日本のAI認識は世界に3周遅れ

いまチャットGPTが脚光を浴びている。だが、一方で多くのAI専門家と企業のリーダーが、AI開発の一時停止を求める書簡を出した。強力なテクノロジーによる実存的リスクの低減に取り組む非営利団体Future of Life Instituteが発行した公開書簡にイーロン・マスク、スティーブ・ウォズニアックらが署名したのだ。この書簡は、OpenAIのGPT-4のようなAIシステムが「一般的なタスクにおいて人間並みの競争力を持つ」ようになり、人類と社会に対する潜在的なリスクをもたらすと警告している。この書簡は、AIを研究する組織に対し、新技術の危険性が適切に評価されるまで、GPT-4よりも強力な技術の開発を6カ月間休止するよう求めている。書簡では、誤った情報の拡散、労働市場における自動化のリスク、文明のコントロールが失われる可能性などの懸念が挙げている。要は、AIが人間並み又は以上になりつつあることへの恐れと捉えることが出来る。一方日本の国会では、AI分野での日本の遅れを取り戻す必要性を議論し、AIを使った国会答弁の下書きや政府統計、議事録の作成などに、国が直ちに着手し、地方自治体や民間事業を後押しすることを薦めている。少なくとも、AIについて日本は世界に1周遅れではなく、3周遅れになっているようだ。