カテゴリ:202204



30日 4月 2022
白井球審が佐々木朗希投手に詰め寄った事件後、球審判定と豪速球に頭が引っかかっている。そこで、こんな記事が目に付いた。今日のMLBフィリーズ対ロッキーズ戦。3回1死フィリーズの攻撃、ゴンバー投手の初球はストライクゾーンの真ん中に入っていく119kmの変化球。誰が見てもストライクだが球審の判定はボール。キャッチャーも解説者もその判定に呆然としたという。日本のケースはもっと凄い。1956年のこと、南海の皆川投手がカウント0-3で、どうせ打たないだろうかと思いど真ん中に棒球の直球を投げた。でも、球審の判定はボール。皆川の抗議に対し二出川球審は「今のは気持ちが入っていないからボールだ」と答えたという。その答えに皆川は納得したという時代だったようだ。米テネシー大学の21歳のベン・ジョイス投手は170kmの米大学野球史上最速の記録を更新したとのこと。因みにメジャー最速はヤンキースのアロルディス・チャップマン投手がレッズ時代の2010年のパドレス戦で記録した170.3km。世界から見れば、白井球審なんて可愛いもの。朗希投手も背番号通り170km超の達成を願いたいものだ。
29日 4月 2022
現行の新型コロナウイルスmRNAワクチンは、体内で抗体を作らせて細胞への感染を防ぐ仕組みだ。だが、現在承認されているワクチンの場合、接種から数カ月後には抗体量が減少してしまう。だから、2回も3回も接種が必要になる。更にスパイクタンパクが変異してしまえば、抗体も役立たずになってしまう。ところが、抗体ではなく免疫系のT細胞ワクチンは、感染した細胞を排除することが出来るのが特徴だ。T細胞ワクチンの長所は、より長期的に重症化の予防を期待出来るし、変異への適応力があるということだ。更に、体内に残ったウイルスが原因とされるコロナ後遺症の治療にも有効かもしれない。現在の開発上の問題は、感染場所にダイレクトに効く経鼻ワクチンがまだ研究段階にあることだという。T細胞ワクチンが普及すれば、マスクとは完全にオサラバ出来ることになるかもしれない。
28日 4月 2022
新型コロナウイルスの4回目接種の対象者は60歳以上に決まった。3回目接種では高齢者の接種率は高いが、感染増加が顕著な若年者では低いことが問題になっている。低い理由は、3回目の必要性を説明するデータが無く、2回目接種以上の副反応が起こることを恐れているからだという。確かに、第6波の死亡者は、90%以上が70歳以上であり、若年者の重症化率、死亡者率は低かったのだ。若年者が2回のワクチン接種で重症化予防は十分と考えることも肯ける。では、4回目の接種は高齢者にとって有効なのだろうか。イスラエルの研究チームによると、4回目の後の抗体量は3回目以上に増えず、感染予防について3回目ほどの効果を確認できなかったという。ファウチ米大統領首席医療顧問は「新型コロナは変異が起こりやすく免疫が長持ちしないので、ワクチンで感染者を抑え込むこれまでの集団免疫の概念は適用出来ない」との見解を示している。mRNAワクチンは万能ではないのだ。それでも、3回のワクチン接種でも抗体ができにくい高齢者らがいるので、そうした人たちには4回目の意義はあると考えられているようだ。ところが今、3回接種済みが隔離不要の免罪符になっている。これも、そのうち「そんな時代もあったよね」と言われることになりそうだ。
27日 4月 2022
