ゼロ・コロナかウイズ・コロナか

今年に入ってから東京で緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ていないのは、たったの21日間だけだ。緊急事態宣言発令の効果はあったのだろうか。極めて疑問だ。統計学や自然科学、社会科学の様々な場面で複雑な現象を簡単に表すモデルとして正規分布が用いられている。コロナの新感染者発生の分布は、まさに正規分布しているように見える。だとすると、コロナ感染者数の減少は緊急事態宣言などで人為的に抑えられたというよりは、コロナウルスの自然発生・淘汰によるものと思えてならない。ウイルスは古代から存在している。むしろ、ヒトを含めて生物はウイルスにより進化してきたと言われている。ヒトが水中生物から陸上の哺乳類になったのもウイルスの為せる技という。ウイルスを一概に悪者扱いするのは、自然の理に合っていないように思えてならない。そう考えると、ゼロ・コロナは、天に唾する行為に思えてくる。ウイルスは未来永劫存続するものだ。そうであれば、ヒトはコロナと折り合いながら生活しなければならない。まさにウイズ・コロナだ。コロナは在り続けるものと考えて、ヒトが感染ピークの山を低くする努力こそ、コロナに打ち勝つヒトの知恵というものだろうと思うのだが。