デジャブとジャメヴ

デジャブとは、初めての経験なのに、なぜか以前にも経験したように感じられる既視感のことだ。初めての知らない街に行ったときに、時々経験することがある。アレ!かつて来たことがあった気がするが?テレビで見たことがあったのだろうか?夢の世界に迷い込んでしまったのだろうか?と色々な思いが駆け巡る。狐に摘ままれたような気持ちになるが、気持ちが悪いものではない。デジャブの反対がジャメヴという現象だ。昨年このジャメヴについての研究がイグノーベル賞を受賞した。ジャメヴとは、見慣れているはずのものが、何らかの形で非現実的、または新しいものに感じられることだ。見慣れた人の顔がとつぜん異様、あるいは知らない人のもののように感じられたり、書き慣れた単語を見続けた結果、それが実は間違っているんじゃないかと思えてきたりする現象のことだ。イグノーベル賞の受賞理由は「人々が一つの単語を何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も繰り返したときに感じる感覚を研究したこと」。何かが自動的になりすぎたり、流暢になりすぎたり、繰り返し過ぎたりしていることを察知し、そこから抜け出し現実に戻すための現象とも言える。人間には、長時間の反復作業をストップさせる機能が備わっているようだ。