広島大大学院医歯薬学総合研究科の森信繁准教授らが、世界で初めてうつ病の客観的指標となる反応を発見した。神経細胞を成長させるタンパク質の遺伝子に起こる「メチル化」という酵素反応のパターンが指標になるという。これまでうつ病は、気分の落ち込みや意欲低下などの症状を基に診断しており、アメリカ精神医学会が作った診断マニュアルが有名だ。1日中憂鬱、寝付けない、夜中に起きる、寝すぎ等症状はいろいろあるが、うつ状態を呈するからといって、うつ病であるとは限らない。2週間以上かつ毎日続くものをいう。うつ病は重症になると自殺に至るケースもあり、多くの著名人も亡くなっている。今回の発見がうつ病の客観的な診断や抗うつ薬の開発にもつながると期待されている。7月9日に書いたHDD新技術と同様に、日本の研究者畏るべし。
少年野球の監督は一度やると止められなくなるらしい。手の内の選手をどう配置し、如何に育てていくかが監督の手腕の見せ所だ。まさに独裁者の気分だろう。野田新首相も党人事、組閣構想で頭が一杯だろう。挙党態勢、実力人事、論功人事等を考慮しながらバランスよく配置しなければならないが、やりがいはあるだろう。今時点では幹事長も決まっていないが、各種情報を参考に自分なりに考えると以下の人事となる。党は輿石幹事長、前原政調会長、樽床国対委員長で挙党態勢確立。組閣は、岡田官房長官、与謝野財務相、鹿野経産相、馬淵国交相、枝野外務相、玄葉行政刷新相、野田グループから2名、各グループから1名というところ。一挙に若返りが進むだろう。はたして結果はどうなるのか、楽しみだ。
民主党代表選で野田財務相が選出された。海江田/野田の決選投票となったが、その優劣は投票前に明らかだった。弁舌力も意気込みも野田が上回り説得力があった。海江田のしどろもどろな決意表明を聴き、もしこの人が首相になったら日本も終わりだと背筋が寒くなった。もう今以上に悪くはならないほど低下してしまった政治の世界だ。野田は決意表明通り頑張ればよい。何か大化けしそうな気がする。
今から十数年前、九州の田舎で星の降る夜を体験したことがる。東京ではオリオン座の四角形の中に精々3つの星しか見られないが、そのときは13個もの星を数えることが出来た。生まれて初めての体験に感動し涙があふれ出たことを思い出した。思い出した切っ掛けはブラックホールとダイヤモンド星についての報道記事。39億光年のかなたにある巨大ブラックホールが星を吸い込む瞬間を、国際宇宙ステーションにある日本の「きぼうのMAXI」と米国の衛星スウィフトが世界で初めてとらえたとのこと。ブラックホールに星が吸い込まれると、風呂の栓を抜いたときのように渦ができ、渦と垂直方向には強いX線が出ると考えられている。X線の発生源がブラックホールがあるとされる銀河の中心だったことから、星が吸い込まれる瞬間をとらえたと判断された。一方地球から約4千光年離れた銀河系内にダイヤモンドでできているとみられる小惑星が存在することを豪天文学者らが発見した。その小惑星はほとんど炭素からできており密度が非常に高いことから結晶質炭素であるダイヤモンドのような物質とみられるという。この小惑星はほぼ木星と同じ重さで地球の約317倍の重さ、1.9×10の24乗トン。一方地球上で一番大きいダイヤモンドは「ザ・ゴールデン・ジュビリー」の546カラット(約110g)。この小惑星に較べると、地球のダイヤモンドはチリ以下の存在価値だ。宇宙にはロマンがある。衝動的に「宇宙は何でできているのか:村山斉:幻冬舎新書」を読みたくなってしまった。
