カテゴリ:201205



31日 5月 2012
気象庁が2011年度の業務評価を発表したが、庶民感覚とはズレがあるように思う。緊急地震速報の的中率は、目標「15年度までに85%以上」に対し、09年度76%、10年度28%、11年度56%であり目標には遠い。向上を目指し異なる地震を分離測定するプログラム改修や地面の揺れ易さを反映する技術を検討中とのこと。しかし緊急地震速報は大震災後的中率は低かったとはいえ大変役に立った。例え数秒でも、さあ地震が来るぞと身構えることが安全安心に相当貢献した。勿論的中率が高いことに越したことはないが、的中率5割でも優れた有用な技術だと思う。誇りに思って改良してほしい。一方天気予報の5日先の降水確率の的中率は、目標「11年度までに72%以上」に対し、11年度73%となり目標値を超えた。目標値をクリヤーし一見良さそうに見える。しかし、73%とは4日に1日は間違っているということだ。自分は週間予報など信用していないが、それが裏付けられた数値といえる。一言で言えば目標値の設定が低すぎる。庶民感覚では最低1週間は99%であってほしいと願う。目標を設定する場合、技術的に出来る範囲で設定するよりも、ニーズに合わせて設定する方が、本当に役に立つ技術になる。達成出来れば高い称賛も尊敬も勝ち取ることが出来るはずだ。目標設定ミスは業務結果を評価する側の価値判断ミスなのかもしれない。
30日 5月 2012
利根川水系の浄水場から国の基準を上回る発がん性で有名なホルムアルデヒドが検出され関東に断水被害が生じた。しかし、あっという間に原因が特定されたことには、久々の快挙と思うほど驚いた。多量のホルムアルデヒドを放流すれば、たちどころに放流元は特定出来るだろうが、ある化学物質が浄水場の塩素と反応してホルムアルデヒドを生成すると仮定した場合は、約500種の化学物質が容疑者となり、その特定には相当の時間が必要となり実際上特定は困難なはずだ。しかし極めて短期間に特定出来たのが事実。本当であれば喜ぶべきことではあるが、単純に喜んではいけない。異常に極めて短期間で特定出来た理由は、単に前例があっただけ。DOWAハイテックは9年前にも同じ過ちを犯していたことが明らかになった。今回のホルムアルデヒド発生の原因は、ヘキサメチレンテトラミンが浄水場の塩素と反応し生成した事によるもので、DOWAハイテックは知っていた。知っていながら産廃業者には、窒素量の分析値しか情報提供しなかった。窒素量を勘案し適切に処理していれば問題はなかったと、嘯く。DOWAハイテックは法規上問題はないと言うが状況証拠から見て罪状は明白。勿論それを放置した当局も同罪。処分すべし。怒り心頭。
29日 5月 2012
国会の原発事故調査委員会が菅前首相を参考人招致したが、結果は予想通り菅の言い訳に終始し真相究明には一歩も前進しなかった。菅は国策の原発によって引き起こされた事故であるから最大の責任は国にあると認めた。だからと言って自分の責任ではないよ、歴代の首相が主犯だよ、という菅の無言の声が聞こえてくる。委員会では、現場視察、海水注入、東電撤退について聴取したようだが、これらは問題の本質ではない。菅に質すべき問題点は、第一に、国民の安全を第一に考えずに何故メルトダウンやSPEEDI等の情報を隠蔽したのか。第二は、原子力緊急事態宣言を遅らせ、自分勝手な判断で対策を混乱させ機能不全に陥らせてしまい、何故放射能事故を拡大させてしまったのか。第三は、衆知を結集し総合力を発揮する体制を何故築けなかったのか。この3つの「何故」に対し菅が答えれば、自ずと真相と対策が明確になる。真相が究明されると、首相となるべき人物が持つべき資質とは何か、ということも明らかになるはずだ。
28日 5月 2012
