カテゴリ:201303



31日 3月 2013
将棋の世界では、人間よりもコンピューターの方が強い。アマチュアのトップや女流棋士も、そして米長永世棋聖も負けている。だが現役棋士で負けた者はいない。第2回電王戦が始まった。電王戦とは人間とコンピューターの戦いだ。第1局は人間が勝ったが、第2局で初めてコンピューターが現役棋士を破った。名実ともにコンピューターが棋士界入りを果たしたと言える。自分は将棋は下手だが観戦は好きだ。1年を通してNHK杯トーナメントを観ている。将棋には定石というパターンがあり、少なくとも序盤戦は定石通りに指すものだった。定石をより多く知っている方が有利ということが定説だった。しかし、ここ数年大きく変わってきた。名人にしろ4段にしろ序盤から定石を外す将棋が主流になっている。多分普段からコンピューターを駆使して勉強をしているためなのだろう。人間対人間の戦いから生まれた知恵を使う時代から、コンピューター相手に知恵を生む時代となり、そしてこれからはコンピューターと対等に戦う時代に移ろうとしている。将棋界はコンピューター技術を上手く取り込んだと思う。その懐の深さが人間の将棋を更に進化させるような気がしてならない。
30日 3月 2013
被ばく線量の基準を審議する放射線審議会が機能不全に陥っている。この審議会は、除染業務員の被ばく限度や、食品中の放射性物質の基準値などについて審議し答申する機能を受け持っている。政府は福島県の避難区域住民の早期帰還のため、放射線防護策を検討しているが、審議会が機能せず安倍内閣が掲げる「復興の加速」が減速しそうとのこと。原因は審議会の委員のなり手がないため。なり手がないのは、資格を絞ったから。絞ったと言っても、透明性中立性の観点から、原子力事業に直接携わっている者や、原子力事業者から一定額以上の寄付や報酬を受けている者を除いただけだが。この一件からも原子力ムラの実体が良く解る。電力会社が如何に技術者や学者を金で手懐けてきたかを。そして電力会社に歯向かえる学者など殆んどいないことを。勇気ある放射線学者の出現が望まれる。その出現なくして福島県民の早期帰還は成し得ない。そして帰還見通しなくして原発の再稼働はありえない。物事の順序とはそういうものだと思う。
29日 3月 2013
プロ野球が開幕した。今年の目玉は新人だ。何と新人の10選手が開幕1軍入りを果たした。開幕戦スタメンでは、日本ハムの大谷は高卒新人としては東映時代の張本以来だし、楽天の則本は南海の杉浦以来の開幕先発投手。今後の活躍が楽しみだ。阪神の和田監督は「144分の1という感覚で開幕を迎えたことはない。開幕の1勝は10勝分の効果がある」と言っている。確かにプロでも開幕戦は緊張するのだろう。負けから始まると今年は勝つことが出来るのだろうかと不安になる気持ちは分からないでもない。ゴルフで1番ホールの第1打が上手く当たるか不安になるのと同じ心境なのだろう。だが監督がこれほど開幕戦を重要視しても良いのだろうかと疑問に思う。監督の思い入れが強いほど、その緊張感が選手に伝わる。選手は自分自身の緊張だけでなく更に監督の緊張感も背負うことになる。それで果たして選手は平常心で実力を発揮出来るのだろうか。出来るはずがない。明らかに和田監督はチームの足を引っ張っていると言える。監督が為すべき事は、選手が実力を思う存分発揮出来る状況を創り出すことと、144試合の一つひとつに集中し結果を積み上げることに尽きる。今年は新人の活躍を期待したい。
28日 3月 2013