今NHKで民主党党首選候補の日本記者クラブの実況中継をしている。このブログの8月25日に期待したような展開で質疑が進んでいる。精神論ではなく具体論で迫れば人間の器量は白日の下に曝される典型的な見本だ。具体的な実行案や政治家としての信念のなさの順で言うと、海江田、鹿野、馬淵、前原、野田であると感じた。小沢/鳩山が推した海江田の発言は情けなかった。鹿野と同じように、ただ頑張ります、との発言しかなかった。頑張ることは誰でも出来る。国民は次期首相にただ頑張ることを求めているのではない。如何に頑張るのかを求めているのだ。この二人には答えがなかった。馬淵は海江田、鹿野と前原、野田と中間でまさにどっちつかずの状態だった。前原には、いつも通りのキレはなかった。外国人献金による外相辞任の論理性を自分自身で納得出来なかったからだろう。しかし、いつもは主張力の弱い野田が、何時ものように話すけど、やけに説得力があった。財務官僚の入れ知恵も考慮する必要もあるかもしれないが、 野田が社会人としてトップとして現段階では一番真っ当にみえる。気の狂った菅夫婦の後を継ぐには、余りにも普通人の野田が最適かもしれない。小沢詣でと小沢たよりでは新生日本を創造出来ない。日本全国民は今声を挙げる時だと思う。野田頑張れ。
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が、米政権に対し富裕層への増税を訴えたことへの反響が拡がっている。「貧困層と中間層がアフガニスタンで我々のために戦い多くの米国民が生活を何とかやりくりする一方、超富裕層は桁外れの税優遇を受け続けている」と指摘。ブッシュ前政権が導入した富裕層減税措置について、共和党は財政赤字削減は歳出の削減を主張し、民主党は減税措置打ち切りを主張している。これに同調してフランスでも富豪らが国の財政赤字削減を支援するため、高額所得者への増税を政府に要請しはじめた。富豪らを対象にした「特別貢献税」の創設を提唱し、海外への租税回避をさせない仕組みが必要だと訴えている。国債の格下げ観測も浮上しているフランス政府は財政赤字の削減目標を達成するため、高所得者向けの増税や住宅関連税制優遇の縮小、企業向け税控除の縮小などを検討しているが、大富豪が政策を後押しする格好だ。一方ムーディーズは日本国債をAa2からAa3に引き下げた。財政改革の実行力を疑問視したためだ。日本の大富豪や財界人も我が身大事で法人税や所得税を守るだけでなく、財政再建に本腰の入らない政府を助ける努力が必要だ。結果として日本経済を再生させ我が身を助けることになると思うのだが。
民主党の党首選立候補者が乱立している。小沢詣でによる数合わせでは決さずに、せめて政策内容で決してほしい。党が各立候補者の政策一覧表を作成すれば首相になり得る素質と行動指針が見易くなるはずだ。重点政策とその順位、震災復興に関する具体策と財源確保の方法、財政再建の緊急度合と具体策、社会保障と税制の具体策、原発を含めたエネルギー政策、農業政策を含めたTPP、対中国北朝鮮と沖縄問題を含めた安全保障の具体的考え方、円高に対する考え方と具体策等々を明確にすれば首相としての資質は見える。具体策を数多く提案できる人ほど首相の座に近づく事ができるだろう。更に立候補者からみた菅の首相としての問題点と立候補者の改善点を表明すれば、直接選挙に参加できない国民も納得しやすく諦めもしやすくなるに違いない。
前原前外相が野田財務相の増税路線では勝てないと判断し民主党代表選の出馬表明をした。前原は弁がたち比較的人望のある政治家ではあるがチョンボも多い。ホリエモンにせメール事件により任期半年で党首の座を明け渡した。外務相のときも、わずか5万円の外国人献金が判明し自ら辞職した。潔さよりも隠れた根の深さを感じさせた事件で、後を引きそうだ。そもそも政治資金規正法では外国人から政治活動に関する寄付を受けてはならないとされているが、この法律の趣旨は外国人による政治家への操縦がないよう規定されたものだ。5万円では操縦できない、辞めるには他の理由があるはずだ。5万円の潔白辞任と今回の出馬とは矛盾する。従って出馬表明の前に規制法への潔白を立証する必要がある。野田と前原はともに松下政経塾出身で思想的にも近い。今回あえて違いを言うなら増税だけだ。しかし野田の増税は1~2年後、前原のは2~3年後、違いはないに等しい。要は野田も前原もほとんど同じ意見だ。だが前原は野田では勝てないので出馬するという。一方野田は過去の不出馬実績があるので出馬取り下げは出来ない状況にある。前原は重々承知のはずだ。このままでは共倒れ間違いない。またもや小沢詣でにより民主の運命が決しようとしている。チョンボ前原が、またもや自身のチョンボも分からずに政治をミスリードしているように見える。メール問題時に渡部恒三が激励のために会津名物「起き上がり小法師」を前原に渡したが、またも起き上がらない悪夢が再現しそうな気がしてならない。
