カテゴリ:202310



31日 10月 2023
「渋谷には来ないで」の呼びかけが功を奏し、ハロウィンの人出が3割減り、大きなトラブルも生じなかったとのこと。でも、その呼びかけは正解だったのだろうか。自分は個人的に、日本のハロウィンは馬鹿げた行事だと思っている。でも、日本にクリスマスが定着したことを考えれば、ハロウィンも同列だから、許容されるべきものだとも思う。結局今年の渋谷は「渋谷には来ないで」で地味なものになった。折角若者たちが喜んでいたのに、火を消してしまったと感じた。渋谷にはもっと適切な対処があったように思う。トラブルを未然に防ぐのは当然だが、例えば、新宿や池袋でもハロウィンを行なうよう連携し、人出の分散化を図れば良かったはずだ。昔は町村の祭りが若者のエネルギーを発散させた。若者にとっては、その祭りがハロウィンに置き換わっているのだ。神輿を静かに担げなどと言うのは有り得ない。同様に仮装もせずに静かに歩けも有り得ない。渋谷区長は再考すべきだと思う。
30日 10月 2023
福島第一原発の放射性物質を除去する設備ALPSの配管の洗浄中、作業員2人が防護服の上から放射性物質を含む廃液を浴び入院した。ところが、土屋品子復興相は衆院予算委で「報道で知った」と述べた。岸田首相は秘書官から事案の報告を受け、西村経産相は報告を受け東電に対し安全確保に万全を期すよう指導した。でも、復興相はツンボ桟敷だったのだ。要するに、もはや閣内では復興庁は不要の存在となっているのだ。形だけの復興庁であるのならば無くした方が良い。一方で、形だけの復興庁で土屋復興相は、日々何をしているのだろうか。少なくとも形だけの状況にあるのであれば、復興相は復興庁の存在価値を高めるため、人一倍の努力が必要であったはずだ。「報道で知った」という事実が、何の努力もしていなかったことを物語っている。岸田の人選の誤りとも言える。
29日 10月 2023
ホタテ産業について「岸田さん、ホタテ産業をどうする?」を書いたが、その後、岸田によるホタテ産業の復興に向けた実効性のあるアクションは聞こえてこない。ところが、中国国内では既にホタテ産業の復興が始まっているようだ。道内産を中心に日本産ホタテを輸入し、再加工して米国に輸出をしてきた中国河北省の複数のホタテ加工業者が、タイとベトナムに生産拠点を移し、年内にも稼働させる計画を進めているとのこと。中国のホタテ業者は、長年蓄積してきた加工のノウハウがあり、大口の販売先も持っている。中国では殻をむいた後に「つけ込み」という独自の加水作業を行い「ホタテステーキ」と呼ばれる大きさにした後に冷凍品として米国向けに輸出している。でも、中国産ホタテは道産品と比べて粒が小さく、米国側が求める大きさにするのは難しいので日本産に限るという。一方、日本でも中国での禁輸後に国内で独自の加工を目指したが、殻むきを行う人手確保や人件費が追いつかない。一時は加工業務を受刑者の刑務作業に加える検討をしたが、米国やカナダが刑務作業で生産された産品の輸入を禁じているため、断念したとのこと。結局、岸田は手も足も出なかったが、強かな中国のホタテ加工業者は難なく問題をクリヤーしそうだ。
28日 10月 2023
旧統一教会への解散命令請求が裁判所に受理された。ところが現在、宗教法人法には財産保全の規定が無い。早急に宗教法人法を改正し、財産保全を盛り込む必要がある。遅きに失すると、旧統一教会が財産を韓国に移転しまい、被害者への補償金が消え失せてしまう恐れがある。実際旧統一教会は改正案阻止に動き出している。「財産保全は憲法違反」とか「法案提出控えて」なる文書が自民議員宛に届いている。何と岸田首相にも届いているという。岸田は「殆どの自民議員に届いているが、実態を確認する気は無い。財産保全の問題についての方針は与党PTに任せている」と後ろ向きだ。でも、その与党PTには、旧統一教会ベッタリの萩生田政調会長が入っている。与党PTの議論は旧統一教会の法案阻止運動に添う意見が多いという。更に支持母体に創価学会を持つ公明党も財産保全改正案には難色を示しているという。財産保全法案を、今臨時国会中に成立させるのは極めて困難だ。岸田政権の支持率が下がれば下がるほど、岸田を筆頭に自民議員らは旧統一教会になびいている。
27日 10月 2023
菅直人元総理が次の衆院選に立候補しないとの意向を表明した。若い世代に引き継ぎたいと言う。案の定、息子に継がせるのかと思ったらそうではない。意中の後継候補は地元の首長だという。政治家は世襲すべきでではないという信念があるという。国会議員を辞める理由は、奥さんに「そろそろ辞めたら」と諭されたかららしい。そう言えば、首相当時の奥さんは、影の総理と言われ、相当出しゃばっていたことを思い出す。菅直人で思い出すのは、薬害エイズ補償とO157のカイワレ大根を食べるパフォーマンスと年金未納と福島原発事故だ。特に原発事故の対応の誤りで、あわや日本を壊滅するところだった。結局、総理としての実績は残せなかった。敢えて言うなら、民主党政権の短命化に貢献したくらいだ。でも、若い世代に引き継ぐために引退する決心をしたことは評価出来る。一方で、自民の細田前衆院議長は、未練たらしく議員を続けるという。老害の総仕上げということかもしれない。
26日 10月 2023
