行き当たりばったりの農業政策

酪農家も畜産農家も牛の餌代が高騰し、生乳の需要が減り、子牛の取引価格が暴落し、悲鳴を上げている。政府は、2014年のバター不足を受け生乳の生産拡大を支援した。ところが、今度は生乳が過剰となり乳牛処分に1頭当たり15万円を支給するという。政府の意に沿い大規模投資をした酪農家はハシゴを外され廃業寸前だ。元凶は政府の行き当たりばったりの政策だ。日本は資源が乏しい国。全く自給自足が出来ない。政府は小手先の対策ではなく、高所に立って国内の農業を立て直すべきだと思う。そのためには、まず餌のトウモロコシを輸入から国産に切り替えることだ。トウモロコシ農家を支援すべきだ。生乳が余るのであれば輸出に振り分けるべきだ。中国では西欧のロングライフ牛乳の輸入量が爆発的に増えている。風味が良く鮮度の高い日本の牛乳の方が西欧産よりも売れるはずだ。木を見て森を見ない政策が、酪農・畜産業界に壊滅的な打撃を与えている。