大震災復旧復興を目的とした東北地方の高速道路無料化のうち、トラックについては8月末に打ち切ることが決まった。6月20日に運用を開始しもともと8月末までの予定であったが、国交相は期間延長に意欲的だった。打ち切り理由は14%の不正利用。打ち切り理由に納得がいかない。本来の目的である復旧復興にどの程度の効果があったのかの検証がない。まず期待した効果があったのならば継続すべきだ。効果がなかったならば打ち切るべきだ。一方14%という値をどう見るか。残りの86%が復旧復興関係であれば効果ありと見做せるだろう。14%の不正利用があったということは法律そのものに不備がある。法律を善意で運用してくださいという考え方では立法者失格だ。そもそも14%の不正利用者は不正をしていない。法律を順守している。14%にかこつけて打ち切るということは立法ミスの問題すり替えだと思う。大畠国交相は法律違反をしていない不正利用者のために打ち切るというのならば、小沢元代表を糾弾すべきだ。もし陸山会裁判で小沢側が無罪になれば、この不正利用と同じ構図になる。一般常識で悪いことをしても法律に触れなければ無罪となる。極一部の国民のモラルを問題にする前に、政治家同士のモラルを問題にすべきだ。政治家自らが処すべきことを処さないと政治は浄化しない。
海江田経産相が党首選に出馬すると聞いて我が耳を疑った。他人の悪口は言いたくないが、海江田といえば、東電および官僚の言葉を鵜呑みにし計画停電を許可したことにより国民に大迷惑をかけた張本人。原発事故のさい原子力安全・保安院長も動かせずに後手後手を招いた罪がある。菅と同じだと個人攻撃されて公の場で泣いてしまった意気地なし。辞めると言っても辞め時を失した決断力のなさ。官僚の指示通りに次官等を入替、原子力推進派を次官にしてしまった官僚追随派。「日本中枢の崩壊:講談社」を著した古賀茂明氏の処遇も決定できない優柔不断な人間だ。経産相として政治家としても落第レベル。こんな人間が民主党党首になり首相になり何をしようというのか。政治主導を目指す小沢元代表が官僚主導の実績充分な海江田を推すことになるのか、興味津々。政治はドタバタ喜劇そのものだ。
例年お盆の時は子供達3家族が我が家に遊びに来るので賑やかだ。今年は例年以上に忙しかった。18日は長男夫婦の次女のお宮参りで猛暑の中神社に出かけた。その後皆で懐石料理を味わった帰り際、長女がもっと我が家で遊びたいと愚図ったが、なんとかなだめて帰路につかせた。夜になって次男からメールがあり「急だけど20日にゴルフどう」ときた。即OKの返信をした。初めて午後スルーの2サムプレーを経験した。行きも帰りも次男の運転。気温は19日から激変し涼しくて快適。初めて短パンでプレーしたが動きが軽い。課題であった長尺ものもことのほかうまくいった。スコアもこの1年間のベスト。次男の嫁さんは子供を連れて実家へ帰っているので、帰宅後は次男と義母とカミサンと自分の4人で会食。ゴルフ談義に花が咲き、ゴルフ好きだった義父を偲んで、長男、次男、三男そして自分の4人で故おじいちゃんゴルフカップを行うことになった。なんと30年前に亡くなった義父をも引き戻す事が出来たお盆であった。
北沢防衛相が党代表選について「今名前の挙がっている人が本当に重責を担えるか、いささか不安。勢力を分散して運動会のように小さな争いをしても意味がない。一定の方向性を共有する人が話し合い、極力絞りきって論戦になってほしい」と言ったとか。国民は「今の首相とか首相夫人とか防衛相には極めて不安が尽きない。自分の延命しか考えないことに騒いでも意味がない。食い散らかし放題の政策を言い出す首相では的を射た議論も出来ない」と言っているような気がする。防衛相は保身のために擦り寄ってはならない。
