やってる感推進室の廃止

安倍政権が創設した内閣官房の4分室(一億総活躍推進室、働き方改革実現推進室、人生百年時代構想推進室、統計改革推進室)が衆院選後にひっそりと廃止された。一億総活躍は、女性も老人も障害者も皆で働いてDGPを押し上げようというもの。働き方改革では、同一労働・同一賃金の実現、長時間労働の是正、高齢者の就労促進を目指した。人生百年時代は、幼児教育無償化に加え、働く人向けの教育訓練の充実や高齢者雇用の促進を掲げた。統計改革は、統計不正問題が発覚し各省に分析的審査担当を配置した。廃止するからには、活動成果の総括が必要だ。ところが、何の総括も無い。それもそのはずだ。これら4つの推進室で成果を上げたものは皆無なのだから。安倍政権が如何に「やってる感」を演出していただけかが分かる。ひっそりと廃止した理由は、恐らく岸田による安倍への温情だろう。しかし、岸田が一人前の首相になるには、成果を総括させ、ケジメをつけるリーダーシップ力が必要だったのだが。残念。