いよいよダークマターの性質が解明されるかも

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の画像を分析していた宇宙物理学者チームが、宇宙で最初の星々であるダークマター星の可能性がある明るい天体を3つ発見したと、米科学アカデミー紀要PNASに発表した。ダークマター星はこれまで理論上の存在だった。明るさは最大で太陽の100億倍ともされ、現在私たちが見ている星々が形成される前の宇宙誕生直後に存在したと考えられている。宇宙の夜明けの始まりに存在したとされるダークマター星は、ダークマター粒子を燃料供給源としていたと考えられているため、特別な重要性を持っている。物理学で最大級の謎の一つであるダークマターは、宇宙の物質の約85%を占め、重力とのみ相互作用すると考えられている。ダークマターは、目に見えない新しいタイプの素粒子から成ると考えられている。光やエネルギーを吸収・反射したり、発したりすることもない。そのため直接検出することが不可能で、今のところ仮説上の物質だ。でも、その存在は他の物質に与える影響から推論出来るのだ。いよいよダークマターの性質が解明されるかもしれない。