北海道の泊原発3号機が調整運転を終え営業運転を再開した。3号機は1月に定期検査を終え大震災前の3月7日に調整運転に入った。通常は1か月ほどで営業運転に移るが5か月続いた。原子力安全・保安院の最終検査と原子力安全委員会のチェックを受け高橋知事が容認し営業運転に入った。ただし調整運転と営業運転の違いは知事の承認の有無だけであり、ともにフル稼働で電力を供給している状態であり両者には物理的な相違は何もない。一方新潟県の泉田知事は、再稼働要件のストレステストは単なる気休めでしかなく福島原発事故の反省が生かされなければ意味がない、従って再稼働は反対と言っている。この北海道と新潟の知事は正反対の意見となっているが、ともに正しく同時にともに間違っていると思う。まずは現状ベストの安全チェック方法で再稼働の可否を判断し仮運転を認可する。一方福島原発事故の反省を含めた安全チェック方法を早急に作成し、出来次第全原発をチェックする。チェックがOKとなった原発は即稼働し、NGとなったものは廃炉または条件を満足するまで停止にする。同時に政府は今後の電力供給について基本政策を立案し原発の今後の道筋を明確にする必要がある。日本中の原発が全て停止しまう状況にあるが、その原因は地元の反対では決してない。福島原発事故の反省が何時まで経っても出てこないことと、政府の電力基本政策の見直しがないことが、国民を不安に陥れているからだ。原因と見通しが明確になれば物事は進むはずだ。
大阪市は今月27、28両日に実施する事業仕分けの仕分け人に民主党の蓮舫首相補佐官や自民党の河野太郎衆院議員らを選んだと発表した。市によると、非営利のシンクタンク「構想日本」が市の依頼を受けて「積極的な議論をできる人」という条件で、蓮舫氏ら5人を選んだという。しかし第177国会は8月31日まで開かれている。国会議員が国会会期中に大阪市の事業仕分けにのこのこ出かけて行くのは職場放棄で本末転倒ではないのか。呼ぶ方も呼ぶ方だが、行く方も行く方で非常識極まりない。しかも蓮舫の事業仕分けは有名だが削減実績はほとんどゼロに近い。まさに客寄せパンダそのものだ。事業仕分けをしているふりをして成果は期待しない大阪市の魂胆が見え見えだ。本気にやるなら天敵の橋下知事を仕分け人にした方が良さそうだ。
民主党の時期党首選前哨戦で「大連立」が焦点になっている。大連立で今の状況を打破すべきだとか、大連立ありきではおかしいとか、大連立出来る状況ではないとか、騒いでいる。しかしこれらは全て政治家の立場から見た場合の意見に過ぎない。ここに日本の政治家の致命的な欠点が潜んでいる。目線が「国民のため」ではなく「自分、我派閥、我党のため」になっているからだ。国民から見れば大連立でも閣外協力でも一党独裁でも、形態は何でもよい。要は国民のために良いと思われることを真摯に協議して施策を決定していける体制にあるかかどうかだ。一番大切なことはいかに決定機能を有するかだ。民主党は人材不足でもともと政権運営能力に欠けていたが、菅の首相としての能力の欠如だけでなく社会人としての常識のなさや不信感しか与えない性格が混乱に輪をかけた。菅を反面教師とすれば誰が党首になろうがうまくいくはずだ。大連立論争はテレビの韓流論争と同じ構図で聴くに堪えない。
発足から約2年経つ消費者庁に対し、消費者行政を監視する消費者委員会が「消費者行政の司令塔としての役割を十分果たしていない」として、体制や業務の抜本的な改善を求めた。消費者庁は従来の産業育成の視点を消費者目線に転換し迅速強力な措置をはかる目的で誕生した。パロマ湯沸かし器中毒事故や中国製冷凍ギョーザ食中毒事件で政府の対応が遅れたためだ。しかし、焼肉酒家えびす集団食中毒事件や牛肉の放射性セシウム汚染問題についても対応がお粗末だった。たった2年間で大臣は5回も替わり、この間消費者庁は1本の法律も起案していない。全く仕事をしていないということだ。因みに歴代大臣は、福島瑞穂、平野博文、荒井聡、岡崎トミ子、蓮舫、細野豪志。彼らの共通点は実務に疎いこと。社民党党首の福島瑞穂は初入閣はしたものの何をしてよいのか分からずパニクっていたのが印象的だった。歴代大臣は過去の不出来を反省し、今後の消費者庁のあるべき姿をレポートにまとめ発表する程度の責任はある。要レポート提出。
