如何に、恩と願を両立させるのか

安倍元首相の負の遺産が蠢いている。あの加計学園だ。安倍と親交の厚い加計孝太郎が四国に獣医学部を新設して騒がれたのは昔の事。今度の騒ぎは、銚子市の千葉科学大だ。入学者の定員割れが深刻で経営難に陥り、加計理事長が越川銚子市長に大学の公立化を要望したとのこと。千葉科学大には、薬学部、危機管理学部、看護学部の3学部と大学院があるが、いずれも定員割れだ。千葉科学大は銚子市が招致し、2004年に開学。市は広大な市有地を無償提供し、建設費用として78億円を助成した。そのために市債を発行し、毎年4億円を返済している。年予算が240億円程度の銚子市にとって、巨額の支出だ。ところがそして今度は、定員割れで経営が成り立たないので公立化してくれと泣きついた。でも、実は誘致から破綻まで加計人脈が携わっていたのだ。まず誘致は当時の野平市長。加計学園の岡山理科大で客員教授を務めた後、銚子市長に当選し、安倍を招いて千葉科学大創設を決めた。でも、加計は後始末も怠らない。2009年の総選挙で落選した翌年に萩生田政調会長を客員教授として処遇したのだ。さて、次期首相として呼び声のある萩生田は、如何に、恩と願を両立させるのだろうか。これは見物だ。