JAXAの失敗は成功の元なのか

JAXAの小型ロケット「イプシロンS」の燃焼試験の途中で爆発が起き、失敗に終わった。幸い人的被害は無かった。NHKニュースが爆発の様子を放映し、見物客にコメントを求めていた。すると、小学1年生くらいの子供が「失敗は成功の元です」とコメントした。自分はかなり違和感を覚えた。その違和感は、子供が「失敗は成功の元です」とコメントしたこと自体ではない。子供なりの前向きな姿勢には好感が持てた。その違和感とは、NHKがJAXAの失敗に対し「失敗は成功の元」とのコメントを採用したことなのだ。マスコミは、自社の見解を表すために、第三者のコメントを利用する。あたかも世間全般の意見でもあるかのように見せかける。自分は、NHKがJAXAの失敗に対し寛容な態度を示したことに腹が立ったのだ。最近のJAXAは失敗の連続だ。昨年10月には、イプシロン6号機の打ち上げに失敗。昨年11月には、日本初の月面着陸を目指した無人探査機OMOTENASHIの通信が途絶え着陸を断念。今年3月には、主力ロケット「H3」の初号機の打ち上げ失敗。これだけ失敗が続くのは、JAXA自体に大きな問題があるに違いない。それなのに、NHKが「失敗は成功の元」と能天気に報道するのは、NHK自身に問題意識が無いからだと思う。