トランプ政権のアキレス腱

トランプ政権のアキレス腱は何だろうか?4月9日午前10時に一律関税に最高50%まで上乗せする追加関税を華々しく発表した。しかし、その途端、株価は下がり、ドルが急落し、米債権価格も急落した。トリプル安だ。何故かトランプは慌てて、関税を90日間停止すると発表した。そして、米中関税交渉で何と、米国は対中関税率145%を30%に、中国は対米関税率125%を10%に、それぞれ115%も引き下げた。余りにも極端過ぎる。と言うよりは、ボッタクリ店主が、ヘビに睨まれた結果としての構図そのものだ。トランプのFRB議長の解任発言撤回も米国債券急落によるものだった。要するに、トランプのアキレス腱は、米国債券だったのだ。市場金利が上がればただでさえ低迷しているアメリカ経済はリセッションに向かう。トランプのスタッフは何としても債券価格の下げだけは食い止めたかったのだ。米国債券を大量に持っているのは、日本と中国。トランプが幾ら吠えようが、日本と中国には切り札がある。あまり切り札を見せつけるのは品が無いし、逆襲を喰らう恐れも有る。何も出来ない石破がノラリクラリと時間を消費することが、どう言う訳か時代にマッチしていると言えそうだ。