Anthropocene人新世

Anthropoceneの地質上の代表地点について、地質学者らで作る国際学会の作業部会はカナダのクロフォード湖を選んだ。地質の保存状態の差が明暗を分け、大分県の別府湾は落選した。Anthropoceneとは、「人」を意味する anthropo- と、新生代における「世」に用いられる接尾辞 -cene の造語だ。日本語では「人新世(じんしんせい)」と訳している。最近「人新世」という言葉をよく聞く。書店で「人新世の資本論:斉藤幸平」を手に取ったが、細かい字がびっしりとしており、読むことを断念したことがある。その程度のことしか知らなかった。人新世って何だろう。調べてみた。地球の歴史は46億年前の先カンブリア時代から始まる。古生代、中生代を経て新生代に入る。新生代の始めは恐竜が絶滅した古第三紀で、新第三紀が続き第四紀を迎える。第四紀の始めが258万年前の更新紀で、氷期が終わる完新世が続き、その次にやっと人新世が出て来る。人新世は1950年代からとされており、人類活動が地球に大きな影響を及ぼすようになった時代と定義されている。要するに、現代社会の痕跡を残す場所探しなのだ。その痕跡とは、先住民の痕跡なども含むが、原爆の跡とかマイクロプラスチックなども含まれている。自分の生まれは1946年。まさに人新世の走りなのだ。地球の歴史と自分の関わりを見つめ直す時代なのかもしれない。