豊田自動織機の非上場化

トヨタが豊田自動織機の非上場化を検討中とのニュース。2024年には大正製薬、永谷園など94社が東京証券取引所で上場廃止となった。戦前は企業を非上場のままにして一族の支配下に置くケースが多かった。でも戦後になると、大企業が軒並み上場していった。その結果、上場企業=世間に認知された大企業というイメージが浸透し定着した。それなのに今非上場化を目指すのは何故なのだろう。豊田自動織機の時価総額は5.6兆円で、その株式の4分の1をトヨタ自動車が保有している。トヨタ自動車は元々豊田自動織機の自動車部から出発した。いわば豊田自動織機はトヨタ自動車の本家という関係にある。日本は今、真の意味での「資本の自由化」を迎えている。海外投資家が日本企業の大株主となり、利益になるなら簡単に敵対的買収をする時代だ。トヨタ自動車は敵対的買収の対抗策として、豊田自動織機の非上場化を検討し始めたに違いない。株式市場は時代の曲がり角に来ているようだ。