公約とマニフェストの違い

今回の参院選に限らず、実現の可能性が極めて低い公約を掲げる政党が殆どだ。特に、国の財政などをしっかり考えずに打ち出した政策が多い。そこで公約とマニフェストの違いについて考えてみた。公約とは、政党や候補者が選挙の際、政策などの実行を有権者に約束するもの。一方、マニフェストとは、財源の裏付けや数値目標、工程も含めて示した公約のことを指す。マニフェストと言えば、北川正恭元三重県知事が言い出し、一時定着した。しかし、今はマニフェストを掲げる政党は無く、言った者勝ちの公約が蔓延っている。そもそも政党政治の時代に、一候補者が独自に達成不可能な公約を掲げること自体が無責任としか言い様がない。公約は政党で一本に絞るべきだと思う。英国の労働党にはマニフェストを練るための委員会がある。1年以上かけてマニフェストを作り上げ、最終的に党大会で承認されて、初めて党の公約になるというプロセスになっている。だから、保守党と労働党で議論が出来るのだ。でも、日本の政党はウィッシュリストを掲げるだけで、議論が深まらない。そして、選挙が終われば、公約はドブに棄てられる。いつまで経っても、線香花火状態は変わらない。残念。