はAIBO事業を捨てた。平井から見れば単なるAIメカに過ぎないかもしれないが、ユーザーにとっては生きた愛玩動物だ。平井は損得だけを優先し人様の動物を勝手に殺生した人物と言える。このことはこのブログに医師に見放されたAIBO やAIBOの病院 に書いた通りだ。マイクロソフトのナデラCEOは「AIに必要なものは、人間にとって共感力、他者の考えや感情を感じ取る能力だ」と言っている。つまりAIが進化すればするほど、人間の感情を理解することが必要になるのだと断言している。これがAIをトコトン追求した第一線の研究者の答えだ。ソニーはAIBOを捨てた時は、人間の感情など眼中になかった。そんな経営者が、脚光を浴びているからと言って、AIのために人間の感情を直ぐに理解することが出来るのだろうか。もしAIBO事業を継続していれば、ソニーはAIロボットの世界で、今先頭を走っているに違いない。AIBOを捨てたのは経営判断ミスだ。今後AIロボット事業でも、人間の感情が理解出来なければ成功は望めない。結局経営者の人間性が恥の上塗りを招きそうだ。
都知事選が候補者擬きのオンパレードだ。蓮舫が辞退し、長島の民進自民の推薦で一本化するかに見えたが、参院選優先とのことで辞退。本命と見られた桜井が固辞し、そこへ小池が崖から飛び降りる覚悟と言いながら先出しジャンケンに賭けた。自民は何と東京縮小化論者の増田を担ごうとしている。増田は色気を示しているが今までの主張と整合性を取れるかは極めて疑問。民進は増田に相乗りしようとしたが、対抗馬を立てるべきとのベキ論でこの話はボツ。民進は渡辺謙、久米宏、鳥越俊太郎、北野大にも声を掛けたという。ここへきて野党統一候補として石田純一を擁立する動きもある。石田はシールズなどが行っていた反安保法制の国会前デモに参加し「戦争は文化ではありません」などとスピーチした経験もあり、本人も出馬を意識しているらしい。何と何を血迷ったのか山口敏夫までも手を挙げた。まさに花盛りだ。でも、これらの候補者には問題となる共通点が一つある。誰も東京都のことなど考えていない。先行している小池の公約すら、議会の解散、議員の利権暴露、舛添問題の追及で、都民の事など眼中にない。東京都が持つ重要な課題に如何に取り組もうとしているかが問題なのに、このまま進むと単なる人気投票で終わってしまう。所詮東京都の頭ではなく顔を選ぶだけの選挙かもしれない。
3Dと言えば3次元のことだ。3次元コンピュータグラフィックス、3D立体映像、3D音響、3D映画など沢山ある。我が家でもひと昔前に3Dテレビを購入した。もっとも、専用眼鏡が煩わしく殆んど観たことはないが。だが、数多ある3D技術の中で突出しているのは3Dプリンターのようだ。自分が化学会社に就職したのが1971年。紫外線で硬化する感光性樹脂の研究をしたいと思い就職した。入社して10年経った頃、感光性樹脂による3Dが脚光を浴び始めた。当時は金型を作るための補助的なもので精度も悪く、とても役に立つものとは思われなかったと記憶している。ところが、どうだ。今の3Dプリンターは中東では何と家を作った。嘘かと思ったが、ニュース画像で見ると実際に住めそうな気配だ。でも、一番驚いたのは、たったの100ミクロンのカメラ。1ミクロンは1ミリメールの1000分の1だから、0.1mmということだ。塩粒ほどの大きさだ。3つのレンズを備えたカメラを3Dプリンターで作製し、直径が毛髪2本分の光ファイバーの先端に取り付けられた。設計から、製作、試験までにわずか数時間しかかからないとのこと。製造も極めて簡単だ。医療分野では極小のカメラが求められている。従来の方法では技術的な限界があり、不可能な領域だった。この技術により、将来的には注射針に取り付けて臓器や脳の内部を撮影することも可能になるだろう。工業分野でも非破壊検査法として有力な手段になるに違いない。また保安や機密漏えいの面でも様変わりするかもしれない。まさに3Dプリンターがパラダイムシフトを起こすかもしれない。
