一丁目一番地の物語

参院本会議で世耕自民参院幹事長が、岸田政権の支持率が下がり続けている要因は「国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きる。リーダー像とは、決断し、内容を分かりやすい言葉で伝えて人を動かし、結果について責任を取るという姿だ」と異例の発言をした。確かに岸田は台本を思い出し思い出しするように喋るので、迫力が無いし、やる気が伝わってこない。しかし、最大の要因は別にある。増税、増税と言ったかと思うと、唐突に減税だと言い出す。支離滅裂。政策に筋道だった物語りが無いからだ。経済対策の5本の柱を示したが、どのように景気を拡大させ賃金を上げていくのかの筋道が見えない。例えばこうだ。まずは税制改正や生産拠点の国内回帰支援策をすることで、設備投資を促して、成長と賃上げを実現するという筋道を示すべきだ。そのためには、企業が設備投資を進めやすくするため短期的に家計の支援を行って購買力を高め、生産性の向上策を図る。すると人材不足となるのでデジタル化などで企業の供給力を強化する、という具合。こう考えてこう話せば支持率の低下は防止出来るはずだ。岸田政権には一丁目一番地である物語が欠けている。