PwC Japanグループが「生成AIに関する実態調査5カ国比較」の結果を発表した。日本、米国、英国、ドイツ、中国で、売上高500億円以上の企業に勤務する課長以上を対象に、生成AIの認知度や活用状況について調べた。調査結果によると、高い効果を上げている企業は、トップダウンで取り組み、ガバナンス整備と全社的変革を進めていることが分かったとのこと。一方、効果が低い企業では、生成AIを単なるツールとして断片的に導入していたとのこと。残念ながら、日本は効果の低い企業が多いという。PwCはその理由に、合意形成重視、ボトムアップ志向の意思決定スタイル、失敗に過度な懸念を抱く企業文化、低い目標設定とチャレンジ意識の欠如、があると分析している。高い効果を上げるには、トップダウンの意思決定や、リスク回避文化の緩和、高い目標設定と変革マインドの醸成が必要だと指摘している。具体的には、現場の知識と業務感覚を持つミドルマネジメントが、経営の戦略的意図を的確にくみ取り、個々人の生成AI活用による成果を企業全体の価値創出に昇華させられれば、日本企業ならではの競争優位の源泉を築くことが出来るだろうと指摘している。仰ること、ご尤もだと思う。まずは企業文化の刷新が必要だ。
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