2024年2月

本末転倒のPTA活動

PTAとは、子どもたちの健やかな成長のために、小学校の保護者や教員などで構成される任意団体だ。全国PTAの組織は、日本PTA全国評議会をトップに、ブロックPTA評議会、都道府県PTA評議会・連合会、市町村PTA連合会及び各学校のPTAの多重組織からなっている。その各学校のPTAが市町村PTA連合会から退会する動きが進んでいるという。理由は明白。父兄の負担が余りにも大きいからだ。研修会や講習会や講演会を実施するための準備作業に時間が取られ、本来すべき子どもの成長のための時間が割けないのだ。まさにPTA活動が本末転倒になっている。それだけではない。トップに君臨する日本PTA全国評議会は、子どもの問題をほったらかして、宴会と観光をセットにした全国大会を牛耳っているというのだから、開いた口が塞がらない。現場の小学校では、卒業生に贈られるPTAの記念品の是非が問題になっているという。PTAに加入していないため記念品を貰えない子がいたり、反対に未加入家庭への贈呈に異を唱える人もいるという。現状のPTA組織は解体し、各学校のPTAからPTA活動の有るべき姿を見つめ直す必要がありそうだ。

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EVバブル崩壊か

一時は時代の寵児と持て囃された電気自動車EVが、今やEVバブル崩壊かと騒がれている。テスラは大幅値下げを断行し、殆どの主要自動車メーカーはEV減産にシフトし、EV最大市場の中国も販売台数が激減している。要は、環境に優しいとは言っても、高額な割に使い勝手が悪いからだ。1回の充電でガソリン車並みの走行距離が実現出来ないし、いつでもどこでも容易に短時間でEV充電できる世界とはなっていない。ボディーを形づくる鉄鋼とAlを除くと、Li、Ni、Co、Mnなどの鉱物資源がガソリン車の6倍も必要とされる。これらはアフリカやアジア、南米の新興国に偏在しており、採掘による汚染も大きく、環境汚染に苦しむ各国は「きれいになるのは先進国だけだ」と不満が高まっている。中国では、高速道が無料化され、旧正月には多くのEVが繰り出したが、大寒波でEVの欠点が明らかになり、一挙にEV離れが進んでしまった。EVが優位になるには、相当時間がかかりそうだ。一方で、市場はハイブリッド一色になりつつある。その間にカーボンニュートラル燃料や水素の開発が追いついて来る。混沌とした時代を迎えている。

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敵を知ろうとする努力

未来は誰にも分からない。でも、世界的な重大事件を当てる人物がいる。歴史人口学者のエマニュエル・トッドだ。過去にソ連崩壊、リーマン・ショック、アラブの春、英国EU離脱など数々の予測を的中させてきた。予測とは超自然的なものではなく、適切なデータを収集し、きちんと分析すれば出来るものだと言う。そのエマニュエル・トッドが、今度は「西洋の敗北」を指摘している。西洋の凋落を証明する要因は3つある。1つは、米国のGDPにはでっちあげの部分があり、産業力が衰退していること。1つは、プロテスタント文化が消失したこと。そしても1つが、非西洋世界が西洋よりもロシアを好むようになったこと、だと言う。ところが、西洋メディアは事実を報じていないと指摘する。ウクライナ戦争は五分五分と報道しているが、実際はロシアの方が圧倒的に有利な立場にある。ロシアは西洋の制裁により、返って経済的に強くなった。ロシア国民を結集させる愛国心が高まり、経済制裁に対抗して大がかりな保護主義の政策が実施されたからだ。ウクライナと西側諸国が最悪な事態に見舞われるのはこれからだ。恐らくロシアは、ウクライナの領土の4割とウクライナの中立化を狙っていると指摘する。敵を知ろうとする努力が予測の確度を上げると結んでいる。

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充電不要の電動アシスト自転車

熊本のベンチャー企業が開発したある技術が世界で話題となっているという。前代未聞の電動アシスト自転車を実現したらしい。電動アシスト自転車は、その名の通り自転車を漕ぐ力をアシストしてくれる便利な乗り物だ。でも、欠点もある。定期的にバッテリーを充電しなくてはならない面倒くささがある。ところが、熊本のベンチャー企業は、何とバッテリー充電無しにバッテリー寿命の2年間も走り続けられる電動アシスト自転車を発明したというのだ。キー技術は回生ドライブシステム。抵抗を極限までなくす超伝導技術を再現したシステムだというが、特許出願中のため、まだ秘密とのこと。でも、この手の話はマユツバが多い。本当かな?と思っていたら、ソニーや京セラなどが主催する新規事業のコンテストでも高い評価を受け、さまざまな企業が注目しているという。加速中も発電し、走行距離を飛躍的に伸ばす新技術なのだ。まずは自動車業界が飛びつくだろう。話は変わるが、以前このブログで「永久機関のモーター」を紹介したことがある。風力発電の夢の技術と言われた。あの技術はどうなったのだろうか?とても気がかりだ。