IMFのラガルド専務理事の発言「ギリシャ人はみんな税金逃れをしようとしている。税金を払い自助努力すべきだ」にギリシャ国民が怒り理事のサイトが炎上中とのこと。言う方も言う方だが、怒る方も怒る方だと思う。ギリシャの脱税は有名で、その額はGDPの2~3割に達すると言われている。全ギリシャ国民に対して「税金逃れ」などと、IMFトップが言うべき言葉ではない。正々堂々とギリシャトップに対し財政再建策の一つとして指摘すべき事柄だ。一方ギリシャ国民がその怒りをIMFに向けるのは間違っている。単なる感情的な怒りは何も解決しない。怒りの矛先は、脱税の温床を作ってきた国内政治家や官僚に向けるべきだ。緊縮財政はイヤ、脱ユーロはイヤと駄々をこねているだけでは事態は好転しない。ギリシャ国民にはこれを契機に脱税天国を解消させる国民レベルの運動に展開していく努力が必要だと思う。
27日 5月 2012
我が家は教育一家なのかもしれないと思うことがある。教育関係の経験者は義母だけだが、カミサンも自分も他人を教育することが好きそうだ。今日テニスコートに友人の一人娘が許婚を連れてきた。この一人娘と初めて会ったのは10年前くらい。なかなか素直だが芯のある子で扱いにくそう、そんな第一印象だった。教育のし甲斐がありそうな気がして、一目で気に入って「家に連れて帰りたい」と思ったし、実際言ってしまったことを覚えている。許婚は今時いるのかなというほどの好青年。「いい人に巡り合えてよかったね」と言うと、肯きながら「当時は本当に連れて行ってほしかったのよ」と言っていた。「家に来なくてよかったね」とは言いながら、家に来ていたらこの一人娘の人生はどう展開していたのだろうかと、不安でもない期待でもない感覚が眼の前を過ぎっていった。今、我が家の庭では、野良猫の餌付けを義母がしている。「フーッと言わないの、ニャーと言いなさい」と声が聞こえる。まさに我が家は教育一家に違いないことを実感した。
26日 5月 2012
我が家の初孫も小学1年生になり、今日は小学生として初めての運動会だ。初孫の親である自分の次男は生憎仕事で参加できないがジジババはどうかと次男の嫁さんの誘いに誘われて行ってみた。自分の子供たちの運動会以来、四半世紀ぶりに参加した。校庭にかかる万国旗、応援団の三三七拍子、行進曲など昔と全く変わりはない。一見外観は変わらず悠久の時が流れているようで久し振りに懐かしいものを感じた。しかし昔とは何か違うものがある。自分の持っていたイメージと何かが違う。心の中で少しの間むずむずしていたが、ハッとして分かったことがある。校長先生が女性だ。しかも先生のほとんどが女性で、年のいった男性がチラホラいる程度。しかも花の応援団長は男ではない、女。騎馬戦は紳士的で殴ったりはしない。ただひたすらに相手の帽子を奪い合いするだけ。運動会でのけが人はゼロ。戦時中から経済成長の時代は男性上位であったが、今は女性上位の絶頂期を迎えている。確かに男性上位時代には問題もあった。しかし女性上位時代にも問題がありそうだ。早く男女協力してより良い時代が来ることを願いたい。現実に参加してこそ感じる時代がある、ということを身を以って感じた次第。サンキュー。
25日 5月 2012
大震災のガレキを被災地以外で受け入れる広域処理は、放射線に対する懸念があり遅々として進んでいない。ゴーを煮やした細野ゴー志環境相はガレキの放射線量に関するデータを全て公開すると発表した。詳細なデータを公開することで理解を進めるのが狙いだが、そもそもやるべき事の順序が間違っている。まず安全性に関する尺度の考え方と全データを公開した上で、広域処理受け入れをお願いするのが筋だ。最早過ぎてしまったことなので筋論は別に置き、安全性データを全て公開することは一歩前進だと思う。早速環境省のホームページを見てみた。ところが残念ながら全データ公開とはいうものの、蛸壷的に各処理場毎にデータを掲示してあるので全体像は掴めない。これでは国民の理解は進むはずがない。これまでの政府官僚の一連の対応は、出来の悪い子が教師や親から尻を叩かれいやいや机に向かわされている構図とそっくりだ。やる気のない生徒に広域処理を進められるはずがない。優秀な頭脳を持つ政府官僚が出来の悪い生徒に成り下がる原因の究明の方が先決のようだ。