国連総会が、拒否権を行使した常任理事国に説明を求める決議を採択した。決議は、拒否権発動から10日以内の総会招集を総会議長に義務付ける。総会開催の72時間前までに、拒否権行使に関する報告書の提出を安保理に要請。総会では行使国に優先的に発言を促し、説明を求める場とする、となっている。国連の安全保障理事会は常任理事国の拒否権の発動で殆ど機能していないのが現状だ。今回の決議を主導したリヒテンシュタインは「安保理が機能しない場合、各加盟国に発言権が与えられるべきだ。今日ほど効果的な多国間主義が必要とされている時代はない」と意義を強調した。全く仰る通りだ。そもそも国連は、第二次世界大戦で勝った連合国が中心になって設立された。再び世界大戦が起きないよう設立されたが、連合国が拒否権を得て主導権を握ったことが国連を機能不全に陥らせている。拒否権行使の説明責任は一歩前進だが、常任理事国への牽制に過ぎない。世界大戦後76年も経過した。今こそ、常任理事国の特権を取っ払い、新たな国連に生まれ変わらせるべき時だと思う。
26日 4月 2022
24日の京セラドームは異様な雰囲気に包まれた。先日完全試合を達成した佐々木朗希投手が先発した。完全試合の再現を期待したが、1回の先頭バッターにヒットを打たれ、ランナーを許さないピッチングは17イニングで止まった。佐々木投手はコントロールに苦しみ、5回90球2失点でヒット6本を打たれ、フォアボール3つデットボール2つ、奪った三振も4つでマウンドを降りた。結局ロッテが6対3で勝ち、佐々木投手は3勝目を挙げた。異様な雰囲気とは、佐々木投手の乱調のことではない。2回のボール判定の後に表情を変えた佐々木投手に、白井球審が鬼の形相で詰め寄ったことだ。白井球審の行為には賛否があるが、自分は白井球審に非があると思う。球審の判定ほど当てにならないものはない。事実、野球解説者が「今日の球審は下に甘いですね」などと言うのは日常茶飯事だ。投手にもストライクへの思い入れがある。判定に不満を持つのは当たり前。それが態度に表れるのも当然だ。但し、球審に詰め寄るのは過激過ぎるので不可。野球は両チームによる戦いだから、選手同士が熱くなるのは当たり前。だからこそ審判には冷静さが求められる。その審判が我先にカッカとしてどうする。白井球審は無言を貫いているとのことだが、先ずは謝罪すべきだと思う。
25日 4月 2022
精神科医の和田秀樹さんのメルマガ「いい円安なんてあるのか?」が目に留まった。円安が急激に進み、財務相までもが「悪い円安」と言い出したが、ではいい円安はあるのか、という話。1971年は1ドルが360円だったのが1995年には80円になった。円高が進み、企業の海外進出ラッシュが続いた。その結果、今では円安の恩恵を受けるのは10%にも満たない企業だけになった。今の日本にとって「いい円安」は無いのだ。国益を考えれば円高の方が、メリットははるかに大きい。1ドル20円であれば、日本のGDPはアメリカのGDPを上回る。50円であれば、原油価格も今の3分の1になる。武器だって同じ値段で3倍近く買える。はるかに日本の安全保障のためにも良い。さらに中国よりもGDPが多くなる。外交的プレゼンスもずっと高まる。このくらいの円高であれば、中国やアメリカの会社は日本の会社も、あるいは都心の土地も、観光地や水資源もなかなか買えなくなる。更に、外国の会社を買いやすくなるというメリットもある、という話。政府と黒田日銀は円安思考だ。日本を貧しい国へと落とし込ませようとしている。円高にパラダイムシフトさせるために何をすれば良いのか。円高論議が必要だ。
24日 4月 2022
23日知床半島の沖合で、26人を乗せた観光船が「船首が30度ほど傾いている」と伝えたのを最後に連絡が途絶えた。今日になって、観光船の名前の入った救命いかだが見つかり、潜水士が岩場にいた1人を救助したが安否は不明だ。荒天の中で沈没した恐れがある。また、この観光船は、過去に座礁したときの船首部分の傷が修復されていなかったとの情報もある。この事故で、2つのことを思い出した。1つは、5~6年前に行った村上の笹川流れの乗船体験。港の中は穏やかだったが、外海に出ると大きなウネリがあった。まるで大海に浮かぶ木の葉のようだった。沈没したら終わりだなと観念した。でも、同時に自分がそんな目に遭うはずが無いとも思った。人間は最悪の事態からは目を反らすものだとも感じた。もう1つは日航機の御巣鷹山墜落事故。この航空機はその7年前にしりもち事故を起こし、後部の圧力隔壁を修理していた。墜落は圧力隔壁の破損と垂直尾翼の脱落が原因だったとされている。事故は事故を招くのだろう。まずは26人の安全を祈りたい。