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韓国の医療現場の大混乱

韓国の医療現場が大混乱に陥っている。韓国政府が医師不足を補うため医学部定員を千人程度増やす方針を発表したが、医師団体が反対している。総合病院の医師の4割を占める研修医のうち8割が辞表を出す騒ぎになっている。韓国の医師数は、人口1,000人あたり2.2人。OECD加盟国の中でも最下位レベルにある。韓国社会にとって増やす方がメリットが大きいはずだ。韓国民の8割は賛成している。医師側が反対する理由は、医師数が増えると開業医が増え、利益主導で医療費が上がったり、医療の質が落ちたりする。また、人口当たりではなく絶対数で比較すると他国と較べて少ないとは言えない、としている。しかし、本音は収入が減るからだろう。韓国の医師は、数は少ないが、年収は世界最高と言われている。結局、利権絡みの反対と言えそうだ。でも、韓国医療界の問題は医師数だけではない。収益性の低い小児科や、医療事故のリスクが高い外科・産婦人科は医師が少なく、収入が高い整形外科、皮膚科に集中している。また、都市部と地方との格差も大きい。公営病院は5%しか無い。韓国では、医師数を増やしても解決しない多くの問題を抱えている。抜本的な解決をするのは、まさに韓国政府の腕の見せ所だろう。

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パビリオン建設を邪魔する大屋根リング

今度は大阪万博の目玉の大屋根リングに、建設業界のトップからダメ出しが入った。「リング内側のパビリオンなどの建設は、これから着工するものも多く、今後すべてのリングがつながった際には、内側への重機や資材の搬入に制約が生じる」と。リングは高さ12メートル(外側20メートル)、直径約615メートル、1周約2キロに及ぶ。すでに6割強まで工事が進んでいる。一方、自前型パビリオン約60カ国のうちまだ5カ国しか着工できていない。着工に必要な詳細設計が完成しているのは半分以下。3分の1は設計にすらこぎつけていないのが現状だ。もうまるで神社の社殿が完成する前にテキ屋が並んじゃったようなもの。以前、このブログ「けしからん万博協会副会長」で、松本正義万博副会長が宮本洋一日本建設業連合会会長を批判したことを書いた。今度の宮本会長の「リングが邪魔」発言は松本への意趣返しかもしれない。いや、宮本会長は正常で、松本が異常と言える。因みに、リングに使う木材の量は2.4万立方メートルで、災害時の木造仮設住宅約4000戸分に匹敵するという。仮設住宅の供給が遅れている能登へ供給すれば、能登の大工も仕事が出来るし、能登経済復興の一助となるのだが。2億円トイレの次はリングだ。トホホとしか言い様がない。

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遠い記憶が蘇った

ちい散歩・若大将のゆうゆう散歩に続く第3弾のじゅん散歩が面白い。普段行かないような所を視聴者目線でロケをするから、まるでそこに行っているかのような気持ちになるところが良い。昨日は池上本門寺で、今日は伊藤小学校だった。今から70年以上前のこと、母に連れられて池上本門寺に行ったことがある。門前の甘味処に立ち寄った。母は親戚の家だと教えてくれた。テレビを見ながら何と70年ぶりに甘味処の情景が蘇ってきた。自分の小学生時代は、今は東大井という地名になった大井北浜川町に住んでいた。鮫浜小学校の友人S君は、柔道を習いに伊藤小学校まで通っていた。一度付いて行ったことがある。洗足池まで足を延ばし釣りをするのが習慣になった。自転車で伊藤小学校の前を通る度、柔道教室が気になったものだ。それにしても、60年以上も忘れていた記憶が蘇ったことには少し驚いた。