笑い話を一席。凋落の一途をたどる民主党が、4月の参院山口選挙区補欠選挙の勝利に向け決起集会をしたとさ。何とか擁立したのは、昨年の衆院選で落選した平岡元法相だとさ。そこで海江田代表が一致結束を訴えようとしたんだとさ。ここまでは問題はなかったが、紹介の段になり代表が平岡さんを「山口さんは・・・」ととちり、間違いを指摘され「いや山岡さんは・・・」とまたまたとちり最後にやっと「平岡さん」に辿り着いたとさ。一体何のための集会だったのか意味不明だわな。しかも民主は平岡を公認せず推薦にとどめるらしいとさ。元々受からない者は受からないけど、民主のお札を貼っては選挙前に落選を確定させてしまうようなものだわな。海江田は政党支持率恐怖症に罹っているし、代表としても建て直す様子はなあ~んにも見られんわね。そう言えば海江田だけでなく、少し前は威張りくさって威勢の良かった連中も、今はモグラのように地中にじっと潜んでいるんだとさ。このまま行くと、民主は7月の参院選までに消滅してしまうかもしれんわね。いや、7月には民主という政党があったことを知る人すらもいなくなってしまうかもしれんよね。泥舟騒動の一席でした。
27日 3月 2013
イオンがTOBでダイエーの株を取得し子会社化することになったとのこと。ダイエーは価格破壊をスローガンに一時は小売業のNo.1にも輝いたことがある。だがバブル崩壊後業績が悪化し2004年に産業再生機構の支援を受け、2006年には丸紅が買取り筆頭株主になった。しかし結局立て直すことは出来なかった。原因は社風にあると思う。ダイエーは安売りで有名だったが、その安値は仕入れ値を過酷なほどに値切ることにより得た安値。今で言う下請け虐めだ。業績悪化で潰すか再生かで揉め始めた頃、下請けの納入業者らは、ダイエーを一切助けようとはしなかった。親の仇を取るようにザマーミロと言うほど業者から憎まれていた。自分はその当時ダイエーは潰すべきだと思っていた。経営陣が変わろうが、支援を受けようが社風は変わらないものだ。下請け虐めの社風が存続すれば、結果は見えている。業績が回復するはずがない。国が支援しダイエーを再生させようとした判断は誤りだったと言える。一旦ダイエーを潰し、従業員をヨーカ堂かイオンに再雇用してもらうことがベストの選択であったと思う。今後イオンがダイエーという社名を存続させるか否かに興味がある。イオンのお手並み拝見。
26日 3月 2013
成年被後見人が選挙権を奪われたとして政府を相手に起訴し、東京地裁が違憲判決を下した。テレビで見る限り本人の意見主張は明確であり、本当に成年被後見人なのだろうかと思う。だがどういう訳か、政府は判決に不服で控訴した。決着するには時間がかかる。自分が10年前にマンション管理士の資格を取るために勉強した時は、まずは民法から始まった。物事の大原則は憲法だが、その次に鎮座するのが民法だからだ。教えは私的自治の原則から始まり、次が制限能力者制度の章になる。権利という意味では制限能力者制度は重要だ。制限能力者と一口に言っても、未成年者、成年被後見人、被保佐人、被補助人の区別がある。定義によると、成年被後見人とは「事理を弁識する能力を欠く常況にある者」で、被保佐人とは「事理を弁識する能力が著しく不十分な者」。簡単に言うと、成年被後見人とは「自分がこうすれば、こうなると分かる能力がない」と定義出来る。だが現実を見ると、訴訟を起こした成年被後見人は、意見明瞭で間違いなく成年被後見人ではない。定義から大きく外れた普通の人だ。間違っていたのは、この成年被後見人を、成年被後見人と認定した家庭裁判所の判断なのだろう。従って、この訴訟は原告の(疑)成年被後見人の勝訴で終わるべきだと思う。更に言えば、この訴訟を違憲判決というのはおかしい。裁判官は誤った判断をした。成年被後見人に選挙の権利を認めたのだから。本筋で言えば、この原告は、間違った裁定を下した家庭裁判所の裁判官に対し控訴すべきではなかったのではないかと思う。自分は俄か素人ではあるが、法律の専門家にこそ異議を唱えてほしいと思う。如何か、法律専門家諸氏。
25日 3月 2013