通信社や記者クラブからの情報をただ垂れ流している状態にある新聞テレビ放送ではあるが、良質なテレビ番組もあることを見つけた。BS朝日の「いま世界は」だ。日常のニュースでは断片的にしか伝えない世界の重要なニュースや経済をその後も含めて動きなどを要領よくまとめていてわかりやすい。海外支局を活用し丁寧に事件のその後の状況や事件の持つ意味をレポートしている。昨日は東日本震災復興に参考になるよう、世界各国の被災後の状況をまとめていた。インドネシアは人々が津波の恐ろしさを忘れないように津波博物館を建てたこと。ニュージーランドは震災地に復興庁を置き、復興庁長官に民間人を充て強力な権力を与えたこと。復興アイデアを一般募集し何万と集まったアイデアを基に計画を練り上げていること。長官は懸命に被災者の要望と権力のバランスをはかっていること。ハイチは副首相の任命問題で首相と議会が揉めていて未だに援助金を使う件名が設定出来ないこと。アメリカのグリーンズバーグ市はトルネード被災直後市民が議論して市民の意志で、最先端のエコの町に生まれ変わったこと。今では全米からの見学者が絶えないほど脚光を浴びていること。これらを踏まえ東日本震災復興への提言を行っていた。日常のニュースは事件発生時は報道するが、その後は報道しないことがほとんど。その中でこの「いま世界は」はぴか一の内容だ。やはり地道に自分の足で稼いだ情報は、独自性があるだけでなく迫力があり説得性もある。安易に韓流ものに頼らずに「いま世界は」に続く番組作りを志向していけば、マスコミにも浮かぶ瀬もあるかもしれない。
民主党次期党首選が動き出した。野田財務大臣は自公との大連立と復興増税を掲げた。馬淵前国交相は、大連立は現状では困難で増税は無理と言っている。菅と同様に何もしないと言っているに等しい。知名度アップのための出馬と捉えられても仕方あるまい。前原前外務相は大連立思考で増税反対。些細な献金問題で大臣職を放り出し、今回は出馬を見送り野田指示の方向で調整中。鹿野農水相と小沢元環境相はともにパチンコ業界の族議員のドンであり、もともと出馬の資格はない。誰が党首になろうと構わないが、政策論争だけはしっかりやり、当面のやるべきことを決めてから総理になってほしい。もし野田が党首になったらオールジャパンで復興対策を手掛け、軌道に乗ったところで解散総選挙をすべきだ。民主党は実現不可能なマニフェストを全面改訂し、マニフェストの呪縛からのがれ真っ当な政治活動に専念すべきだと思う。
イタリアが追加的な財政再建策を閣議決定した。ギリシャ危機に端を発した信用不安がイタリアに波及しそうな状況に素早く対応したためだ。公務員削減5万人、年金開始年齢の引き上げ、富裕層への課税新設、祝日減による生産性アップ、脱税対策等が盛り込まれた。上下両院で承認されれば実行される。尻に火がついた状況とはいえ、対応の早さに感心した。何でも先送りしてしまう日本の政府が、止まっているように見える。ベルルスコーニ首相は個人的には問題が多いが、決断は出来る人らしい。今の日本では、個人的には多少の問題を抱えていても実行力のある人達が内閣に入り仕事をすることが望まれる。