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日銀総裁がデフレからインフレに宗旨替え

植田日銀総裁が衆院予算委員会で、2024年以降の物価見通しについて「2023年までと同じような右上がりの動きが続くと予想している。日本経済はデフレではなくインフレの状態にある」と述べた。日銀総裁が「デフレだ、デフレだ」言い続けてきた挙げ句、いきなり「インフレの状態にある」と踏み込んだ発言をしたのに、マスコミも国民も反応していない。何故なのだろう。実社会では、もう2年間も物価が値上がりし続けている。国民全体が物価上昇に悩まされている。日銀がデフレと言っても、誰もデフレとは思っていなかった。インフレ状態の日本経済を指して、日銀総裁が国会で「インフレの状態にある」と発言するのは間が抜けている。慎重の上に慎重を重ね、1周遅れで経済状況を追認するのでは日銀の存在価値が無い。どうせ日銀総裁が国会で発言するのであれば、黒田バズーカを如何に正常に戻すのかを説くべきだと思う。

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大阪万博の2億円トイレ

大阪万博への批判は高まるばかりだ。今度は2億円のトイレについて。一部のトイレを若手建築家が手掛けた。便器1個400万円で2億円のトイレだ。斎藤経産相と自見万博相は口を揃えて「一般的な公衆トイレの建設費用と比べて取り立てて高額であるとは言えない」などと説明している。吉村府知事は「平米単価は77万円で、公共トイレ施設の平米単価98万円と同等だ」と説明した。だが、万博トイレは半年で廃棄するから猛烈に割高なのだ。公共トイレの使用年数が20年とすれば、40倍も割高だ。2億円トイレを止めて能登の復興に当てろと声が挙っているのは当然のことだ。大阪万博の事業コンセプトは「People's Living Lab (未来社会の実験場)」だと謳っている。では、空飛ぶ車、木造リング、2億円トイレとはどう結びつくのだろうか。単なる思い付きの、脈絡のない見世物の羅列になっている。言い換えれば、壮大な税金の無駄遣いと言えそうだ。まだ開催する積もりなのだろうか。

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5人衆とは「金魚のフン」だった

野党は衆院政治倫理審査会に裏金衆院議員全員51人の出席を求めた。だが、手を挙げたのは塩谷立安倍派座長と武田良太二階派事務総長の2人だけ。残りの49人からは返答すら無かった。肝心の安倍5人衆は、ほっかぶりだ。しかも、塩谷が手を挙げたのは、派閥の裏ボスとして君臨する森元総理の差し金ともささやかれている。更に、森元総理から干され続けた衛藤征士郎安倍派最高顧問が「要請がある方は全員出席して説明すべきだ」と焚きつけた。これで安倍派の中堅と若手に火が点いた。出席することに「俺も、俺も」と言い出した。このまま行けば、幹部が若手に突き放されることになると察した西村前経産相が、5人衆の抜け駆けをして出席すると手を挙げた。政治家の世界は一事が万事こんな調子だ。順調な時は、幹部は表に出て権力を振るって差配しているが、まずい時は隠れてしまい、知らぬ存ぜぬを突き通す。やがて西村以外の5人衆も西村に追随することになるはずだ。結局、5人衆とは「金魚のフン」だったことを知るに至るのだ。これで自民構造が少しは変わるかもしれない。

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プリンテッドエレクトロニクス

プリンテッドエレクトロニクスの実装技術開発が加速化している。自分は40年前頃に光硬化型の導電ペーストを研究したことがある。当時、光硬化性樹脂に微細な粉末を多量に混ぜても硬化することを実験で知ったからだ。エッチングを使わずに印刷で回路を形成出来るメリットがある。粉末の微細化に取り組んだが、上手くいかなかった。しかし、世の中はナノの世界へと進んで実装化を実現した。でも、体積抵抗率がエッチングよりも大きくなってしまう欠点が残っている。ところが、住友金属鉱山が低温焼結性の銅・ニッケル錯体の導電インクを開発した。ニッケルで銅の酸化を防ぎ、体積抵抗率を5分の1まで制御出来るという。また、JX金属は、スクリーンオフセット印刷法で6マイクロメートルの配線形成を達成したとのこと。プリンテッドエレクトロニクスは、従来からも国内外で研究開発が行われているが、なかなか用途が広がらない。でも、出口はもうそこまで来ている。

