DeepSeekショック

中国のAI企業DeepSeekが低コスト生成AIモデルを開発したことを受け、AI半導体大手エヌビディアの株価は17%安となり、一夜にして時価総額91兆円分が吹っ飛んだ。まさにDeepSeekショックだ。AI開発に巨額投資が必要と言われていた。ところが、DeepSeekはオープンAIの10分の1の開発費560万ドルで開発したという。しかも生成AI専用の高度・高価な半導体ではなく汎用の半導体を使ってのことだという。AI開発に巨額投資が必要というストーリーが崩れたのだ。DeepSeekは2023年に創業した中国のAI開発企業だ。創業者は1985生まれの梁文峰氏。広東省出身で浙江大学でコンピューター工学を専攻し、その後ヘッジファンド運営に携わった。AIモデルを開発する他、自社開発のモデルを利用したAIチャットボットを提供している。チャットボットのアプリは米国のiPhone向け無料アプリランキングでChatGPTを抑えて1位になった。しかし、何故低コスト出来たのかには知的財産権侵害などの疑問が残る。法制などが異なる中国の企業であることにも注意が必要だ。でも、早速アプリを試してみることにした。