経産省の節電アクションに参加し、我が家でも7月前年比19%減を達成した。目出度しと思ったが、この経産省の節電データはちょっと変だ。テレビ節電の効果が極端に低く設定されている。テレビを省エネモードに設定するとともに画面の輝度を下げ、必要な時以外は消す効果はたったの2%となっている。一方野村総研は4月に「家庭における節電対策の推進」と題し、主な節電対策を講じた場合の1軒あたりの期待節電量の試算値を発表した。これによると、液晶テレビを消す(220W)、エアコン1台を止める(130W)、エアコン1台の温度設定を2度上げる(26W)等の効果になる。この数値はカタログ値ではなく実測値であるので、実行すれば確実に節電する値になるはずだ。単純に比較しても、テレビを消す節電効果はエアコンの約1.7倍にもなるということだ。テレビ番組では連日節電対策を呼びかけている。熱中症で亡くなる人が増えているので無理に節電はしないでとも呼びかけている。しかし、テレビを消すことは決して呼びかけない。経産省とテレビ業界がグルになっている構図が透けて見える。経産省は電力ピーク時は極力テレビを消すよう国民に呼びかけるのが筋だ。それと同時に民放テレビに輪番制を導入し不要不急の電力を節電すべきだ。
9日に福島原発事故の緊急時避難準備区域が9月上旬にも解除されることが決まったが、避難生活を続けている住民からは不安の声が上がっている。除染されていない所に帰っても放射能の不安はあるし、病院も買い物をする所もない、住めと言われても困る等々。至極もっともな不安だ。震災から5か月も過ぎたのに、政府は現地の放射能低減化対策を何らとっていない。そこに帰れとは無責任極まりない。除染なくして復旧は進まない。政府は放射線量のデータをとることが仕事ではなく、放射線量を下げることが仕事だ。国民に不安を与えることが仕事ではなく、国民の安全を守ることが仕事だ。仕事の出来るリーダーの出現が渇望されている。
キリンチャレンジカップで日本は韓国に6年ぶりに勝った。しかも3-0。今日の日本は終始韓国を圧倒し主導権を獲っていた。今までの日韓サッカー試合でこれほどまでに日本が優位に進めた試合を観たことがない。今日はたまたま長友は怪我で出場出来なかったが、長谷部にしても長友にしても香川にしても、今までの日本のサッカー選手とは何かが違うものを持っていると感じる。今までの選手はまさに目先のことを一生懸命にこなすことが使命だったような気がするが、彼らは違う。もっと、もっと先を見ながら今そのものは極めて客観的に見ているように見える。本当に今日の試合は日本の全国民に勇気を与えたと思う。政治経済は末期状態に近いが、決して日本の将来は捨てたものではない。日本には明日がある、と確信した試合であったと思う。
昨日の民自公3党の政調会長協議では平行線に終わった特例公債法案が、今日の3党幹事長会議で合意し成立する見通しになった。自公両党が求めていた民主党マニフェストの見直しのうち、高速道路無料化は2012年度予算に計上しないこと、高校無償化と農業の戸別所得保障について12年度予算で必要な見直しを検討することで一致した。歳出見直しで20兆円を捻出出来なかったし大震災の復旧復興予算も必要なので、バラマキ政策の見直し中止は当然だ。幹事長会議では極めて常識的な合意に至ったが、岡田幹事長はこの案を持ち帰りはたして民主の一任を得ることが出来るのだろうか。政治家が揃いも揃って軽量化してしまったので明日の結論は不確定だ。政治家には軽量化による俊敏性発揮を期待したい。
大震災で津波に流された陸前高田市の名勝「高田松原」の松を「大文字五山送り火」で燃やす薪として使用する計画が中止になった。放射能汚染を懸念する声が寄せられたため検査した結果、薪から放射性物質は検出されなかったが地元の心配を払拭出来なかったらしい。薪には被災者がそれぞれ亡くなった家族への思いや復興に向けたメッセージを書き込んでいた。メッセージは別の薪に書き写し燃やされるとのこと。「大文字五山送り火」はお精霊さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届けるとされている行事だ。被災者の供養として極めて画期的で象徴的な行事となる計画であったので中止したことは残念に思う。震災以来数々の風評被害という言葉が報道されてきたが、この「高田松原の松」が風評被害の極め付けだ。五山送り火は葵祭・祇園祭・時代祭とともに京都四大行事の一つであり、死者を送る伝統のあるお盆行事であったが、この一件で単なる火遊びにまで格を落としてしまったと感じるのは自分だけだろうか。