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ブラックボックス化する中国

中国株が大暴落し3年間で7兆ドルもの時価総額が失われた。中国のGDPが17兆ドルだから、喪失額はGDPの4割にも達する。また、中国国家外貨管理局の2023年国際収支統計によると、外資企業による直接投資は前年比82%減の330億ドルに落ち込んだ。経済が失速してしまったのは、経済音痴の習近平によるものが大であることは間違いない。米国の半導体規制、不動産バブル崩壊、IT規制、国家安全の重視等が要因だ。特に外資が中国から逃げ出してしまった要因は、国家安全条例の制定に違いない。国家安全条例の原案では、国家に対する反逆、反乱、スパイ行為、国家の安全に危害を加える破壊活動、外国勢力による干渉、の5つの犯罪を取り締まるとしている。しかし、どのような行為が各犯罪に問われるのかが不明確のままだ。政府は、昨年過去最悪を記録した若年失業率の公表を止めた。ウェイボーはユーザーに経済の悪口を言わないよう求めている。著名なエコノミストやジャーナリストの論評が中国のネット空間から削除されている。中国はブラックボックス化にまっしぐらに突き進んでいる。もう爆買いも訪れない。旧正月の賑やかなニュースで、それらを覆い隠そうとしているように映る。

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不老技術の進展

ギネスブックに載っている最長寿命者は122歳のフランス人女性だ。120歳を超えて生きていた唯一の人類と言われている。日本は長寿命国と言われており、現在、日本人の平均寿命は男性で約81歳、女性で約87歳だ。だが最新科学により、100歳を超え、人類のDNAの限界と言われている120歳にまで延びる日が近づいているという。老化の大きな要因の一つは、老化細胞が臓器や組織の中に蓄積し、炎症を起し臓器の機能を低下させることだ。この老化細胞を除去できれば、理論上は老化しない体を手に入れられることになる。東大医科学研究所は、老化細胞を生き延びさせているGLS1という酵素を発見した。この酵素の働きをブロックするGLS1阻害薬を使えば、老化細胞を選択的に除去出来る。マウステストでは30歳くらい若返ったという。順大では、老化した血管内にGPNMBという老化抗原を発見し、自身の免疫力で、老化細胞が除去出来るという。また、東大農学生命科学研究科では、カロリー制限様物質で長寿遺伝子ともいわれるサーチュイン遺伝子を活性化させる方法が開発されている。いつの日にか、人体の臓器は取り換え可能なものになるので、人類の寿命は脳の寿命とイコールになるとも言われている。脳だけであれば、100年と言わず、200~500年も見込める。ひょっとすると、不老の先には不死も現実になる日が来るのかもしれない。

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木を見て森が見えない小西参院議員

NHKのブラタモリが3月で終了する。地学を切り口とした斬新な番組だった。日本の景色を見る目が変わったのだから、有意義な番組であったと思う。ところが、タモリと共演の女子アナに難癖をつける国会議員が現れた。立憲民主の小西洋之参院議員だ。タモリと共演の女子アナがニュース9やクローズアップ現代のキャスターを務めていることは課題があると指摘する。以下その指摘内容。報道番組のキャスターには、長年に渡る専門的な訓練と研鑽を積むことが必須だが、林田理沙アナはその要件を満たしていない。ニュース9は、ただニュースを垂れ流すだけで、独自の事件の本質に迫る調査報道が皆無だ。これでは受信料を国民視聴者に求める資格はないと言わざるを得ない、と。でも、小西議員の指摘は全く的外れだ。番組編成や人選や調査報道は、NHK経営トップを含めた報道局が決めたもので、決して女子アナではない。小西議員が攻める相手はNHK経営トップであるべきだ。更に大きな問題は「公共放送としてのNHKの在り方」なのだ。まさに、小西議員は、木を見て森が見えず状態ということだ。先ずは、己に国会議員としての資質があるかを問うべきだろう。

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迷走する盛山文科相

盛山文科相の国会答弁が迷走している。一昨年に自民党が全議員を対象に旧統一教会との関わりを調査した時、盛山は選挙支援の事実を隠して「関連団体の会合に出席して挨拶しただけ」と回答したのが発端だ。選挙支援は無かったとのことで入閣出来た。だが、旧統一教会の解散命令を請求する文科相に就任してしまったのだ。解散命令をめぐっては、2月22日から東京地裁で国と教団の双方から意見を聞く審問が始まる予定だ。旧統一教会からすれば、選挙で当選させてあげた輩が寝返って教会解散の首謀者になったのだから、怒り心頭だろう。斯くして、旧統一教会の盛山攻撃が始まった。教会は朝日新聞を通し情報をリークし、立憲民主はそれに悪乗りして盛山を攻める。立民が教会を擁護しているように映る。盛山の答弁は「はっきり覚えていない」「サインしたかどうかを含めて記憶にない」「推薦状こういうことがあったのかなと、うすうす思い出してきた」「十分に内容をよく読むことなくサインしたのかもしれない」と迷走状態だ。元々盛山は旧統一教会の支援が無ければ当選出来ない器であった。ある時は教会にすり寄り、ある時は教会の抹殺に走るのも迷走。国会を機能不全にさせた罪だけを償うためにも、即辞任した方が世のためにはなる。

