02日 6月 2025
三菱商事が日本やアジアで次世代の地熱発電所の開発に乗り出すとのニュース。自分はかねてより火山列島である日本には地熱発電が適していると思っていた。でも現在は日本の電源構成で地熱は1.4%しかない。温泉への悪影響とか自然破壊とかの反対で開発が進んでいなかったのだ。三菱商事は米クエイズ・エナジーの次世代地熱発電技術を導入する目論見だ。従来(1000~1500m)より深い層を掘削し、高温の熱を取り出す。水を注入することで地下に熱水や蒸気がない地域でも開発できる。温泉の枯渇を避けやすく、事業コストの低減も期待できるという。何と言ってもクエイズの技術は平地などでも利用できるのが最大の特長だ。ドリルの代わりに高周波数の電磁波「ミリ波」を使い、従来は難しかった地下3000~2万mの岩盤を掘削して設置する。亀裂を入れた地下の岩盤に水を注入し熱を回収する。資源エネルギー庁によると、日本では次世代型に使える潜在的な地熱資源は7700万キロワット分以上と、従来型の3倍を超える。20~30年後には、地熱発電が電源構成のトップに躍り出るかもしれない。
01日 6月 2025
衆議院で年金制度改革法案が可決された。立民の基礎年金底上げ案を自公が飲んで成立した。現行制度のままでは基礎年金の支給水準はどんどん低下し、30年後には現在より3割低くなるという見通しを是正するというもの。厚生年金の積立金を基礎年金の底上げに補填するという。すると、あら不思議。厚労省の試算では、約30年後、夫婦2人のモデル世帯の年金は、厚生年金が減った分以上に基礎年金が増え、トータルで見ると2万円以上アップするという。こんな事が起きるはずがない。必ず、年金が減らされる犠牲者がいるはずだ。そもそも、サラリーマンが強制的に取られてきた厚生年金を基礎年金に流用すること自体が間違っている。日本の年金制度は極めて複雑で、真に理解している政治家などいないのではないかと思う。実際自分もサッパリ分からない。小手先で制度をねじ曲げるよりも、抜本的に制度を見直すべきだ。法案を国民に説明出来ない立民は次期参院選で大敗するに違いない。
31日 5月 2025
最近、中国では対日関係改善を模索する動きが相次いでいる。2年前に開始された原発事故汚染処理水の放出に伴い全面停止した日本産水産物の対中輸出再開が決まった。昨年末には、日本人が短期訪中する際のビザ免除措置を再開した。今年に入って、日本の排他的経済水域EEZに設置されていた中国のブイが相次いで撤去された。日本産水産物についても、海水や海洋生物のサンプル調査で異常は認められなかったと発表した。中国の動きの背景には、トランプ米政権との対立長期化が予想される中で、日本との関係改善を進めておきたい思惑があるのだろう。不動産不況が長期化し、消費も力強さを欠き、国内経済失速への危機感もあるのだろう。25年の成長率目標「5%前後」の達成は容易ではない。日本を含む外国からの投資や貿易を活発化させたいのだろう。でも、関係改善とばかり喜んでもいられない。今年は中国では「抗日戦争勝利80年」で、反日感情が高まりやすい。中国政府が反日感情を抑え切れるかが、中国の本気度の証明になるはずだ。
30日 5月 2025
日本で「このタコ!」と言えば、人を罵倒する時に使う言葉だ。下手くそとか、不細工な男性とか、足手まといの厄介者という意味がある。ゴルフの1ホールで8打も叩く人間をタコと言う。タコは8本足だからだろう。自分は時々タコになることがある。極めてガッカリするものだ。一方米国ではトランプがタコと呼ばれて激怒しているという。タコはタコでも横文字でTACOと呼ばれている。勿論、日本のタコとは意味が異なる。Trump Always Chickens Out(トランプはいつもおじけづく)」の略語だ。TACOは、英紙フィナンシャル・タイムズの記者が、政策が市場を混乱させ始めると撤回するというトランプの傾向を強調するために考案したものだという。中国には145%の関税を掛けると公言したのに、米国債売却をちらつかされて一気に115%も下げた。まさにトランプの泣き所だ。Chickenと言わずして、何と言うべきか。トランプは二度と言うなと息巻いているという。まさにトランプは日本のタコの典型とも言えそうだ。
29日 5月 2025
27日から2泊3日で恒例の京都旅行に行ってきた。初日は、平安京の史跡巡り。旧地図を頼りに朱雀門碑から内裏碑を巡った。でも、跡形も無いことに驚いた。いま流行りのARを駆使し当時の光景を見ることが出来れば、訪れる人も増えるに違いないと思った。2日目は、山崎山荘に立ち寄り、三笑亭で天ぷらを食べた後、京都の裏鬼門である石清水八幡宮に参拝。3日目は青紅葉を愛でるため、表鬼門の比叡山山麓にある瑠璃光院を目指したが、庭園はきれいだったが余りにも人が多く俗化されていてガッカリ。結局、良かったのは平安を偲ばせる手段が分かったことと、期せずして偶々京都の鬼門と裏鬼門を同時に訪れることが出来たことだ。でも、もう1つある。京グルメだ。初日は行きつけの燕で京料理を満喫した。2日目は、昼食の三笑亭の天ぷらには相当ガッカリし、夕食の小籠包包み伸一にも飽きてしまった。3日目の朝食のシャオシャオの香港粥料理と昼食のごはん処田辺宗は秀逸だった。結局、今回の京都旅行は観光はそこそこだったが、元々はグルメが目的だったようだ。年寄りは食い意地が張っていることを実感した次第。
28日 5月 2025
