コンパクトシティに逆行だと?

中国では1億人の農民を中規模都市の周辺に移住させ、経済活動を行わせることでGDPを押し上げようとする計画が実行されている。NHKスペシャルで放映されていた。中国では都市と農村で戸籍が分かれており、その差だけで行政サービスも教育の質も違うという。農村から都市近郊に移住させられる農民は、田舎の助け合う仲間の絆が破壊されただけではなく、相変わらず都市市民の食糧供給のための奴隷という存在で生活もままならない。この政策で農民は得るものは無く、益々虐げられる運命だ。一方日本国内ではどうだろうか。少子高齢化に伴い、都市部に都市機能や高齢者を集めて効率化をはかるコンパクトシティが推奨されている。富山市などがその最先端を行っている。自分は既にもう年寄りだから、富山方式は賢い対策だと思う。ところが、日本の各地ではコンパクトシティに逆行し、周辺開発が盛んだという。しかも、自治体がその動きを黙認しているという。だから地価が安い郊外開発が進み、公共インフラが後追いすることになる。益々自治体の経費は増すばかりだ。これをスプロール現象と呼ぶらしい。中国では国の力が強すぎてしわ寄せが農民に来ている。一方日本では国の力が弱すぎて効率化が図られず暮し易さは遠のくばかり。少子高齢化に対する骨太な大方針は出来ないものだろうか。情けない限りだ。