腸内の悪玉菌の増殖を抑え、かつ善玉菌には作用しない抗体をマウスの体内から発見したと奈良先端科学技術大学院大などの共同研究チームが発表した。ヒトの細胞総数は約60兆個だが、腸内に生息する細菌の数はその十数倍の約1000兆個。通常そのうちビフィズス菌、乳酸菌など健康維持に貢献する善玉菌が1~2割、有害物質を生み出す悪玉菌が1~2割、体が弱った時に悪い働きをする日和見菌が6~7割で存在しているが、そのバランスが大事だという。悪玉菌が増えると腸の働きが悪くなり、便秘や下痢、免疫力の低下などを引き起こす。更には大腸ガンや難病の潰瘍性大腸炎を発症する恐れがある。ヒトの免疫機能の7割以上が腸に集中していて、腸は消化器官としてだけでなく免疫器官でもあるとのこと。バランスは重要だ。潰瘍性大腸炎の従来の治療法である抗炎症剤や免疫抑制剤の投与は副作用が大きく、抗生剤投与は善玉菌も殺してしまう欠点がある。今回発見した抗体は、悪玉菌だけを殺すというから優れものだ。今はマウス実験段階だが、将来は世界初の経口用抗体の炎症性腸疾患治療薬が生まれそうだ。潰瘍性大腸炎に悩む安倍首相も、あと10年も経てばトイレの心配をしないで済むようになるかもしれない。最近腸内フローラという言葉を時々聞く事がある。腸内の壁面に細菌が種類ごとに分かれてびっしりと張り付いている様が花畑(フローラ)に見えることから腸内フローラと呼ばれているらしい。今までは、腸は単なる消化器官と思っていたが、機能は中枢の免疫器官であり、様相は花畑とのこと。腸を見直した。腸内バランスを大事にしなくてはいけない。
シングルス8強入りを目指した錦織と土居が共に敗れ、ダブルスでも土居組と青山組が敗退し、残念ながらウィンブルドンから日本勢が姿を消した。楽しみは無くなったが、寝不足は解消されることになる。一方実力はありながら、華やかなウィンブルドンの舞台に立てずに、別の道を歩む有名選手もいる。マリア・シャラポアだ。シャラポワが狭き門で知られているハーバード大学経営大学院に入学したとのこと。今年の全豪オープンの薬物検査で禁止薬物のメルドニウムに陽性反応が出たため、シャラポワは2年間の資格停止処分を受けた。メルドニウムは今年から規制対象となった薬物。シャラポワは10年前から心臓の治療薬としてメルドニウムを服用していた。だが、禁止リストに入ったのを知らなかったと主張し、スポーツ仲裁裁判所に異議を申し立てている。しかし処分は執行され、シャラポアはウィンブルドンだけでなくリオ五輪の出場も儘ならない。普通の人なら相当落ち込むはずだ。何も手が付かない。やる気がしない。それが普通だ。だが、シャラポアは違う。何と超難関のハーバード大学に合格し、経営学を勉強するという。シャラポアは史上10人目の生涯グランドスラム達成者であるし、ファッションモデルでもある。更にハーバードのMBAという資格が加わるかもしれない。まさに超一流のマルチタレントなのだ。MBA取得後、再びテニス界で活躍することを願いたいものだ。
チャンチャンスタラカスッチャンチャンのインストルメンタルで始まる笑点が衣替えをした。司会の歌丸が勇退し後釜に昇太が昇格した。そして昇太の穴を三平が埋めた。昇太の抜擢もサプライズであったが、三平の起用もサプライズであった。既に1か月ほど経過したが、概ね順調のように見える。今日も定刻の5時半から放送が始まった。いつもと違い今日は全てが大喜利だった。寄席本来の大喜利はアンコールに相当する余興だったが、笑点の大喜利は司会者の出題に対して、ひねりを効かせて答える「とんち」を競い合うものになっている。要するに「とんち」の勝負だ。「とんち」の力量から較べると、円楽が断トツで、最低は同門の好楽だろう。落語家は口から先に生まれている。円楽は時事醜聞に敏感で上手く「とんち」を効かせることが出来る。一方好楽にはそのようなセンスは無く、自身の下手な「とんち」にドヤ顔をする。見ている方は、下手な「とんち」に白け、更にドヤ顔が追い打ちをかけるのでゲンナリしてしまう。その他のメンバーを見ても、小遊三は下ネタや犯罪ネタに、木久扇はラーメンとバカネタに定着しマンネリ化している。三平は親の七光りだ。初めから期待はしていなかった。ところが、案に相違して少し光る所もある。このメンバーの中では、最も昔気質の正統な噺家としての「とんち」が出来る。三平を見直した。昇太、三平をきっかけに、そろそろ笑点も若返りを図る時期が近づいているように思うのだが。