24日 5月 2012
先日の金環日食は相当注目を集めたが、今年は天体ショーの当たり年らしい。6月4日部分月食、6月6日243年に4回だけ起こる金星の日面通過、7月15日月が木星を隠す木星食、8月14日月が金星を隠す金星食と続く。特に金星の日面通過はなかなか観ることができない現象で次回は105年後とか。これらの天体ショーは宇宙へのロマンを膨らませ一種の癒し効果があるが、一方地球に実害を及ぼす天体現象もある。それが太陽フレアだ。太陽フレアは強いX線を放出し激しい磁気嵐を引き起こして航空機や漁船の短波通信を妨害したり、送電システムに影響を及ぼし大規模な停電を起こしたことがある。ところが京都大大学院の研究グループが、今まで太陽では起きないことが定説とされていたスーパーフレアが太陽でも起こり得ることを発表した。スーパーフレアは最大級の太陽フレアの何と10倍から100万倍に達する規模とのこと。ひとたび発生すれば放射線障害を起こしたり、電気系統を破壊し地球規模で都市機能を麻痺させるというから恐ろしい。太陽の表面に巨大な黒点ができたら発生の前触れとか。どう立ち向かえばいいのか今のところ方法はない。ことが太陽だけに、運を天に任せるしかなさそうだ。
23日 5月 2012
5月22日の東京スカイツリーオープン初日は、報道各社のトップニュースとして華やかなスタートを切ったが、一夜明けた今朝の日経三面記事のトップは「開業初日エレベーター停止」。初日の東京スカイツリータウンには約22万人が押しかけ、東京スカイツリーには9千人が入場したとのこと。しかしながら当日の天気は最悪で、風も強いし雨も降り、そして視界はゼロ。強風のため開業初日早々入場中止となった。初日に地上350mの天望回廊に上った人は幸せだったかもしれないが、上れずに怒った人も多かったらしい。300倍の抽選をクリヤーし入場券をゲットして、会社を休んで来たのだから、その怒りは当然と言えば当然と思う。しかし、もし300m以上の天空でエレベーターが停止し脱出困難な事態が発生したら、どう対処することになったのだろうか。多分脱出手段はないだろう。日本人には「みんなで渡れば怖くない」的な安全信仰があるので、入場中止を決めた責任者の胸中は察するに余りある。判断材料はただ一つ「安全」を最優先することに尽きる。天晴れ!東京スカイツリー安全管理責任者。
22日 5月 2012
病気には臭いがあるらしい。かなり以前のことだが、犬が癌を嗅ぎ分けるというニュースを見たことがある。犬の嗅覚は人の10万倍以上といわれているから、高感度の臭い検知器が出来れば病気の診断に役立つのかなと思ったことがある。今朝の日経によると、パナソニックと名古屋大学が尿の臭い成分から肺ガンを識別する技術を開発したとのこと。尿からの揮発物質を質量分析装置で調べたら、2-ペンタノンなどの物質が肺ガンの有無と相関することが分かったらしい。現在健康診断での肺ガン検査は、レントゲン検査が主流だ。しかしレントゲン検査は被曝量も高いし、初期ガンを見つけるには特殊な能力が必要なので見つけ難い欠点がある。一方尿検査であれば人体へのダメージは全くなくメリットは大きい。是非ともこの技術を発展させ、肺ガンだけではなく全ての種類のガンが判別出来るように、更にはガン以外の病気にも適用出来るようになってほしいものだ。

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