ウィル・スミスのビンタ

アカデミー賞授賞式で、俳優のウィル・スミスがプレゼンターのクリス・ロックをビンタした。この出来事は脚本によるものだと多くの視聴者が思ったほど、たった二人の舞台壇上で行なわれた。ウィルの長年の友人であるクリスは、受賞作品を発表する前に少しトークし、ウィルの妻で俳優のジェイダに向かって「ジェイダ、愛してるよ。(G.I.ジェーン2)が待ちきれない」とジョークを飛ばした。(G.I.ジェーン2)には、女性大尉が坊主になるシーンが出てくる。ジェイダは数年前に脱毛症を告白し、坊主刈りになっている。これにウィルがカチンときて、壇上に駆け上がりビンタした次第。クリスは「ウワーオ」と声を挙げただけで喧嘩にはならなかった。ウィルは席に戻り、クリスへ「お前の口から俺の妻の名前を出すな」と怒鳴り、会場からの退場を拒否した。米国ではテレビ中継が一時期止まる騒ぎとなった。その後、ウィルはビーナス&セリーナ・ウィリアムズ誕生に隠された実話を描いた「ドリームプラン」で主演男優賞を受賞した。だがウィルのビンタに賛否が分かれているという。自分は、クリスも悪いがウィルはもっと悪いと思う。即刻退場させ、主演男優賞の授賞式を取り止めるべきだった。今後何の処分も無ければ、アカデミー賞は暴力行為を奨励したことになる。