1票の格差が2.43倍あった去年の衆院選の違憲裁判で、広島高等裁判所が広島県の2つの選挙区の選挙を無効とする判決を言い渡した。全国各県で同じ裁判が行われているが、無効判決が出たのは初めて。遅きに失したが一応画期的な判決と言える。自公は0増5減でお茶を濁そうとしているが、この判決を契機に抜本的に区割りを見直すべきだ。しかし0増5減すら遅々として進ませられない政治家や区画定審議会に任せていては、格差が解消するはずがない。抜本的な改正にするには、主権を持っているはずの国民自身が自ら主権を主張するような盛り上がりが必要だ。こんな時こそ、マスコミの出番だ。世論を煽り国民レベルの議論に火を点けることこそマスコミの仕事だ。新聞もテレビも向こう1か月程度「1票の格差キャンペーン」を張り、格差の現状分析と選挙制度の問題点と各社の改正案をぶつけ合うとよい。議論が深まれば自ずと成果が得られることになるはずだ。
24日 3月 2013
鳥のDNA解析が進展したため、分類が12年ぶりに大幅に見直されたとのこと。猛禽類のハヤブサがインコの仲間で、特別天然記念物のトキがコウノトリ目ではなくペリカン目だったとか。科学の進歩は素晴らしい。DNAを調べれば自分の先祖も分かってしまう。最先端の分析技術を使えば、自分のDNAを分析することで、どんな病気になるのか、何時どのように亡くなるのかも分かる、ということを聞いたこともある。しかし、色々な意味で人間のDNA分析による血の繋がりは調べない方が良いと思う。分からないから幸せで、知ってしまって不幸になることもある、かも。鳥のDNAに興味を持ち、我が家に来る鳥の分類を調べてみた。我が家に来る鳥は、かもは来ないが、スズメ、鶯、メジロ、ムクドリ、ヒヨドリ、尾長、鳩そしてカラスもいる。何と鳩はハト目だが、それ以外は全てスズメ目だった。スズメ目は現生鳥類約1万種のうち半分以上がスズメ目に含まれる鳥類最大の目として王道を歩いているらしい。我が家の庭には鳥の餌台がある。餌をミカンに替えたら連日ヒヨドリがやって来た。しかしミカンの無くなる季節には何をあげたら良いのか今から思案にくれている。
23日 3月 2013
今日からICカード乗車券の全国相互利用が始まったとのこと。10種類のカードのうち1枚を持っていれば、ほかの9種類のカードのエリアでも鉄道やバスなどが利用できるようになったらしい。発行枚数は8198万枚、利用できる鉄道やバスの事業者は142、利用できる駅はおよそ4000と国内の駅の半分近くあり、電子マネーとして利用できる店舗の数は20万店。1枚持っていれば相当便利に使えそうだ。ところが我が家には幸か不幸かICカード乗車券を持っている者は一人もいない。電車に乗るのは月に数回だから必要がなかった。もうあと何年もすると徘徊が始まるかもしれない。なまじスイスイとスイカなどで知らない所に行って迷子の年寄りになるよりも、持たずに駅員さんに切符の買い方を尋ねている方が、無難なような気がしないでもない。もっとも、君子は危うきに近寄らず、の精神では時代に取り残される気はしているが。致し方あるまい。
22日 3月 2013
日経夕刊のトップ記事は、何と「消費税還元セール」を禁止する特別措置法案の閣議決定だ。違和感を覚える。何故政府が禁止するのかが分からない。消費税が上がれば、売り手にとって還元セールは拡販のチャンスになる。消費税が上がっても、値上げがなければ消費者は助かる。還元セールで困る者などいない。法案の目的は、大手スーパーから立場の弱い納入業者を守るためとのことだが、それは詭弁だ。消費税が上がれば大手スーパーは必ず納入業者にコストダウンを迫る。コストダウンを為し得た業者が勝ち抜ける。政府はコストダウンはするな、カルテルを結べと言う。だが数の多い業者がカルテルを結ぶなど非現実的であり得ない。必ず抜け駆けする業者が現れる。業者いじめと還元セールは元々無関係だ。過去に消費税増税による業者いじめは現実に発生した。大手スーパーの業者いじめを防止する法律と罰則は必要だが、現実に取り締まることは不可能だ。精々その法律で脅しをかける程度の効果しか望めない。スーパーは強かだ。還元セールは名前を変えて実施されることになる。まさにザル法の閣議決定と言える。

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