23日 4月 2022
デジタル庁が発足して半年が経過した。発足当時の惨状は「仏作って魂入れずのデジタル庁」に書いた通りだ。でも、デジタル化は世の流れだ。船出には失敗したものの、半年もすれば軌道に乗るかもしれないという微かな期待はあった。だが、微かな期待もキッパリと裏切られてしまった。デジタル庁は600人体制でスタートした。うち200人は民間人を採用した。しかも、いずれも優秀な若手で、将来を嘱望されていた人材だったとされている。その民間出身者が21年度末に大量に離脱したという。通信大手や外資系コンサルなどに転職してしまったのだ。理由は簡単だ。デジタル庁といいながら、結局はアナログで、官僚的支配が横行しているのだ。「会議が多すぎる。もう出たくない」「同じような書類を何度も作っている」などの不満が起爆剤になった。厳格な根回しや報告が求められ、民間出身者にとっては不毛な業務の連続なのだ。上層部はメールしか使えないという。牧島かれんデジタル大臣は何をしてきたのだろう。隣国にはオードリー・タンという優秀なIT大臣が存在している。下手な考えをするよりは、オードリー・タンの業績を手本にすれば、実績を残せると思うのだが。残念ながら、思いはそこにも及ばないということかもしれない。重ねて残念。
22日 4月 2022
円安に歯止めが掛からない。2月末に115円だったが、今は130円だ。たったの2ヶ月足らずで15円も円安になった。以前の日本は円安の方が良いと言われていた。でも、企業の海外進出で必ずしも円安が日本にとって有利とは言えなくなっている。円安の最大の原因は、日米の金利差にある。でも、黒田日銀総裁は金融緩和を続け金利を上げないと言う。エネルギー、資源、小麦粉が上がり、物価は上がるが、賃金は上がらない。鈴木財務相は「悪い円安だ」とコメントしている。暗に鈴木は、日銀が金融政策を引き締め方向に転換して、為替レートを円高方向に誘導すべきだと主張している。黒田と鈴木の意見はあべこべだ。問題は、消費低迷と低所得者の困窮と企業の収益環境悪化だ。であれば特効薬は、消費税減税と基礎年金の全額国庫負担だ。果たして岸田首相と鈴木財務相は、この円安を乗り切れるのだろうか。乗り切ってほしい。全く期待は出来ないが。
21日 4月 2022
政府が新型コロナウイルス対応へ用意した「コロナ予備費」と呼ばれる予算がある。政府は12兆円の使い道を国会に報告した。ところが、日経新聞が分析した結果、最終的な用途を正確に特定できたのは8千億円強にとどまったとのこと。9割以上は具体的にどう使われたか追いきれないのだ。通常、政府は特定の政策を目的にした歳出を細かく積み上げて予算案をつくり、国会審議を経て出費できるようになる。その例外が予備費だ。金額だけあらかじめ計上しておき、使い道は政府の閣議だけで決められる。政府は最近は年5千億円程度の予備費を準備し、災害など不測の事態に備えることが多い。緊急事態に備えて予備費を準備することは意味があることだ。でも、コロナ予備費は総額20兆円にのぼった。GDPの数%に相当する巨大な予算を国会審議を経ずに執行できる仕組みは極めて異常だ。たとえ予備費といえども、外部から適切にチェックできる体制が必要だ。会計検査院は惰眠を貪っているのだろうか。

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