嗚呼、マイナンバーカード

河野デジタル相が「マイナンバーカードの基幹システム自体に問題はない。トラブルが続出しているのは、利用者や、自治体など外部のミスによるものだ」という趣旨の発言をしたが、果たしてそうだろうか。どんなシステムでも初期トラブルは付きもの。現在のトラブル発生率は0.001%だから、そう騒ぎ立てる問題では無い。問題は、基幹システム設計自体に致命的な欠陥があることだ。個人を本人と特定する仕組みが無い。それなのに無理やり本人とマイナカードを結びつけてしまった。マイナカードは漢字のみで登録されるが、銀行口座はカタアカナのみ。戸籍には読み仮名が無い。年金や保険などの制度もバラバラだから、厳密に結びつけるのは困難だ。マイナカード導入前に地均しが必要だった。マイナカードには10年間で、ICチップの電子証明書の有効期限は5年間という有効期限がある。手続きしなければ無効になる。マイナカードはそもそも、自主的な判断で作成申請・利用するというのが大前提になっている。勿論自主返納も可能だ。本来自主的なものを健康保険証と結びつける強引さが間違っている。基幹システム設計自体の最大の問題は、システムが古く、維持管理に莫大な費用が発生することだ。現システムに拘らずに、最新のシステムを構築する方がベターであることは間違いない。