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政治版「そして誰もいなくなった」

自民党の裏金事件が意外な進展を見せている。裏金作りの元凶である安倍派と二階派が解散しただけでなく、岸田派、森山派も続いた。茂木派と麻生派は派閥継続を表明したが、茂木派は派閥員が次々と離脱してしまった。麻生はキングメーカーたらんと外務大臣を「おばさん」呼ばわりして派閥存続を図ったが、森元総理から「アンタもすでに終わってるんだぞ」と烙印を押されてしまった。もう安倍5人衆に出番は無いだろう。二階は高額の書籍購入費が的になり、瀕死状態だ。甘利前幹事長には裏金1億円の着服疑惑が持ち上がっている。岸田派は旧統一教会からの総攻撃を受けている。まさに、政治版のアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」だ。でも、問題は2つ残る。1つは、裏金事件の発端となった森元総理は何故捜査されないのだろう。もう1つは、野党はこれだけの敵失を何故チャンスに出来ないのだろう。日本政界の傷が見えてくる。

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けしからん万博協会副会長

住友電気工業会長の松本正義関西経済連合会会長が、関西財界セミナーの記者会見で「建設会社の協会トップが万博を成功させようという気が何処にもない。けしからん」と発言し、非難が殺到している。清水建設会長の宮本洋一日本建設業連合会会長の「海外パビリオン建設について、もうデッドラインは過ぎている」発言を受けて不満をぶちまけた。でも「けしからん」のはどちらの方なのだろう。2023年10~11月、全国建設業協会が1万8000社あまりを対象にした調査で、9割近くが万博の工事に「興味はない」と回答していたことを、NHKが報じている。また、万博建設を請け負っている工事会社も「万博建設が能登復旧の妨げになっている」と言っている。元々国民の大半は万博開催に反対している。しかし、松本会長は会場建設費が倍増してしまったことについて「経済界は精いっぱいやってきたので、赤字は政府に投げるべきだ」とふざけたことを言っている。更に、建設費赤字報道について「万博協会の情報を出すタイミングが悪かった」と非難した。でも、松本正義関西経済連合会会長は万博協会副会長でもある。ひょっとすると、万博協会でもお飾りの副会長なのかもしれない。全くけしからん。

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あの西川のりおが一刀両断

日刊ゲンダイの記事「西川のりおが松本人志問題にモノ申す」に清涼感を覚えた。西川のりおと言えば、西川きよしの弟子で、あのオレたちひょうきん族でハチャメチャをやっていた人物だ。吉本興業の所属だが、松本人志や吉本興業を鋭い舌鋒で一刀両断している。当初「事実は一切ない」と否定した吉本興業の対応を「初動ミス」とバッサリ。松本にも「シロならキッチリ言えるはず」と会見を促した。芸人は一種の公人だから、公の場で答える義務がある。いきなり裁判沙汰にするのは順番が違う。吉村府知事は決めるのは万博協会と判断を避けたが「ご辞退いただく」と言うべきだ。歌舞伎役者や落語家は戻れる場所があるが、テレビには戻る場所が無い。松本も長引けば戻る場所は無い。最近の芸人は偉い人に気に入られようと損得だけ考えて、自民党派閥の裏金事件と構図が良く似ている。松本が審査を務めているM-1グランプリやキングオブコントなどの賞レースには反対だ。吉本などのお笑い学校の落としどころに過ぎない。芸は永久に完成のない世界で、サグラダ・ファミリアみたいなもの。続けるのも勇気だが、止めるのも勇気。大阪万博はマジで止めるべき。馬場維新代表が「第2自民党でもいい」と言ったが、自民党みたいになれば大阪の人間にソッポ向かれる。批判って好きか嫌いかじゃない。物事に関心がないと出来ない。無関心が一番ダメ。より正直に生きたい。それで好かれるだの、嫌われるだのは、やむなし、と。西川のりおの言い様に何かスッキリした。

