天安門とミネアポリス

香港で恒例の天安門追悼集会が、コロナ感染防止を理由に禁止された。天安門事件とは、1989年6月4日民主化要求を掲げる学生らに占拠された天安門広場を奪回するため軍が出動し多くの死傷者を出した事件だ。中国政府は動乱だと正当化しているが、その事実は隠蔽され中国本土では知る若者は殆どいないと言われている。従って、集会の禁止は国家安全法の予行であることは間違いない。一方、米国ではトランプが、白人警官が黒人市民を死亡させたことに抗議するデモをテロと見做し、軍隊で制圧しようとしている。抗議デモは人種差別撤廃デモへと進展している。マティス前国防長官はトランプを痛烈に批判しているが、エスパー現国防長官はデモの行われている市街地を「戦場」とみなし、制圧する準備は出来ていると発言した。何と民主国家であるはずの米国が、民主化を要求する自国民に対し銃を向けようとしているのだ。米国が第二の天安門になるかもしれない。最早米国は民主国家ではなく独裁国家と言うべき程劣化している。