政治の放送への介入問題

安倍元首相のモリカケ問題の再来かもしれない。平成29年の衆議院予算委員会で安倍元首相が「私や妻が籠池の森友学園に関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」と啖呵を切った。この「辞める」が厄となったのは記憶に新しい。デジャブか?今度は内閣総理大臣臨時代理就任順位第2位である高市経済安全保障担当大臣が「総務省作成とされる内部文書は捏造だ」と言い切り、更に「記述が事実なら議員を辞職する」と啖呵を切った。この内部文書とは、高市が総務相時代に官僚が作成した文書。文書には、放送法の政治的公平をねじ曲げるやり取りが記されている。当初、かつての堀江メール問題で永田議員が辞職に追い込まれたことを思い出した。ところが、総務相は本物の行政文書であることを認めた。すると高市は「内容が不正確である」と論点をすり替えた。かつてカラスは白いとモリカケ問題を押し切った安倍はもういない。後ろ盾の安倍がいなくなった高市に押し切る力はあるのだろうか。一方で、これを契機に政治の放送への介入を無くすことに繋がれば、反面教師として真面な政治に戻した最大の貢献者となるのだが。