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「勉強」と「学ぶ」の違い

スタートアップ Jr.アワード2020で大賞を受賞し、起業プレゼン・リアリティショー「メイクマネー U-24」ではプレゼン能力を絶賛された小学生が脚光を浴びている。小学4年生から現在の中学生まで、学校に通わない生活をしている。「勉強」と「学ぶ」の違いに気付き、学校の勉強に違和感を覚えたからだ。「勉強」は誰かから強いられるものだが「学ぶ」は自分が知りたいと思うことから始まる。それならば学校に行かず、自分で調べて学ぶ方が楽しいと思い、学校通いを止めたという。思考を整理するときは、大谷選手のように9分割の曼荼羅チャート使っている。9分割チャートは、8個を書き出すためにも、8個に纏めるためにも、深く考え頭が整理される。一方箇条書きは、上の項目から優先順位がついてしまうので使わない。学校の勉強で、我慢を美徳と思ってしまうのは、大人になってからもよくないと思うとも言っている。最近、日本のあちこちで学校の教育を見直す動きが広がりつつある。主体性・自立を取り戻し、自分らしく生きる人生スタイルが目前まで近づいているようだ。

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ユーラシア・グループの「世界の10大リスク」

米国の調査会社ユーラシア・グループが2024年の「世界の10大リスク」を発表した。ユーラシア・グループは世界最大の政治リスク専門コンサルティング会社として知られている。2010年には、民主党・鳩山政権を10大リスクの第5位に挙げ、年内に交代の可能性があるとの予想を的中させた。2011年には、最大のリスクとして「Gゼロ」の世界という概念を発表し、今まさにGゼロの時代に突入している。そして、2024年の10大リスクは、1位米国の敵は米国、2位瀬戸際に立つ中東、3位ウクライナ分割、4位AIのガバナンス欠如、以下、ならず者国家の枢軸、回復しない中国、重要鉱物の争奪戦、インフレによる経済的逆風、エルニーニョ再来、分断化が進む米国でビジネス展開する企業のリスク、となっている。因みに、リスクもどきとして米中危機、ポピュリストによる欧州政治の乗っ取り、BRICS 対 G7を挙げているのが興味深い。このブログでは字面しか追えないが、ユーラシア・グループの「世界の10大リスク」は、こと詳細に書いてある。内容もさることながら、順位についても今一度考えさせられる調査レポートだと思う。

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安価な有機ELテレビ

有機EL材料開発が脚光を浴びている。有機ELテレビは液晶テレビと較べ高画質だ。ディスプレイ自体が発光するため明るさを細かく調整でき、メリハリのある色彩表現が可能で、液晶では表現が難しかった完全な黒色まで表現することも出来るし、斜めから見ても明るさや色味が変わりにくいという特長がある。でも、有機ELテレビの普及は今一だ。問題は、有機EL材料が高コストだからだ。現在の有機ELの発光は、励起1重項から基底状態への蛍光と、励起3重項から基底状態への燐光が使われている。だが、その燐光の効率化を上げるためにIrが使われている。しかし、Irは高価で資源的にも乏しい。これが有機ELテレビが主役となるためのネックになっているのだ。そこで、研究者らは安価な材料で作られる熱活性化遅延蛍光TADFに注目している。TADFは、励起3重項から逆項間交差により励起1重項に遷移したのち、蛍光を発しながら基底状態に落ちるシステムだ。でも、そのメカニズムは良く分かっていない。この度、名古屋大学と九州大学の研究チームが、発光効率を高める新たな量子機構を発見したと発表した。安価な有機ELテレビの上梓は目前に迫っているようだ。

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電動キックボード事故の隠れた犯人は

3日に名古屋市内で電動キックボードを運転し、ひき逃げ事故を起こした男が捕まった。被害者は鎖骨を折るなど大けがをしたが、うずくまる被害者を放置して逃げ去る姿がテレビ放映されていた。犯人は、無免許だったが「無免許で乗れると思っていた」と言っている。去年の7月に道交法が改正され、要件を満たす電動キックボードは無免許、ヘルメット無しで運転出来るようになった。だが、その後電動キックボードの事故が頻発しているのが現状だ。電動キックボードは、年齢:16歳以上、最高速度:20km/h以下、定格出力:0.6kW以下、車体の大きさ:長さ1.9m以下、幅0.6m以下等の要件を満たせば、無免許で運転出来るのだ。最高速度が20km/h以上出るものは免許が必要となり、境が曖昧だ。電動キックボードは海外で重宝されて流行っているが、元々道路事情の悪い日本では極めて問題の多い代物だ。でも何故日本で許可されたのだろうか。裏にはMaaS議員連盟マイクロモビリティPTという国会議員たちがいた。座長は統一教会の問題で経済再生担当大臣を辞任した山際大志郎で、バックには当時の甘利自民党幹事長が控えていたのだ。本来、警察庁長官は、自転車すら規制に手を焼いているのだから、決して首を縦に振るべきではなかったのに振ってしまった。国民の安全を守るべき警察が、国会議員に屈してしまったのだ。電動キックボード事故頻発は、国会議員と警察庁長官の犯罪とも言えそうだ。