岸田首相の「成長の成果である税収増を国民に適切に還元すべき」という思い付き発言が与野党の所得税、消費税減税、さらには現金給付にまで波及し、最終的に首相が「期限付き所得税減税」を実施することに至った。2022年度一般会計の税収予算65.2兆円に対し、決算では71.1兆円となり5.9兆円の税収増となった。では、この5.9兆円は実在するのだろうか。日経コラム大機小機「ダッチロールの岸田減税」に、5.9兆円の使い途が書いてある。5.9兆円の税収増のうち22年度補正予算で3.1兆円が歳入として先取り計上され残りは2.8兆円。2.8兆円は決算を作る中で相殺され、22年度剰余金は2.6兆円になっている。このうち半分は財政法の決まりで国債償還に充てられ、残りは1.3兆円。でも、これは防衛費増額の財源確保スキームとして活用される。更に2023年度の税収は大幅な増収が出るという状況にない。結局、国民に還元する税収増は存在しないのだ。年末は防衛費倍増と異次元の少子化対策の財源確保のための増税が待っている。ここで減税を打ち出すのは経済政策のダッチロールと言わざるを得ないと結論している。所得税減税は増税メガネの狂気としか言い様がない。
25日 10月 2023
参院本会議で世耕自民参院幹事長が、岸田政権の支持率が下がり続けている要因は「国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きる。リーダー像とは、決断し、内容を分かりやすい言葉で伝えて人を動かし、結果について責任を取るという姿だ」と異例の発言をした。確かに岸田は台本を思い出し思い出しするように喋るので、迫力が無いし、やる気が伝わってこない。しかし、最大の要因は別にある。増税、増税と言ったかと思うと、唐突に減税だと言い出す。支離滅裂。政策に筋道だった物語りが無いからだ。経済対策の5本の柱を示したが、どのように景気を拡大させ賃金を上げていくのかの筋道が見えない。例えばこうだ。まずは税制改正や生産拠点の国内回帰支援策をすることで、設備投資を促して、成長と賃上げを実現するという筋道を示すべきだ。そのためには、企業が設備投資を進めやすくするため短期的に家計の支援を行って購買力を高め、生産性の向上策を図る。すると人材不足となるのでデジタル化などで企業の供給力を強化する、という具合。こう考えてこう話せば支持率の低下は防止出来るはずだ。岸田政権には一丁目一番地である物語が欠けている。
24日 10月 2023
量子科学技術研究開発機構が、核融合反応を起こすための条件となるプラズマの実現に成功し、実験運転を開始したと発表した。核融合は、太陽内部で起こる反応を地上で再現することから「地上の太陽」と呼ばれている。温室効果ガスを排出せず、安全で無尽蔵なエネルギー源となる可能性があり、近年は欧米など各国で研究が進められている。核融合発電は、原子同士をぶつけ、発生したエネルギーを電力に変換する。燃料の重水素などは海水から得られるほか、高レベル放射性廃棄物を出さないことなどから、将来の有望なエネルギーの一つとして期待されている。日本は科学的な基礎研究分野で、海外から相当遅れをとるようになってしまっている。国策としてこの分野の研究費を削ってしまったからだ。でも、核融合発電の実用化は、挽回の切り札になる。iPS細胞研究は世界のトップにありながら、予算を削ってしまったので、世界から置き去りにされつつある。決してiPS細胞の轍を踏んではならない。科学に精通した政治家の出現が望まれる。
23日 10月 2023
福島原発事故の放射能汚染水の処理水放出が始まり、中国が日本産海産物の輸入を全面ストップして数ヶ月が過ぎた。でも、国内では福島産海産物の販売は好調だ。何故なら全国民が科学的に処理水の放出には問題が無いことを理解しているからだ。福島の漁民はホッとしているに違いない。一方で、ホタテ関係者は、煽りを食っている。日本のホタテ輸出先は中国がトップで467億円、それに台湾111億円、米国78億円と続く。ホタテにとって中国の全面ストップは大打撃だ。賢明な日本人だから、それではホタテも国内で消費しようと思う。スーパーには今までに無くホタテが並んでいる。我が家でも、応援のためホタテを買った。ところが、値段は普段と変わらない。並ぶ割には安売りではないのだ。ホタテは養殖業者が加工会社に卸し販売業者へと流れる。ところが、輸出停止前にホタテの取引価格が決まっているため、加工会社は高値でホタテを引き受けざるを得ない状況にあったのだ。いまホタテを安売りするためには、加工会社の工賃を削る以外に無い。だが、それでは、加工会社が潰れてしまう。では、来年に中国の輸入規制が続くとなると、どうなるのだろう。価格が下がれば消費者はホタテを満喫出来るが、北海道経済には大打撃となる。ホタテ養殖は続かさせるべきもの。値が下がっても経済的に成り立つようにすべきもの。さて、どうする岸田首相。答えは簡単だ。出来るかな~。
22日 10月 2023
臨時国会の開会式で珍事があった。額賀新衆院議長が恒例により式辞を読んだ。式辞の紙は自ら持って退場するのが習わしだが、あろう事か紙を誤って天皇陛下に手渡してしまった。天皇陛下も少し戸惑っていたが、紙を受け取った。額賀は「緊張した結果で反省している」と釈明した。一方天皇陛下は「気にしていない」とのこと。それにしても、額賀は何故緊張してしまったのだろう。額賀の頭の中には戦前の天皇のイメージが焼き付いていたのかもしれない。天皇陛下も鷹揚だ。日本は平和だと感じさせる珍事だった。でも、習わしと異なると指摘するマスコミは、未だに戦前のイメージを抱いているのかもしれない。安倍元首相に較べれば、額賀は真面だと思う。安倍は、天皇が被災地を慰問した時の仕草を茶化したことがある。まさに不敬な態度と言える。平和も度を超えると、不敬な輩が現れるものだ。新衆院議長には、慣例に囚わられずに、議長職を全うしてほしいものだと願う。

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