バンクシー

米国で白人警察官に押さえつけられて黒人男性が死亡した事件をきっかけに、欧米では植民地時代の奴隷制度を象徴する人物の銅像の撤去を求める声が高まっている。英国のブリストルではデモ隊が奴隷商人の像をロープで引き倒し、川に沈めた。ブリストル出身のバンクシーは、川に沈んだ像を引き揚げ台座に戻すことを提案。像の首にケーブルを巻き付け、倒そうとする人々の姿も等身大のブロンズ像で再現すれば「それでだれもが満足。かの日を記憶に残せる」と書き込んだ。さすがバンクシー、名案だと思う。元の銅像だけが残れば、どのような人物だったのか解釈も様々になる。撤去してしまえば、歴史として何も残らないから反面教師としての利用価値も消え失せてしまう。でも、像を倒そうとする人々も再現すれば、見ただけで人種差別撤廃運動を物語ることが出来る。奇しくも3月15日から9月27日まで、横浜アソビルでバンクシー展「天才か反逆者か」が開催されている。コロナ騒動が鎮まったら是非とも見に行きたいものだ。