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久々に銀座へ

銀座で「書壇受賞に輝く作家展」が開かれている。この展覧会は、主として東京都美術館、国立美術館等で開催された各展の最高受賞作家による作品を展示している。何とカミサンの作品も展示されているのだ。カミサンに「一生に一度のことだから、一緒に観に行こう」と誘われた。内閣総理大臣賞とか文部科学大臣とか都知事賞などの受賞作品が一堂に会していた。カミサンの作品の前で記念写真を撮り、会場を後にした。さて、昼飯はどうするか?と考えあぐねた末に、銀ブラをすることにした。久しぶりの銀ブラだ。銀座通りを3丁目から8丁目に下り、帰りは裏道を歩いてみた。コロナ前は中国の団体客で溢れ返っていたが、今日は人も疎らだ。センスの良さそうな若いカップルが多かった。でも、殆どが中国語を話していた。コロナ前に較べ、随分洗練されたものだと感心した。習近平は台湾侵攻を臭わせているが、中国国民が常識的に振る舞うようになるのも近いと感じた。元々、昼食は丸の内のヤウメイの点心を予約していたが、日程が変わりキャンセルした。その代わり、帰りがけの西銀座デパートの中華料理店で割安な点心を頬張ることになった。これも記念日の思い出となった。

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医療保険500円上乗せ前に少子化対策の精査を

少子化対策の財源確保のため、公的医療保険に500円を上乗せするという支援金制度が現実味を帯びてきた。加藤こども相が言い出した時は、バカな事言うなと相当批判されていた。当然、この案は引っ込められ、代案が提出されるものだと思っていた。ところが、生き延びていたのだ。当時もステルス増税だと非難された。そして、今もステルス増税だと非難されている。ところが、岸田首相も加藤こども相も「実質的な負担は無い」と言う。何故なら、賃上げでキャンセルされるからだと言う。しかし、この論理は完全に間違っている。もし実質的に負担が生じないとしても、公的医療保険の上乗せと賃上げは無関係だ。公的医療保険に上乗せし、実質的に増税する行為は悪質だ。岸田も加藤も、財源確保のために増税が必要なのであれば、増税すると叫ぶべきだ。でも、増税するには根拠が必要だ。そもそも増税が必要と言う少子化対策を具体的に国民を説得する必要がある。少子化対策という名を借りて、増税に走るのは無能な政治家の常套手段に映る。

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国家公務員のマイナ保険証利用率は5%以下

政府は現行の保険証を原則廃止し、2024年12月2日からマイナ保険証に移行すると閣議決定している。先日も岸田首相は廃止の方針は変えないと明言した。でも、自分が通っている病院では、マイナ保険証を使っている人を殆ど見たことがない。使われていないことは薄々分かっていたが、朝日新聞の記事が衝撃的だった。朝日新聞が、国家公務員とその家族が加入する国家公務員共済組合のマイナ保険証の利用率が記載された厚労省の文書を入手し報じた。それによると、マイナ保険証への切り替えを主導する厚労省が、何と利用率4.9%なのだ。岸田首相や河野デジタル相が属する内閣府でさえ5%台で、防衛省にいたっては最低の2.5%で、国家公務員の平均が4.4%なのだ。そう言えば、マイナカードを国家公務員の身分証として使うことが決まっていたが、内閣官房、警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省が連名で適用除外を求めたことがあった。岸田首相も河野デジタル相も、国家公務員の現状のマイナカード利用状況を詳細に説明すべきだ。その上で、低利用率の要因を潰し、安心して使えるマイナカードに衣替えすべきだ。今のように国が決めたことを国家公務員が実行せずして、国民に強制することは絶対的に間違っている。