トランプがハーバード大学の留学生受け入れ資格を停止すると発表した。留学生の違法な過激行動を阻止するためだという。勿論違法な行為は取り締まらなければならない。でも、それだけであれば、対象者を逮捕するだけで済むはずだ。なのに何故これまでの留学生とこれからの留学生の資格を停止することに繋がってしまうのだろうか。大学には学問の自由がある。思想も自由だ。資格停止は明らかに越権行為だと思う。トランプは「2+2の答えも分からない留学生が入学している。それにより米国人の入学枠が狭まっている」と主張している。でも、ハーバード大学に限って、留学生の質がそんなに落ちているはずはない。一説によると、トランプの子供がハーバード大学に落ちたという。ウソかもしれないが納得性がある。それほど珍奇な留学生受け入れ資格の停止だと思う。それに対して大学は如何に闘うべきか。しかし、知的レベル最高のハーバード大学は、闘う術を知らない。日本の大学は、はじかれた留学生を如何に招き入れるかを画策している。残念ながらハーバード大学も日本の大学も対処を間違えている。間違いなく大学の学問の自由を盾に、トランプと真っ向から立ち向かうべきだ。それでこそ、大学の学問の自由が守られることになるはずだ。
27日 5月 2025
橋下徹元大阪市長が新名神高速道路で逆走し事故を起して逃走したペルー人が逮捕された事件についてコメントした。このほかにも、高齢ドライバーによる逆走事故も時々発生している。橋下は「欧米で導入している逆走防止のトラフィック・スパイクを高速道入り口路面に導入すべき」と主張した。トラフィック・スパイクとは、路上埋め込み型の装置で、逆走車がその上を通過すると、タイヤにトゲが刺さり、パンクさせる。一方で正しい方向から車両が通過すると、踏まれても地面に埋め込まれ、また元に戻るという仕組みになっている。でも、橋下の指摘には2つの問題点がある。1つは、トラフィック・スパイクの設置・保全費用だ。有るに超したことはないが、費用対効果を見込んでのことなのだろうか?もう1つは、ペルー人は正しい方向から入り、途中でUターンして逆走したので、このケースでは役に立たないのだ。せめて真面なコメントをするのであれば、事実を正確に認識することと、トラフィック・スパイクの費用対効果にまで言及することが必要だ。余りにもお気楽過ぎると感じる。
26日 5月 2025
トランプが南アフリカの難民を受け入れると発表した。米政府は現在、他のすべての難民の認定作業を停止しているので例外中の例外だ。南アフリカの難民とは南アフリカで少数派のオランダ系移民の子孫で、その白人59人を人種差別の被害者として受け入れた。トランプは、飢餓や戦争から逃れてきた他のアフリカの人々よりも南アの少数派の白人が優先されている理由を記者団から問われ、南アの白人に対する民族大量虐殺が行われていると証拠を示さずに主張した。更に白人だから好意的に扱っているわけではないとも付け加えた。でも、明らかにトランプの白人至上主義そのものだ。一方で南ア政府は、白人の一団は難民に認定されるような迫害を受けてはいないとしている。南アフリカのラマポーザ大統領は「一部の白人が同国を去った理由は、30年前のアパルトヘイト終結以降も続く人種的不平等を是正するための政策に反対したためだ」と指摘している。結局30年来黒人を人種差別し続けてきた59人の白人が、白人の優位性が無くなってきたので米国に逃げ込んだだけのようだ。批難すべきは59人の白人の方にありそうだ。
25日 5月 2025
小泉進次郎農水相が就任し、備蓄米の大放出が始まりそうだ。当初コメ価格5kg2000円台をと公言していたが、2000円という声も出てきた。コメ価格高騰は、備蓄米大放出で一時的には抑えられそうな気配だ。だが、その後は再び高騰が持続するに違いない。むしろ、新米が市場に出始める前の8~9月はコメ不足となり、パニックとなる最悪状態も予想される。小泉に期待するのは減反政策を増反に反転することだ。かつての安倍政権は、TPP参加に備え生産性向上や経営力強化につながる施策に取り組んだ。減反の見直しや農地の大規模化推進、JA全中の組織見直し、農地を所有できる農業法人への企業の出資比率の上限引き上げなどの規制緩和も実施した。しかし、実施は不十分で結果が出ていない。当時JA改革に取り組んだのが、自民農林部会長を務めた小泉だった。今度は大臣として手腕を発揮するすることが出来る。まさに安倍政権の農業政策の総仕上げをする時だ。経済安保を含め、日本の農業を立て直すことが出来れば、自ずと首相の座も見えてくるはずだ。
24日 5月 2025
工事遅延やガス爆発などすったもんだの末、4月に大阪万博が開幕した。でも目下、世間を騒がせているのは世界各国が出展した壮麗なパビリオンではなく、大量に発生した虫だ。5月上旬以降、大屋根リングの上で空を覆いつくす黒い大群から、身をかがめて逃げまどう来場者たちを毎日のように見掛けるようになったという。大量発生している虫は、蚊と似た外見をしているハエの一種であるシオユスリカ。人を刺すことはないが、大量の虫に囲まれて気分がいいはずはない。夢州は、生物多様性ホットスポットのAランクに指定するほど、優れた自然のある場所で特に渡り鳥の日本有数の渡来地になっていた。鳥の餌となる大量のユスリカが毎年発生していたからだ。その夢州に万博会場を設置したものだから、鳥が来なくなり、大量のユスリカが居残ってしまったという訳だ。公益社団法人の大阪自然環境保全協会「ネイチャーおおさか」は、3年前からユスリカの大量発生などについて、警告していたが、聞き入れられなかったとのこと。万博のテーマは「いのちかがやく」なのに、結局虫の命だけが輝く会場になってしまった。トホホ。