昨日の夜中テレビでたまたま「Foot × Brain」という番組を観た。各界で活躍する著名人をゲストに迎え「日本サッカーが世界で通用するために」をテーマとしたトーク番組だった。ゲストはサッカー選手の宇佐美貴史。5月にザッケローニ日本代表監督からは、まだA代表には値しない選手と評価されたが、将来性を買われて日本代表に選出された。6月末にガンバ大阪からドイツ・ブンデスリーガの名門バイエルン・ミュンヘンへの完全移籍のオプション付きとなる1年間の期限付き移籍が決定した。番組内容はその移籍デビュー戦の状況と本人のトークだった。宇佐美選手のデビュー戦は素晴らしかった。本人の目標は5点取ることと完全移籍することだと言っていた。バイエルン・ミュンヘンの監督は、素晴らしいデビューを飾ったがこれからが大切だ、彼は進化をとげるだろうと言っていた。宇佐美選手は弱冠19歳。長友選手に続き名門チームのレギュラーを獲り完全移籍し進化を続けてほしいものだ。若者が海外で活躍している姿を見るとなにか勇気が湧いてくる。頑張れ宇佐美選手。
今日8月6日は出来事・記念行事が多い。筆頭は66年目の広島原爆の日。高校野球も開幕を迎えた。米格付け会社スタンダード&プアーズが米国債の格下げを行った。そして成田空港用地内のの団結小屋の取り壊しが始まった。今日は成田について考えてみた。1966年佐藤内閣は御料牧場があった三里塚芝山地区を空港候補地として閣議決定した。御料牧場は空港予定地の4割弱しかなかったが、政府は残り6割の地元への事前説明もしなかったため地元住民の猛反発を招いた。国主導で強引に経済基盤を整えることが正義と考えることは、中曽根元首相の原発推進と同じ構図だ。その後地元住民が反対しそれに野党が乗ったが、空港新設備のドンパチで社会党と共産党は新左翼の過激さに慄き脱退し、それ以来知らん顔の半兵衛を決め込んだ。そして新左翼と極一部の住民が団結小屋を作り成田空港の拡張を阻んできた。それから30年以上経って今回東京高裁の判決により小屋の取り壊しが始まった。やっと成田国際空港はフルオープンすることになる。結果として成田空港の経緯が日本経済に与えたマイナスは非常に大き過ぎた。成田の問題とは、第一に国策至上主義の上から目線で住民に有無を言わせず政策を実行しようとしたこと、第二は新左翼が抵抗を続けたこと、第三は新左翼の行動を批判すべきところを社会党と共産党が半兵衛を決め込んで新左翼を野放しにしたこと、第四は佐藤以降の内閣が何もしなかったことといえる。もしこれが第四から第三を是正する方向に進んでいれば、成田はもっと早く当時のハブ空港としての地位を築き日本は発展していたと思う。残念。
日米欧の共同プロジェクトとして建設計画が進められているアルマ電波望遠鏡の一部が完成した。国立天文台は今秋から本格的な科学観測を開始すると発表した。現時点でも従来の望遠鏡の約10倍の感度を持ち完成後は100倍になる。宇宙初期の銀河や星の誕生などの観測へ大きな期待が寄せられている。アルマ望遠鏡は、南米チリ北部にあるアタカマ砂漠の標高約5000mの高地に直径12mのアンテナを複数設置する計画。現在17台目の設置が終了し66台で完成する予定。一方単体で世界最大の電波望遠鏡は、プエルトリコにあるアレシボ天文台のものであり直径は305m。映画007ゴールデンアイに出てきたパラボラアンテナだ。また日本最大の電波観測専用のアンテナは国立天文台野辺山宇宙電波観測所の45m。初めて間近で見た時まずその大きさに圧倒され宇宙研究のスケールの大きさに驚かされたことを思い出した。今までの宇宙開発は大国間の競争に限られていたが、今後はこのプロジェクトのように多国が協力し合い進めることが良い。多国間で睨み合いをするよりも協力して事を成し遂げる方が、地球に夢と平和をもたらしてくれるだろうと思う。