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時代は上司選択制に

目出度く入社出来たからといって、最適な上司に巡り会えるという訳でもない。会社生活では、どの上司に付くかで、仕事への熱意や会社への愛着度合いが変わってくるものだ。日本の殆どの会社では、部下は上司を選べないのが常識だ。無能な上司に付いてしまえば、本人が如何に頑張っても大幅減点の評価をされてしまうのが落ちだ。日経ビジネスの記事「上司選択制で離職率10%→1% (ウマが合わない)解消で愛社精神育む」が目に留まった。以下その内容。ある退職者の「上司とウマが合わなかった」という声をきっかけに、部下が上司を選べる上司選択制度を導入した企業がある。ある構造設計会社が上司選択制度を導入した結果、離職率が激減したばかりか、若手が萎縮せずに、自分の考えを示せるようになったとのこと。上司と部下のウマが合うような仕組みを作ったのだ。GEのジャック・ウェルチは「従業員エンゲージメントを何よりも優先しろ」と説いた。従業員エンゲージメントとは、会社・職場に対する信頼や貢献意識、愛着度合いのこと。つまり、会社との繋がりの強さなのだ。この構造設計会社は上司選択制度を導入したことにより、従業員エンゲージメントを高めることが出来たということだ。

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オヤカクって

世の中人手不足だ。新卒採用では学生優位の売り手市場が続いている。売り手市場だけに、内定取り消しが後を絶たないという。そこで企業は「オヤカク」なる技を編み出したとのこと。「オヤカク」とは、採用企業が学生の内定時などに「入社について親の確認を取る」こと。内定通知書を親にも出したり、親向けの内定同意書を作成したりする企業もあるようだ。ベネッセの調査によると、大学生が就職先について「意見を一番重視したい人」は、親が最多だったとのこと。マイナビによると、オヤカクを受けた人は5割に達しているという。入社予定の学生と親をオフィス見学ツアーに招き、会社生活の実情を知ってもらう会社もある。親向けの会社案内を作成し、親に安心感を与えている会社もある。それらの効果で、内定取り消しは確実に減っているという。でも、親の助言を大切にする気持ちは理解出来るが、世代間で価値観は異なるものだ。先ずは、自分で決断することこそ社会人としての第一歩だと思うのだが。

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立民が何と政権交代を言い出した

立憲民主党が2024年度の活動計画案に政権交代を掲げた。野党間連携で自民党を超える第1党を目指すという。確かに自民党は裏金事件で大混乱だ。常識的に真面な野党第1党であれば、政権交代を狙うのは当然だ。野党にとって千載一遇のチャンスといえる。でも、立民は自民が窮地に追い込まれているのに政党支持率は全く伸びず低空飛行を続けている。立民幹部は「自民に自浄能力は無い」と批判するが、自浄能力を如何に高めるかを具体的に提案する能力には欠けている。相変わらず、かつての社会党のように批判するだけだ。野党間連携といっても、連携しようとする相手がいない。共産党と組んだため、維新も国民もそっぽを向いた。共産は政策合意を前提としているから、連携の可能性はゼロに等しい。では何故泉立民代表は「政権交代」を言い出したのだろう。常識的に野党復活のチャンスであることは理解しているが、立民を含めた野党の関係を理解していないからだろう。いや、理解はしているが「政権交代」と叫ぶ以外に何も思いつかないからだろうと推測出来る。

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デジャブとジャメヴ

デジャブとは、初めての経験なのに、なぜか以前にも経験したように感じられる既視感のことだ。初めての知らない街に行ったときに、時々経験することがある。アレ!かつて来たことがあった気がするが?テレビで見たことがあったのだろうか?夢の世界に迷い込んでしまったのだろうか?と色々な思いが駆け巡る。狐に摘ままれたような気持ちになるが、気持ちが悪いものではない。デジャブの反対がジャメヴという現象だ。昨年このジャメヴについての研究がイグノーベル賞を受賞した。ジャメヴとは、見慣れているはずのものが、何らかの形で非現実的、または新しいものに感じられることだ。見慣れた人の顔がとつぜん異様、あるいは知らない人のもののように感じられたり、書き慣れた単語を見続けた結果、それが実は間違っているんじゃないかと思えてきたりする現象のことだ。イグノーベル賞の受賞理由は「人々が一つの単語を何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も繰り返したときに感じる感覚を研究したこと」。何かが自動的になりすぎたり、流暢になりすぎたり、繰り返し過ぎたりしていることを察知し、そこから抜け出し現実に戻すための現象とも言える。人間には、長時間の反復作業をストップさせる機能が備わっているようだ。

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