文科省の仕事とは

教員の長時間労働が社会問題になっている中で、残業時間の大幅な削減を実現した学校がある。千葉県の柏市立手賀西小学校だ。教職員の在校時間は市の平均より年間約167時間短く、激務の教務主任兼6年担任の超勤時間は3年前に比べ年間606時間減ったという。その内容はテレビでも放映されたし、東洋経済にも載っている。残業を減らすのに王道は無い。一つひとつの業務をコツコツと簡素化か廃止するしかない。ポイントはDXだ。手書きしていたものをデジタル化し、集計は自動計算されるようにした。保護者アンケートは紙からMicrosoft Formsでの自動集計にシフト。保護者への紙のお便りはアプリを通じたメール配信に。卒業アルバムの写真選定も手作業からAIの顔認証システムに変更、という具合だ。成功のポイントは、中心となって改革を推進する人が複数いることだという。この取り組みは文科省「全国の学校における働き方改革事例集」にも掲載されている。そこで思った。文科省は情報を提供するだけだから、教員の残業が減らないのだ。柏市立手賀西小学の取り組みが全国に広がるよう、積極的に後押しすることこそ、文科省の仕事なのだ。河野デジタル相に任せれば、トットとDX化され、残業が減り、教育の質も向上するに違いない。