嗚呼、低学歴国ニッポン

日経の「ニッポンは低学歴国」の記事が波紋を広げている。昔は「日本では大学教育が普及し教育水準が高い」と言われた時代もあった。でも、日経によると、人口100万人当たりの博士号取得者数は米英独韓4カ国を大きく下回り、先進国の中では低学歴国となりつつあるとのこと。考えられる要因は色々ある。年功序列の企業は企業色に染めたいのに博士はツブシが利かないこと、博士課程の研究対象が即戦力に繋がらないこと、企業自体に明日を考える余裕が無いこと、国策として博士号を軽んじていること等々、数え上げたら切りが無い。まさにミスマッチの極めと言える。まさにポスドクの悲劇だ。でも、博士数イコール有用な論文とは言えない。だから有用な博士論文数では負けていないだろうと思った。ところが、有用な博士論文数でも圧倒的に負けているのだ。特に基礎研究は重要だ。未来を切り開く力がある。でも、研究のための研究は無駄でしかない。日本の研究界の最大の問題は、国として研究の価値を評価し、重点化出来る仕組みが無いことだと思う。