都知事選候補者選定の陰に隠れ、参院選が一向に盛り上がらない。参院は国の立法府ではあるが、今は衆院の付け足しに過ぎない位置にある。一方、都知事は首相に次ぐ絶大な権力を持っている。そう考えると、参院選が盛り上がらない訳が理解出来るような気がする。だが、参院選が盛り上がらない最大の原因は、政策論争が無いことに尽きると思う。アベノミクスに対し、与党は成功だと主張し、野党は失敗だと言う。安保関連法に対しても、与党は合憲、野党は違憲と言い合っているだけ。民進は、日米同盟や自衛隊、憲法への考え方が全く違う共産と組み、保守系3分の2を阻止するという。自民はそれを野合だと非難する。公的年金の運用損失問題やTPP問題も先送りだ。国民は如何に将来の不安を解消する政策があるのかを望んでいるのに、それへの答えは全く無い。票を入れたい政党も人物もいない。盛り上がらない訳だ。では、何故政治家は政策論争も無く選挙を乗り切れるのだろう。その一因は議席の定員制にあるのではないかと思う。7月10日になれば誰かが投票してくれる。そして得票の多い順に自動的に当落が決まる。そこに個人の主義主張、政策は存在しない。これが諸悪の根源だと思う。参院は定員制を廃止し、一定得票出来た人のみを当選する方式に改めるべきだと思う。元来参院は良識の府と言われていた。政党の政策とは関係なく良識のある人だけで参院を構成出来れば、参院選は盛り上がるし、参院も元来の機能を発揮することが出来ることになるはずだ。
雑誌FACTAに寄稿した田勢康弘氏の記事が秀逸だ。「希代の手品師、安倍の馬脚」という題で、アベノミクスを扱き下ろしている。内容はアンチ・アベノミクス派が指摘しているものとそれ程変わらないが、比喩が的確で思わずニヤリとする。主なものをピックアップすると下記の通り。アベノミクスは幽霊みたいなもの。実体が無いから効果も無い。「良く見て下さい。鳩が出ますよ。ほら、出たでしょ」という鮮やかな手品師の目くらましと同じ。民主の鳩山、菅、野田という手品師の手際があまりにもお粗末だったので、観客は初めから「騙されたい」という心持でいる。安倍手品師の横には公明党の山口代表が囃し立てる。まるで海老一染之助・染太郎が「今日はいつもより沢山回しております」という囃子詞と同じ。安倍は「4年前の低迷した時代に後戻りさせてはなりません」と言うが、民主政権時代のGDP伸び率は5.7%で、安倍政権は2.4%。アベノミクスの効果は出ていない。株は少しは上がっているが官製相場。日銀が3.3兆円、GPIFが10兆円、ゆうちょが2兆円も注ぎ込んでいる。株価と内閣支持率が奇妙に連動しているので、株が上がるよう政権が操作している。3本の矢の異次元金融緩和は、糖尿病患者にインシュリンを打ち続けているようなもの。日本経済の体質改善には繋がっていない。新3本の矢は、出来の悪い学生が机の前の壁に「めざせ東大」と書いた紙を貼って眺めているだけで、遊び呆けている印象。政策目標などと言える代物ではないので「雨の日は傘をさしましょう」と言っているようなもの。アベノミクスには実体が無い。「賢い人でなければ見えない」という洋服を詐欺師に騙された王様に、家来も国民も「賢くない」と言われまいとして「すばらしい」と囃し立てる。あげくに王様はその「服」を着てパレードまで行う。群衆の中の1人の子供が指差して叫ぶ。「王様は裸だ」と締め括っている。田勢氏は比喩の達人だ。