「水戸黄門」は今年で終了となり「笑っていいとも」も今季で終了するのではという噂がある。テレビ離れが顕著で民放の名物番組が消えつつある。韓流番組についてもひと騒動持ち上がっているのが昨今だ。先日NHKの「グリコ事件」を観た。この昨今にもかかわらず絢爛豪華な配役には正直びっくりした。NHKは予算を持て余しているに違いない。NHK経営会議は、テレビの時代状況を再確認し、受信料の取り過ぎと無駄遣いについて真摯に検討すべきだと思う。
プロ野球からの裏金が発覚し、高校野球の特待生問題が騒がれたのが2007年。「特待生は1学年5人以内」という暫定方針としたが、1学年で43名採用したという高校もある。今夏の甲子園出場校のうち31校が未だに特待生制度を採用している。今の高校野球特待生制度は高校経営のための宣伝手段であり、決して高校生を教育するための制度ではない。教育方法といえばモンテッソーリ教育が有名だ。イタリアの医師マリア・モンテッソーリが知的障害児の知的水準を上げる教育法を確立させたことを発端に発展した教育法。子どもの自主性、独立心、知的好奇心などを育み、社会に貢献する人物となることを目的としている。子供の生育を4段階に分け、生後から6歳までは、感覚を全開にして環境を知る時期。6歳から12歳までは、抽象化する力や想像力を駆使して、知識や世界を拡大していく時期。12歳から18歳までは、人文的に探求する時期。周りの社会やそこへの関わりを考えるようになる。そして18歳から24歳までは、自分に合った方法で探究心を深める時期。そこから、普遍的な世界を把握するようになるという。モンテッソーリ教育が生み出した人材がすごい。グーグルの創業者ラリー・ページとセルゲイ・ブリン、アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス、天才ゲームクリエーターのウィル・ライト、ウィキペディアを始めたジミー・ウェルズ、アンネ・フランク、ジャクリーン・ケネディ・オナシス、英国王室のウィリアム王子、ハリー王子、現代経営学の父ピーター・ドラッカー、アカデミー助演男優賞受賞者ジョージ・クルーニー等々。教育機関を存続させることが教育ではなく、社会に貢献する優れた人材を輩出することが教育だ。高校経営者および監督よ再考あれ。
7月23日の中国高速鉄道の追突・脱線事故には驚いた。現場検証もせずに先頭車両を粉々に破壊して穴に埋めてしまったこと。残骸も片付かないうちに開通させたこと。運行プログラム自体に設計上の重大な欠陥があることを知りながら運行していたこと。テレビ報道されているのに穴には埋めていないと言い張ること。更に7月28日は上海の地下鉄で列車が線路を間違えるという事故が起きた。帰宅ラッシュ時に列車制御システムのアップグレード作業を行い、信号が誤配信されたためという。幸い死傷者が出る惨事にはならなかったらしい。鉄道も怖いがもっと怖い話がある。韓国の月刊誌「新東亜」は、死産の乳児らの人肉でつくった粉入りカプセルが中国から持ち込まれ、薬としてソウルの市場などで密売されていたと報じた。韓国が分析した結果、塩基配列から人間に間違いないとのこと。中国吉林省延辺から韓国に送られた後、市場では術後や大病で衰弱した人に効く薬として、100個6万円程度で密売されていたという。決して中国を論うつもりはない。中国は大国を目指すのであれば、そろそろ反日教育は卒業して道徳教育に重点を移した方がよいと思うのだが。
植物が花を咲かせる上で重要な働きをする花成ホルモンをキャッチして細胞内に知らせる受容体を、奈良先端科学技術大学院大学の島本功教授らの研究グループが世界で初めて発見したとのこと。花成ホルモンが、花を咲かせる遺伝子を活性化させる仕組みも解明した。開花時期の変更にも成功し、今後好きな時に花を咲かせる技術につながる可能性がある上、開花期を安定させ、食糧やバイオ燃料作物の増産が期待できるという。この研究はイネで行われたが、この仕組みは他の植物でも共通しているとのこと。近い将来農業は工場管理で計画的に生産される最先端技術事業に生まれ変わるかもしれない。多くの花咲かじいさんが誕生しそうだ。