失敗の政府事故調査委員会

福島原発事故の政府の事故調査・検証委員会の最終報告書が出て、これで政府、国会、民間、東電の4つの全ての調査委員会の事故報告書が出揃ったが、内容はお粗末だ。全てを纏めてみると、地震による影響は不明、放射能大量放出の原因も不明で、共通した結論は「菅・政府の不適切な対処」だけだった。このレベルの内容は委員会発足前から分かっていた事実であり調査による進展は全くなかったと言える。特に政府の事故調査委員会は発足当時から問題があり、このブログでも昨年7月14日に指摘した。事故調査委員会の目的は「事故の原因究明と再発予防対策提言」を行い、原発再稼働の判断と今後のエネルギー政策を方向付けることにあった。この目的を勘案すると、政府の事故調査委員会の答案はテストであれば30点程度の赤点で落第。しかも、畑村失敗学教授は「高放射線量のため直接原子炉を調査出来なかった」と今更ながらの言い訳をし、今後の対応について「自分は関与しない、後は国が考えること」と無責任さも発揮した。イタチの最後っ屁というやつだ。結局失敗学教授は失敗を前提に調査を行い、失敗という結果を得たことになる。ああ失敗、大失敗。