国際条約の不履行2

中国が香港国家安全法を導入する方針を全人代で決定した。数日前にこのブログ「国際条約の不履行 」で、英国が先頭に立って香港を救うべきだと書いた。その後、導入の決定を受け、英国は英国民海外旅券を持つ約35万人の香港市民に英市民権を取得する道を開く方針を表明した。更に対象を広げ、何と対象を有資格者約290万人に広げる考えを明らかにした。現在英国は移民の流入阻止にやっきだから、実現性は見通せないが、心意気は立派だ。義務と権利の精神が伝わってくる。一方トランプも中英共同宣言違反だとして、通関・ビザなどの優遇措置を撤廃し、国家安全法導入に関係した中国や香港の高官に対して制裁を科すとしているが、あくまで他人事だ。身を切る制裁にはなっていない。選挙前のパフォーマンスに映る。英国が市民権取得の道を拓いたことは高く評価出来るが、一方で、香港市民が今まで通り自由な生活が出来るよう、国家安全法を監視し、常に実情を世界に発信し続けることも重要だ。